そして、初夜へ…
そして、初夜へ…
しかし、エロはない…
俺の新妻サラさんは魔王である。
それも【色慾】を司っているらしい。
しかし、彼女は結婚式を迎えた本日まで処女だったらしく、漏れなく俺も童貞である。
説明するまでもないかもしれないが、色慾とは男女の性的な欲求を指す。つまるところエロいことである。
そんなモノを司っているという彼女が処女というのは世界的な不思議を発見した気分だが、スーパー(忠野)仁志君人形はない。ボッシュート。
彼女の外見だけを見ればそれはそれは紛う事なき色慾の化身だ。
エロい、それ以外に説明不要。普段着も薄着の破壊力は勿論、そこまで露出が多くない流行りの物も着ているのだが、それが逆に厭らしく着こなされている。他人だったら思わず「コイツはビッチですわ~」と感想を述べたくなるレベル。
しかし、男性経験が全くない、らしい。本人も言っているし側近であるカルジンさんも朝帰りのタァバサさんも同じ事を言っている。かーちゃん説得力ねぇな。
こんなエロ美人が処女?色慾なのに?それはまるで童貞の夢が具現したような女性である。
因みに俺忠野仁志は処女厨ではない。処女だったら嬉しいという童貞心は勿論あるけれど、仮にサラさんから「実は貫通済みでした~(てへぺろっ)」と言われても俺は「あーマジですか~ですよね~」ぐらいで済ませる。
見た目だけで言えば、男性経験一〇〇パーありそうだもの。
清楚な面して、男一〇〇人食いしてます系女子みたいなギャップである。
むしろ「実は美鎖骨は偽物なのさ!(ビリビリ!と鎖骨特殊メイクをはがす)」的な事実の方が絶望できる。
偽鎖骨とか絶対赦さない。
サラ・ラスト・リリステレスは処女だ。しかし、本日、今夜、忠野サラは夫仁志と初夜を迎える。
つまるところ童貞&処女の交換である!やったね、マジでやったね☆
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……と、思っていた私もいました。
「いやあああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!」
「なんでだああああああああああああああああああああああああ!!!???」
俺汚い花火!!
これがこの夜最後の記憶である。
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現在俺の細胞がダブルベッドの置かれた寝室に飛び散ってるのでとりあえず事の顛末を簡潔にお伝えしよう。
式を終えて新宅に帰る俺とサラさん。
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小一時間ほどまったりと会話。
↓
疲れたし今日はもう寝ようか?という事になり、順番にお風呂に入る。
この提案は早くヤリたいという俺の猿発想。
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先に入って寝室のベッドに座る俺は避妊具必要なのかで真剣に迷う。
↓
お風呂上がりの新妻登場。
↓
理性退場。今までお世話になりました。
↓
サラさんの手を引いて、抱きかかえた彼女にキスをする。まだセーフ。
↓
興奮して腰やお尻を撫でる。セーフ。
↓
ベッドに押し倒す。セーフ。
↓
見つめ合い、彼女の寝間着を脱がし、肌着姿にする。セーフ。
↓
俺も脱ぐ、下着も脱いで生まれたままの姿になる。アウト。
↓
俺のアレを見たサラさんは途端驚き恥ずかしがる。ワーニング。
↓
俺も混乱する。彼女もっと錯乱する。ワーニング。
↓
俺が「でも、これを君に入れるんだよ?」と言ったら彼女は発狂。手遅れ。
↓
サラさん魔力全力放出。俺、爆散。以上。
……なんでだああああああああ!!!!!!????
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「……」
目が覚めた。見慣れない天井が視界に映る。けれど場所はわかる。俺とサラさんの寝室で、俺の何度目になるかわからなくなってきた俺の爆心地である。
窓から日の光が差し込んでいる。既に朝を迎えている。
…初夜が終わっている。
「仁志君、お目覚めかい?」
俺の覚醒に目覚めて待機していた人物が声をかける。巻子真二郎だ。
「ま、巻さん?」
「昨晩のことは記憶にあるかい?」
この三ヶ月でそれなりに親しくなった俺達は補佐するされる間柄ではあるものの、呼称を初め結構くだけたやりとりをするようになっていた。
まぁそれは良い。
「覚え…て、ます。また…弾けたんですよね?」
「あぁ、私が呼ばれて駆けつけたときには…まだ半分くらい部屋中に飛び散っていたよ」
「なにがとは言わないでください」
「あ、あぁ…」
俺の補佐をしてくれる巻さんは事ある毎に俺の傍らにいてくれる。
そうすると必然と俺が爆散して色々飛び散る現場を目撃してしまうことに。
肉塊が散乱する現場を毎度目撃するなんて正直気色悪いことこの上ないだろう。
実際巻さんも「あんまり見たくはない」と弱音を漏らしていた。
「すいませんなんか…」
「気にしないでくれ、正直絆機関側も予想していなかった事態だった。性交渉自体人それぞれだし、なによりサラ様が色慾の魔王ということで性に寛大だと思い込んでいた」
「……サラさんは、俺のち○こ見て驚いたってことですか?」
「あぁ、彼女は君のそれを『えくすかりばーがぁ』とかどうとか」
「……」
これは笑うところなのだろうか?
「まぁ失礼ながら見させて貰った限り、確かに一般日本人男性としては大きい分類だと思うよ。君のは」
「そ、そうですか。で、でもそれで爆弾にされてしまうのは」
あまりにも生娘過ぎる。そして理不尽すぎる。
「確かに私達も予想外だった。処女だと聞かされていたことも半信半疑だったのに、よもや男性器を見ただけで逆上されるとは」
「今まで一度も見たことがなかったってことですかね?」
「恐らくは。城入り娘と言ってたし」
「魔王じゃなくてお姫様じゃないですか」
「ははっ同感だね」
俺は上体を起こしてベッドに座したまま手足の動きを確認する。既に回数を熟しているので熟れた物である。
異常は感じられない。サラさんが使う再生魔法はある一定の条件さえクリア出来ればほぼほぼ死んだ状況でも再生できるらしい。無茶苦茶だがありがたい。
「それで、サラさんは?」
部屋中を見渡すが部屋にサラさんは見えない。いるのは巻さんだけみたいだ。
「えーっと、仁志君を再生したあと色慾城に帰りました…」
「……」
ここも笑うところかな?
「もしかして日本終わってます?」
「いや、安心してくれ。外交的にはなんとかセーフだ。色組の過激派がやらかしそうだったけど、落ち込んでたサラさんが止めたみたいだよ」
「サラさんが?」
「えぇ、今回の件は自身に責任があると、夫婦の営みを理解していなかったと。仁志君に合わせる顔がないとかで、一旦色慾城に帰ってしまったみたいだね」
巻さんは「カルジンさんからの聞いた話だけど」と付け加えてきた。
「そう、ですか…」
巻さんの言葉を聞いてひとまず戦犯ではないことに胸を撫で下ろす。
しかし、心中は酷く複雑だ。
昨晩、俺は童貞を卒業出来る気で居た。
二次会で妻であるサラさんの美貌に俺を羨み嫉む友人共に「先に行くぜ!」と宣言してきたのに、まさかこんなショボくてダイナミックな失敗をするとは。
思わず頭を抱えたくなった。実際に顔を両手で覆う。
「ま…まぁ、気を強く持つんだ。性交渉に失敗はつきものだよ?」
巻さんはそう言う。年齢は四つほどしか違わないが、政府の社蓄であり、顔も出で立ちもイケメンのそれである巻さんならさぞ女性経験も多いことだろう。
たしかに全国、全世界の男女の中で性交渉での失敗談は腐るほどあるだろう。
しかし、男性器を見せただけで爆散させられるなんて、あるだろうか?
あったとしたらセックス恐い。
「ポジティブに考えてよう!仁志君は彼の色慾の魔王ラスト・リリステレスを泣かせたんだ。これは偉業だ。そ、そうだ絆機関では後生に語り続けていくことにしようか?」
そのあとあっさり爆散させられたんですけどね?そんな慰め方あるのかよ?
「はぁー」
憂鬱から深い溜息を一つつく。
巻さんの言う通り失敗はつきものだ。性交渉にしても、夫婦生活にしても。そういうモノなのだろう。
新婚生活第一歩から盛大にすっころんでしまったが、いつか良い思い出だったと思える日が来るだろうか?
……ないな。流石にない。爆算したんだし。滅茶苦茶痛かったし。
とにもかくにも俺は転んだ身体を立て直し歩き出すしかない。
「……とりあえず、嫁さんを迎えにいきますか?」
二人の新婚生活は始まったばかりである。
「あー…その前に服を着てくれるかな?」
ベッドに仁王立ちした俺だったが色慾未解消の息子が物凄く元気だった。
しまんねー。
-prologue...婚約者は魔王編 END-
-next...新婚旅行は熱海編-
以上でプロローグ終了です!
ここまでの閲覧ありがとうございます。
そして、すいません!いちゃいちゃものとかキーワードに入れときながら主人公爆死しかしてねぇじゃねぇかという詐欺ぶり。
正直書き出した段階からサラさんがこの主人公を好き好き~ってなる展開に至る方法色々と考えましたが、媚薬でもつかわないと無理じゃないかなと思っています。
次章は本文通りハネムーンで熱海旅行です。
18禁なら温泉でしっぽりと行きたいところですが、健全ですのでそう言ったことありません。その代わり鎖骨フェチの汚い花火で勘弁してつかーさい!
魔王なのに国内旅行?という疑問については、私が海外旅行したことがないのと、熱海にはあの館があるからという理由…ではありません。のであらかじめご了承ください!
サラさんは簡単に日本領内からでれないという設定は割かし真面目な部分であります。
ちなみにあらかじめ言っておくと本文でもチラチラと当世界観では地球に七人の魔王がいることを語っています。これは有名な七大罪を司る魔王からあやからせて頂いています。
ネタバレなのですが、他の魔王とのハーレム物ではないことをあらかじめ言わせてください。魔王の割合は現段階では男性5:女性2です。
またこの世界ではEUとかアジアとかの括りが大きく様変わりしています。(あくまでフィクションですので冗談交じりな設定です)
ではよかったら次章を(あがったら)お楽しみください。
次章は幕間話を挟んでからになります。




