表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/57

誘い

 学校の授業中。

 怠け者同盟活動中。


 美波さんから同盟の副会長に任命された俺は。

 せっせと授業を怠けながら会員行動をしていた。

 つまり、LINEをしていた。


 勿論、教師にはばれないよう慎重に。

 前を抜いたまま、周辺視野で机の下のスマホ画面を見。

 肘からしたの部分だけ動かしてスマホを操作する高等テクニック。


 ―――「ザ・サイレント・スマホコントロール」


 を発動する。



   俺:ガタッ ボキッ

 美波:どうしたのぉ?

   俺:シャーペンの芯が折れた・・・

 美波:残念さん

   俺:はぁー、HBしかない

 美波:えっ。あたし全部Bだよぉ

   俺:Bいいよねー、濃くて

 美波:なんでHBしかないのぉ?

   俺:うちの母さんが買ってくる。毎回BっていってもHBを


 美波:あっ。うちのお母さんも同じだぁ~一緒だね

   俺:おばさんはHB好きなんだよ

 美波:国語の片山先生もHB使ってたね

   俺:おばさん (笑)だからね

 美波:ダメだよー。片山先生まだ20代って話だから

   俺:ふふふっ、おばさんじゃんwww

 美波:だめだって、気にすると思うから

   俺:うん。やめとく。でもさっ

 美波:なに?

   俺:本当は美波もくそBBAって思ってるんでしょ?


 美波:そんなことないよぉ

   俺:俺チラッときいたよ。クラスの女子がクソBBAっていって楽しく笑ってるとこ

 美波:・・・・・・人それぞれかなぁ

   俺:あっ

 美波:?

   俺:なんでもない

 美波:気になる~

   俺:本当に何でもないから

 美波:教えて教えてぇ~

   俺:新しくいれたシャー芯が折れた


 美波:ガーン

   俺:ボキッ ボキッ

 美波:また折れた?

   俺:うん



 俺はシャー芯をシャーペンにいれる。

 さくさくと3本程いれておくが。

 中々上手く入らずてこずる。

 

 よしっ。

 ちょっと時間かかったけど成功。

 ちゃんと芯を補充できた。


 暫く放置していたスマホを見ると・・・

 

 美波:入った?

 美波:どう?

 美波:隼人君~

 美波:はやはや隼人君~

 美波:もしもーし

 美波:・・・・・・

 美波:寂しい・・・・泣いちゃう(グスン

  

 あっ。

 なんだかいっぱいLINEが飛んできていた。

 メッセージがずらりと並んでる。


 なんだか・・・やばしっ。

 早く返信しないと。


   俺:すまない。シャー芯いれてた。

 美波:ふぇええええ~。寂しかったよぉー

   俺:寂しがりやだな

 美波:うん

   俺:ナデナデ

 美波:うれしいぃ~

   俺:もっとナデナデ

 美波:くぅうううう~

   俺:もっともっとナデナデ

 美波:ふはぁあああああ~


   俺:もっともっともっとナデナデ

 美波:ぐはっ

   俺:?

 美波:嬉しくて昇天しましたぁ~

   俺:天国?ヘブン?  

 美波:隼人君、調子乗りすぎぃ~

   俺:すまない

 美波:いいよぉ~

   俺:あっ

 美波:?


   俺:またシャー芯折れた

 美波:今日は折れやすい日かもね

   俺:だねっ。湿気高いし

 美波:ジメジメするねぇー

   俺:ちょっと芯補給するから落ちる

 美波:うん。いってらっしゃ~い

   俺:外出ドンっ!


 俺はビシッとシャー芯を補給した。

 なんだかんだLINEで毎日美波さんとやりとりしているので。

 だいぶ仲良くなった感。

 美波さんナチュラルに「ふぇえええ~」とかいっちゃてるしね。


 最初はちょっとビックリしたけど・・・

 かわいいからいいや。

 かわいいは正義。

 それに楽しいし。

 美波さんとLINEしてるとテンション上がってくる。

 充実の時間。

   


 俺は高揚感に湧きながら。

 まったりと授業を過ごしたのであった。

 これまで退屈だった授業も、美波さんのおかげで随分楽しくなった。






 

 そんなある日。

 授業中。

 いつものようにこっそりLINEをしていると。

 

 美波:ねぇ、隼人君。今日の放課後暇?

  俺:うん

美波:よかったぁー

  俺:?

美波:一緒に映画行こうよぉー

  俺:2人で?

美波:うん

  俺:・・・


 俺はちょっと悩んだ。

 俺にはクルミという彼女がいた。

 さすがに美波さんと二人で映画に行くのはまずい気がした。

 デートと勘違いされ、浮気認定されるかもしれない。

 少し悩んでいると・・・


美波:嘘っ

  俺:お、おうっ

美波:クルミと3人で行こ。クルミとは話してあるんだぁ


 よかった。

 それなら何も問題。


  俺:いいよ

美波:嬉しい~

  俺:楽しみだねー

美波:うんうん

  俺:うん

美波:あっ、後っ

  俺:なんぞえ?


美波:クルミは部活さぼって行くみたいだから、学校でこの話は無しね。

  俺:お口にチャックします

美波:しーっね。内緒

  俺:大丈夫。口は堅いほうだから

美波:誰にも言っちゃだめだよ。サボると先輩怒るみたいだから

  俺:任せなさい

美波:あっ、なんかエラソー

  俺:すまない会長

美波:そう、あたしが会長~ 


 その後。

 映画館や見る映画の話になった。

 適当に話しながらも。

 俺は久しぶりに行く映画館を楽しみにしていた。




 何が起こるかも知らずに・・・


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拍手ボタン設置中。一言感想を送ることができます。

 

短編投稿しました=冒険系ざまぁです。↓
生産職の俺は彼女を寝取られたので、パーティーを抜けて自立することにした

 

新連載~【ヒグマ格闘編】とは、3章から話の展開が異なります↓
妊娠した私を婚約破棄するって、気は確かですか? 【連載版:全国ご当地グルメ編 】

 

新連載です~ (数話で完結予定です)↓
3日後、婚約破棄されます。

 

おすすめ作品→「完成したら」作:乳酸菌
完成したら

 

おすすめ作品の解説です
恋愛短編『完成したら』~よく分かるかもしれない作品解説

 

同時連載中です↓(タイトルあれですが、実は少年漫画っぽい話です)
妊娠した私を婚約破棄するって、気は確かですか?【ヒグマ格闘編(石狩鍋) 】

 

さくっと同時連載中。↓
もう、結構ですわっ!

 

こちらも連載中↓
転生したら吸血鬼さんだった件~チートで世界最強です~

 

【8/4 完結しました】↓
ビューティフルざまぁ~公爵令嬢、悪役令嬢への道を歩む~

 

【8/19 完結しました】↓
彼女が二股していたので、腰が砕ける程衝撃を受けた。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ