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初代として
「本当に…本当に私が…」
華さんは美しい涙を流した
今やジェムストウン学園アース校はステチュ(アイドル)を目指す者なら必ず憧れる学園となっていた
その学園で、この世界で、初代となる襲名ネーム『清之琴鳥』(セイノコトリ)の襲名公演を見届けて私達はこの世界を去ることとなった
私の瞳から光は失われたが、この世界で後悔が残ることはなかった
心の瞳は、水晶のように穏やかで優しい光を放っているだろうから
「初代として私は、どう未来を描けば良いのでしょうか?」
あどけない瞳をした新たな琴鳥さんが私に問いかけた
「そうね華さんいや琴鳥さん『清之琴鳥』の未来…とは」
私が言えることは何かあるのだろうか?二人の琴鳥さんの姿が笑顔が映画のワンシーンのように目の前に広がった!
「"全ての人を幸せにする!ただそれだけ!!"と2人のルビーの瞳をしたステチュは言うと思うの」
琴鳥さんは小さくうなずいた後
「はい!分かりました!一生懸命頑張ります!」
と吹っ切れたように弾けんばかりの笑顔で笑った
私は絶対に大丈夫だと、きっとこの世界も大丈夫だと強く思った!
そして、私達は地下へと下りる日を迎えていた




