訓練開始!カザロフ兵団副団長!その6
お疲れ様でございます
なんか天気悪いですね
もっとこう、人が寝ている間に一発でザッと降ってあとは晴れてくれたら良いんですが
まあ花粉が飛ばないだけましだ、って思っておく事にしましょう
さておき、本日のキララ、どうぞ
置きエイム ―――
弓を引いて目標の現在位置を追いながら矢を放つのではなく、相手の頭がここを通る、というポイントに先に合わせておいてピッタリのタイミングで射る、という技術である
とんでもない距離での狙撃を成功させる射手には必修の技術であり、キュレーネも例に漏れず使える
第一射、飛竜の開いた口から延髄を貫通し、即死 ―――
第二射、飛竜の眉間から喉までを貫通し、即死 ―――
「うわああああああああああああああああ!!!」
次々と押し寄せて来る飛竜の群れに何かのスイッチが入ったキュレーネ、悲鳴に近い雄叫びを上げながら人生最高速度で矢をつがえては放っている
「よし今だ!シグナスを助ける、援護してくれ!!」
「いと駿し風よ、彼の身を護れ!速度上昇!」
ワイスの支援魔法で行動速度が上がったアランがシグナスの元へ駆けつけ、肩を担いで一目散に逃げ帰る
ついでにキュレーネにも速度上昇をかけ、今度は飛竜の群れへと向き直る
「眠れ、眠れ、愛しき子等よ…安らぎとまどろみの中で休むがいい…眠気の霧」
眠気の霧に突っ込んだ飛竜達が、ボトボトと落ちてゆく ―――
影から影へと飛んだザムダがすぐさま落ちた飛竜に駆け寄り、次々とトドメを刺していく
残り数匹となった飛竜達は自身達の不利を悟り、巣の方へと引き返して行った ―――
「ハァ…なんとかなったか…お前達がいてくれて助かったぜ…」
「そんな事より解体だ。いいか、血はここで抜くなよ?飛竜の血は抵抗ポーションの調合で使う貴重な素材なんだ。シグナスとアランは獲物を全部運べ。解体は私がやる」
ワイス、愛馬を召喚して一足先に帰投 ―――
飛竜を吊るす道具とか血を受ける壺とかを先に用意しておくつもりである
みんなして馬車に飛竜を積んでみたところ、どうやら一往復で半数が限界らしい
「仕方がない、一回戻ってまた来るか。ところでシグナス、その卵は飛竜のヤツか?」
「ああ。人の手で孵して育ててやれば貴重な騎竜になる。大人の飛竜じゃ人に懐かないからな。今回の最大の戦利品だ」
「なるほど。金にしたら幾らくらいだ?」
「これを手に入れる為なら人の一人や二人死んでたっておかしくないんだ。オークションなら金貨10枚から、ってとこだろう」
「まじか…」
「さあ、私達は飛竜をさっさと運んでしまおう。キュレーネ、卵だけ先に持って帰ってくれないか?こいつを割ってしまったんじゃ大変だ。丁寧に頼む」
なんか無理矢理連れて来られたうえに飛竜の群れとかお使いとか押し付けられた…
冷静になったら段々腹が立って来たキュレーネにアランが耳打ちする
「お前の取り分、銀貨5枚はあるぞ?あと、その卵が売れたらさらに金貨2枚だ。頼んだぞ」
眼の色が銀貨から金貨へと変わったキュレーネは、大事そうに卵を抱えてバサッと飛んで行った ―――
「よし、じゃあザムダはここで残りの飛竜を見ていてくれ。馬車を出すぞ」
「あいよー!」
こうしてアランは荷台の見守り、シグナスは馬を御して兵舎へと戻って行った
「うう…まだこの時期は飛んでると冷えますね…卵大丈夫かしら?」
自分のベッドに帰り着いたキュレーネは卵が冷えないように抱え込み、お布団の中でモゾモゾと服を脱いでいるうちにそのまま寝てしまった
しばらくして後、第一陣到着 ―――
アランはワイスと共に積荷の飛竜を全部下ろしていき、シグナスは再び馬車で回収へと向かう
「飛竜の肉を食いたい奴はあるかーーー!仕事を手伝うならば、タダだーーー!!」
肉?…
ワイスの声に反応して出てきた、お腹が空いていた兵士達、多数 ―――
ざっくりとした説明をワイスから聞くと、そこかしこで飛竜の解体作業が始まった
「よし、飛竜のヘルムに革鎧や小手、素材としては申し分無い。ついでに魔石が7つもあった。コイツの魔力と私の複合魔法陣回路を組み合わせると何が起こると思う?」
「いや知らんし。何が起きるんだ?」
「フフ…魔力を持たない者でも魔法を発動できるようになる。まあ組み込むのが魔石だと使い捨てになるんだがな。質の良い魔晶石なら何度でも使える。ゲートリングなんかがそうだ」
「へぇ…そいつで何を作るんだ?」
「フフ…とりあえずは沈黙魔法と腹痛魔法を込めた指輪を作る。両方同時に発動させると、音の無い世界でウ〇コまみれの地獄絵図が広がる事だろう…楽しみだ…」
そうこうしているうちに第二陣が到着し、解体を終えたところで沢山の焚き火を囲んでバーベキューパーティーが始まった ―――
「お疲れ、シグナス、ザムダ。ところでキュレーネはどこ行ったんだろうな?」
「アタシ見てくるよ」
ザムダがキュレーネを探しに行ったところ、ベッドでお布団をめくったらキュレーネが抱えていた飛竜の卵には異変が起き始めていた
ピシッ、ピシピシッ、パカッ ―――
「キュイッ!!」
あっ…飛竜が孵った…
知ってる?キュレーネ…アンタ今、バツ無し子持ちのシンママになったんだよ?…
ンー…
田舎でワンニャン、アヒル、シマリスなんかを飼ってモフりながら暮らす
正直あこがれます
ネコスに埋まってみたい




