千熊丸の実験室
城内に千熊丸専用の実験室を作ってもらった。口ではなかなか説明できないこととかを試させてもらってる。
自分であれこれ実験をして結果が出たら、海雲に説明をしてそれを事業化していく。
だいたい週の三日は、子供達の交流(一日半X二回)で、残りは何をしているかといえば、母上の婦人会の準備だ。新しい? 料理の献立を考えたりする。まあ主なことはその準備だけれど。
菜種とか大豆油が安定的に取れるようになったのも大きい。
大豆はお米を収穫した後植えるようにした。味噌や醤油、豆腐、豆乳もと色々用途が多いのだけれど、油用としても栽培し、収穫している。
米糠も炒って、蒸して、米油を。菜種は乾燥させて種を炒って、蒸して、菜種油を。
椿も奨励して、収穫量も上がってる。こちらは美容系として活用してる。
植物油は石鹸を作りにも重宝されている。よもぎや蜂蜜入りのものも作った。
実は陶器が作られるようになってから、蒸留ができるようになった。
川の水や井戸水も細かい布や炭や貝殻で浄水した後沸騰させ、それを飲料水として利用しているのだけれど、さらにそれを蒸留することで蒸留水を作ることができるようになった。
それを基礎化粧関係に使用したり、医療系に使うようにした。
この時代、馬糞塗りつけるとか、あり得ない話を聞いた時には『令和のおばちゃん』はモンクの『叫び声』状態になったよ。
消毒用アルコールは『清酒』を蒸留して、度数を上げたものを使っている。血管や内臓が傷ついていれば、どうにもできないけれど、表面的なものなら、傷口を蒸留水で洗い、アルコールで消毒して、針と糸を消毒して傷口を塞ぎ、揉み込んだ薬草と布で固定して、自然治癒(本人の免疫力)に任せるしかない。
ものすごく原始的だけど、馬糞よりはマシだと思う。
とにかく『蒸留』ができるようになったことはとっても大きな一歩になった。
実は『海水』から『水』も作り出せるようになった。
正確には蒸留して『水』と『塩』だ。
このことで海水は資源になった。
この結果、阿波の沿岸部、単なる漁村は海苔や和布の使わない部分を燃やして作った『海藻灰』、貝殻焼いて砕いた『消石灰』等の産業で賑わいをみせていた。
ガラス製品や石鹸の材料になる。植物の繊維の取り出しにも使われた。
もちろん、これらの技術は秘匿された。
全ては阿波ブランドの『職人』、『三好組』にお管理下に置かれた。
漁村に住む領民も豊かになる。船も大きくしたり、投網量も盛んになる。
冷凍や冷蔵もままならないけれど、干物にしたりすることで日持ちするようになった。
塩漬けにしたりもした。なので塩はとても重要なのだ。
ここ「三好」だけではなく、山村であればなかなか『海のもの』は手に入りにくい。貴重なタンパク源だったりする。乾燥させた『海苔』や『和布』もだ。
なので沿岸地域の城主の皆さんが週一回か二回、妻子の交流で三好に来る時には手土産として海の幸を持ってきてくれる。もちろん城下での販売も許可してる。
つまり鮮魚じゃないけど海の幸が身近になったのだ。
焼き物、煮物、天ぷらや唐揚げ。色々楽しめた。
タコやイカも。美味しかった!




