怠け者同盟
学校から帰宅し、夕食を食べた後。
俺は自分の部屋のベッドの上でゴロゴロ。
スマホを見ながらLINE中。
美波:夕食何食べた?
俺:カレー (ちなっ辛口)
美波:あたし甘口がスキー
俺:俺も昔はそうだった (遠い日々)
美波:子供扱いしてる~?
俺:すまない。許してくれ
美波:どうしよっかな~
俺:美波は立派な大人だよ
美波:どのあたりが~?
俺:・・・・・・
美波:えっ、考えるのっ?
俺:色々だよ
美波:フーン。ソウナンダー
俺:大人な美波さんなら許してくれるよね?
美波:いいよぉ。許してあげる~
俺:よかった
美波:あたしは優しいから
俺:だね
美波:そういえばクルミの変顔写真残ってるんだ、送ってあげる
俺:ありがと
ピコン。
写真が届く。
でもあれっ?
消したっていってなかったっけ・・・
勘違いかもしれないけど。
美波:クルミ、すっごくビックリしてたね
俺:久しぶりにあの顔見た
美波:楽しかったねー
俺:あぁ。クルミは真面目なところがあるから、ビックリ顔が面白い
美波:だねー。いつもちゃんと授業受けてるし
俺:うんうん
美波:あたしは時々寝むくなっちゃう
俺:俺もー
美波:あたし達は怠け者だから
俺:怠け者同士
美波:怠け者同盟だね。会員2人
俺:俺も入ってる?
美波:あたしと隼人君だけ
俺:いつのまに?
美波:ずっと前からだよー
俺:そうですか
美波:あたしが会長で、隼人君が副会長
俺:ありがとうございます。名誉なことです
美波:うん。お仕事がんばってね
俺:仕事?
美波:一緒に怠けるのぉ
俺:それだけ?
美波:大変だよー。授業中も怠けてあたしとLINEしないといけないから
俺:ゾゾゾッ・・・大変だ
美波:じゃあ、明日もLINEしようねー
俺:おう
美波:あたし、先生にばれないようにLINEするの得意なのぉ
俺:実は俺もなんだ
美波:あたしの方が上手だよぉー
俺:ふふふっ、どうかな?
暫く美波さんとLINEをして。
俺はベッドにゴロンする。
なんだかクルミの姿を見たくなったので。
スマホに贈られてきた彼女の写真を見る。
変顔のクルミ。
俺は少し前にとった彼女の写真と見比べる。
昔の写真は、田舎のかわいい子のような純朴さがある。
だが、今の彼女はスタイリッシュなかわいい子だ。
写真で見ると違いがよく分かる。
随分奇麗になったものだな・・・クルミは。
こうして比べると、面影はあるが別人だ。
俺は黄昏た気分になった。
部屋の鏡に映る自分の姿。
数ヶ月前にとった自分の写真の姿と比べると。
ほとんど同じだ。
まぁ。
俺のスキル「成長促進」は何故か自分には使えないから。
自分の髪質をよくしたり、背を伸ばす事は出来ない。
何度か試してみたけど、全く効果が無かった。
だからこれが自然な成長。
もし・・・
スキルを自分に使えるのであれば・・・
もう少し背を高くして、イケメン度もあげるのだが。
タカシ曰く、俺の姿はそこそこかっこいい男らしい。
具体的にはクラスで3番目にカッコいいと。
タカシの鑑定眼は頼りになるので、多分そうなんだろう。
はぁー。
すると・・・
学校一かわいい子と。
クラスで3番目にかっこいい男は釣り合うのだろうか?
もしかしたら。
俺と美波さんの方が釣りあるかもしれないと思った。
お互いに怠け者だし。
ちょっと疑問に思ったけど。
まぁ、どうでもいいか。
考えるのをやめた。
俺は布団をかぶったのだった。
寝ます。
おやすみなさい。
zzzzzzzzzzzz
次回 (明日)、3章開始~。