侵略!アルバン独裁王国!その9
お疲れ様でございます
芋スナ ―――
Battlefieldなどの戦争ゲーで、ずっと伏せたまま動かないプレイヤーを指して言います
私がやってたのはWarRockっていうんですけど
大体芋スナポイントって決まってるので、私はまずヘリに乗せて貰ってその裏に着地します
次に芋ってるヤツの後頭部にゆっくりと狙いを定め、撃ちます
ガクッと頭が落ちる芋スナ ―――
そして画面には、ハメハメボーイとかいう煽りネームの奴に殺されたログが出ます
その後メチャクチャ狙われます
そんな事して遊んでましたね
さておき、本日のキララ、どうぞ
ヤッてしまった…
それも、まるでAVのようにガッツリと…
現在隣では、汁まみれになったテレジアがスヤスヤと眠っている ―――
ウン…
とりあえずお風呂に入れてあげないと…
シャドウストーカーとは、持てるものなら一緒に影の中に入って運ぶ事が出来る
ダリはテレジアを抱え上げ、こっそりと城のお風呂へと向かった
翌朝 ―――
「あなた…?」
ウッ!!…
「あの…テレジアさん?私のことですか?…」
「ええ…他に誰がいらっしゃるのでしょう?」
「結婚とか、まだですよね?」
「伯爵令嬢に手を出しておいて、お遊びでしたで済むとお思いですか?お父様を怒らせると刺客と軍隊が来るうえに身に覚えのない借金を背負わされますよ?」
そこで観念したダリの独身ライフは、唐突に終わりを告げた ―――
「やあ、ダリ君。いや、我が息子よ。紹介しよう、こちらが我が妻、グスタヴィアだ」
「どうも初めまして。アルバン王国宰相、ダリと申します」
「どうも初めまして、ダリさん。グスタヴィアと申します」
ダリの後ろからサムズアップして、バッチリとウインクを入れるテレジア ―――
一瞬だけウインクを返したユステールは含み笑いが止まらなくなり、後ろを向いて顔を隠した
「ユステールさん?どうしました?」
「いや…嬉しいんだ…これで漸く娘も幸せになれたかと思うと…」
ウソ泣きである ―――
最初はフリだけだったのだが、次第に優勝の感涙が湧き始め、ユステールはさめざめと泣き始めた
「あなた、女王様へのご報告に上がらなくてもよいのですか?」
「いかん!こうしている場合ではなかった!ダリ君、同道してくれ給え!」
そうして馬車を走らせ、エスタミル城へと向かうユステール、ダリ、テレジア ―――
当然、門は敬礼を受けながらの顔パスであり、大臣に通せんぼなんかした日にはクビが飛ぶ
玉座におわすザビーネ女王 ―――
片膝を着いて顔を伏せ、臣下の礼を取るユステール ―――
その少し斜め後ろにダリ、テレジアと続き、同じく礼を取る ―――
「アルバン王国宰相、ダリ殿ですね?あなたは私の臣下ではありません。私に跪く必要など無いのですよ?」
「いえ、これは服従ではなく、ザビーネ女王への敬意を示してのものです。あなた様の賢明なる治世と、民に施す温情はアルバンでも知れ渡るところ。お会い出来て光栄です」
「顔をお上げなさい?」
そうして覗き込んだダリの目には、熱い信念と固い決意の光が宿っていた ―――
正直ウチの宰相にしたいわ…
一目でダリを見抜き、気に入ったザビーネは話を続けた
「それでユステール、何事でしょうか?」
「はい。こちらのダリ殿と、我が娘テレジアの婚姻が決まりました」
なん…ですって…?
女王ザビーネに、ウン百年ぶりの衝撃、走る ―――
宰相を掴んだとなれば、アルバンが敵国となる可能性は限りなく低くなる
加えてこの態度、この人格である
エスタミルとは好意的な協力関係を築けるであろう
一兵も失わずに国一つを陥落としたアルバンの底知れぬ戦力を恐れていたザビーネは、この話に内心歓喜した
「まあ…私からも言祝ぎましょう…おめでとう、お二人とも。式の予定は?」
「はい。エスタミル城内にてアルバン国王ゴリオス殿をお招きし、盛大に開ければ、と存じますが、如何でしょうか?」
採用 ―――
そうして後日、オープン馬車に乗ったダリとテレジアが紙吹雪の中パレードをして巡り、お城の中で式を挙げた
「どうも初めまして。アルバン国王、ゴリオスと申します」
「どうも初めまして。エスタミル女王、ザビーネと申します…聞いていた話と違って、紳士的な方なのですね…」
「それは相手によります。貴女のような立派な淑女に対しては、私も礼を尽くします。悪党に対しては大体鬼になります」
「あらやだ、フフッ。もし私が悪党だったら?」
「無いですな。むしろ私の方が悪党でしょう。私を真っ直ぐに見る貴女の目には、疑う心が無かった。それはただ知ろうとする目です。汚れてしまった私とは違う。貴女の心は、とても綺麗です」
「あなたも分かるのね。あなたは誰かを守る為に怒るのね。本当は優しい人よ」
パレードが終わるのを待つ間、お茶を飲みながら話していた二人 ―――
そこでゴリオスとザビーネは、互いを信頼するに至った
それから式が執り行われ、ダリとテレジアは正式に夫婦として認められた
ユステール家への帰りの馬車の中で、やたらダリに絡んで来るユステール
初めて家に来た子犬をかまうレベルで興味ツンツンである
「ところでダリ君、新居を構えるつもりは無いかね?私の家の近くに良い土地があってだね、そこならすぐにでも押さえられるんだが…」
「あ、いえ、今はまだそういう事を考えている余裕がなくて…なんかあっという間に結婚する事になっちゃって、自分でもまだ信じられないんです」
「…結婚ってね…そういうもんなんだよ?…私の時もそうだった…」
それからユステール家へと帰ったダリ達は、祝いの酒に酔いつつ色んな話をした ―――
後日譚・ワイス ―――
「やれやれ、これでやっと研究が出来る…」
ポチに頼んで自分の研究室を立てて貰い、アキラに頼んでアバドン城地下に残っていた道具などを運んで貰って、ワイスの研究体制はある程度整いました
「すまないなアキラ。ンー、まだ色々足りないな…」
「何が足りないんだ?」
かくかくしかじかで説明を受けるアキラ
「ン。地上に行こう。売ってるぞ」
真っ黒な瞳が目立つので買って来たサングラスを装備させ、ワイスを連れて地上に行くアキラ ―――
「ほほう…ほう!」
便利な物を次々見つけたワイスは、しばらく地上の虜になりました




