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魔術師の消去法  作者: 逆山
除章
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−1

大好きなものが5つあるとする。

その中から一つを選ぶ時、どうやって選ぶだろうか


あるいは大嫌いなものが5つあって

その中からどれか一つを選ばなければならない時、

頭の中ではで色んな事を考えると思うが

多くの人が誰から教えてもらったわけでもない画期的な選び方をする。


「選択肢を一つずつ消していく」という方法だ。


人それぞれ思考回路は違えど、この方法で一つを選ぶという人間はたくさんいるだろう。




この男、堀之内ほりのうちけいも例外ではない。


目の前には問題用紙とたくさんの数字の書かれた紙。

彼も彼の周りの人間たちもその紙に向かって唱えられない呪文書を読むような難しい顔をして黙々と数字を塗りつぶしている。マークシートというやつだ。


解答の平等化、答案の効率化のために生み出されたものだ。賛否両論いろいろあるだろうが、ここでも消去法は使われる。


残酷に終了を告げる鐘の音。

緊張から解き放たれたからなのか

あー、うーと言った言葉によって静寂は切り裂かれる。


「京ちゃん、どうだった?」


「………」


「京ちゃん?」


「あれがこれであーだからこれは違う…」


「京ちゃんっ!!!!!!」


「うわっ!!!な、なんだよ?若葉」


「それはこっちのセリフ、いつまで選択肢消して答えを導いてるのよ」


「これは違うというものを消して真実にたどり着く!選択問題とはなんて素晴らしいものなんだろうな」


「選択問題なんてカンでやるもんでしょ、あんなの。京ちゃん効率悪すぎ」


「ぐっ…。」


京と親しげに話す彼女の名は稲城いなぎ若葉わかば


「相変わらず毎回飽きないなぁ」


「なんだよ、永山」


「なによ、永山くん」


「ちょっ、若葉ちゃん!?俺ら幼稚園からずっと一緒の幼なじみだよね!?同じ幼なじみなのにどうして京は京ちゃんで、俺は永山くんなの??」


「…?なんでだろ?永山くんのツッコミながいから」


「男の嫉妬は見苦しいぞ!永山」


「てか何で京も永山なの!?俺らには十数年という長い付き合いがあるというのに…」


「あー、ながいな…」


「京?それは付き合いが長いって意味のナガいだよね!?話が長いのナガいだったら泣いちゃうよ?俺」


この話のナガい男の名は永山ながやま健治けんじ

止めなかったら永遠に続くんじゃないかと思うくらい話が長い。こいつの説明を長く説明してもそんなに大したことはないのでこれくらいにしておく。

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