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落ち込み回復~

 クルミとの昼食タイムは・・・

 なんだか微妙な雰囲気だったので・・・

 早めに昼食を切り上げ、教室に戻って席に座ると。


「よぉー、アレ、あちゃー、何々、朽木さんと喧嘩したの?」


 タカシが俺の雰囲気の違いに気づいたようだ。

 さすが目敏い奴だ。

 表情には出していないつもりだったが、敏感に察知したようだ。


「まぁ、色々な」

「原因は何よー?」


「些細な事さ。それにもう解決した」

「そうか、ならっ良かったな。今の朽木さんは美人だから気をつけないと。

 色々面倒なことになるし」


「肝に銘じるよ」

「でもさー、朽木さん最近ちょっと変わったよね」


 んん?

 彼女の見た目が変わったのは分かるが・・・

 タカシがいいたいのは見た目以外の部分のようだ・・・


「というと?」

「ほらっ、美人になったからか分からないけど、とっつきにくくなったというか。

 妙な壁を感じるというかー。そんな感じじゃん」


「なるほど・・・確かに」

「だしょ」


 俺はクルミに感じていた違和感の正体が分かったのかもしれない。


「もしや、美人フィールドか。奇麗な人のみに発することが許された高貴な壁」

「そうそう、それそれ。おっかねー」


 「ふぇえええぇぇぇええ~」っと手をブラブラ揺らして、怖い怖いポーズをしているタカシ。

 多分、幽霊の真似だろう。

 「こっの、お調子者めっー!」っと思ったが。

 タカシの馬鹿な姿を見ていると・・・

 俺の落ち込んだ気持ちは回復したのだった。

 

 元気回復~。







 午後の授業中。 

 俺は教師に隠れて、机の下で美波さんとLINEしていた。

 (昨日、実は美波さんとLINEを交換していたのだ)


 基本は前を見たまま。

 僅かに椅子を後ろに引いて座る事で、視界の中にスマホと黒板を同時に捉える。

 ひじから下部分のみ動かす事で。

 ピコピコスマホを操作していることも気づかれない高等テクニック。


 俺が編み出した技。

 

 ―――「ザ・サイレント・スマホコントロール」



 【LINEの画面】


 美波:クルミ、オコだけど・・昼食の時何かあったのぉ?

   俺:あれっ。分かっちゃった?

 美波:そりゃー分かるよぉ。あたし親友だもん。大大大大親友~。

   俺:まぁ、色々。ほらっ、昨日の準備室のアレで

 美波:あーアレね。恥ずかしすぎるwww

   俺:俺も思い出すだけで心が躍る。

 美波:キャー、やめて。思い出さないでぇええええ・・・・

   俺:ばっちし記憶した

美波:思い出して・・・・変なことしてないよねぇ(チラリ

   俺:ふふふっ、どうかな?


 美波:うがっ!

   俺:大丈夫。思い出しても興奮しないから

美波:なんか~、それもやだぁ・・・

   俺:じゃあ、次からは興奮するように自分を高めるよ

美波:提案。この話しはやめよぉ~、ねぇ?

   俺:賛成

美波:でも~、美波がオコなのは気になるなぁ

   俺:そこはーほら。俺も悪かったかなって。今は思う

美波:?

   俺:やっぱり先に美波に言っておくべきだったかと


美波:うんうん。でも、あたしが誘ったんだから、悪いのはあたしだよぉ

   俺:じゃあ、悪いの美波ってことで。謝っといて、よろ~

美波:ガーン、丸投げされた・・・

   俺:嘘っ。俺が悪いから。正直落ち込んでる。

 美波:元気出してぇ。ファイト~ファイト~。

   俺:とほほっ

 美波:ガーン。元気下がってるし・・・

   俺:嘘っ、ありがとう~


 美波:応援成功っ!(ドヤッ

   俺:グハッ。斬られたぁー

 美波:?

   俺:何でもないってばよー

 美波:??

   俺:すまない。適当に予測変換で送ってた。

 美波:・・・・・

   俺:沈黙怖い

 美波:・・・・・

   俺:本当に怖いです


 美波:・・・・・・・・・・・・・・・・

   俺:ガクブル

 美波:ねぇ、

   俺:?

美波:あたしがクルミに謝るね。やっぱり悪いし

  俺:いいよいいよ。俺の問題だから

 美波:大丈夫。あたしに任せてぇ~~~ 



 俺が僅かに視線を動かして美波さんを見ると・・・

 彼女はスマホを操作しているようには見えない。

 ちゃんと前をみている。


 しかし・・・

 片手だけ机の下に入っていた。

 彼女もスキル


 ―――「ザ・サイレント・スマホコントロール」


 の使い手なのかもしれない。


 美波:今、こっち見てるでしょ?

  

 何っ?

 美波さんは前を見たまま・・・

 斜め後方にいる俺の視線に気づいたのか・・・

 素晴らしい周辺視野・・・いやっ、察知能力?


  俺:分かった?

美波:うん。感じちゃったー

  俺:そうか・・・

美波:あんまり見ないでね

  俺:恥ずかしい?

美波:違うよぉ~。マジメな話

  俺:?

美波:クルミが気づくから。誰が誰見てるかって分かるでしょ

  俺:へぇー。そうなんだ

美波:だから、お願いね

  俺:了解



 俺は引き続き美波さんとLINEしながら、午後の一時を過ごしたのだった。 

 なんだかとっても楽しかった。

 充実した時間だった。

 久々のワクワク時間。


 そのかわりといってはなんだが、授業はまったく頭に入ってこなかった。

 気づくと5、6時限目が終わっていた。

 ノートは真っ白・・・

 

 ガーン。


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