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新歓でもう先輩たちは暴れ始める⑤

 新歓2回目。今日は前回とは場所が違う。


「こういうのは私たちの性にあわないけど…カンパーイ!」

『カンパーイ!』


未成年はソフトドリンクの、成人してる人は飲める人はお酒の入ったグラスをぶつけ合う。新歓2回目は近場の居酒屋だ。ちなみに先輩たちの奢り。


「なんか運動部みたい。」

「それな。ノリが全員空回りしてる。」


無理して楽しませようとしている先輩たちを眺めながら、隣の桜と一緒にドリンクを飲む。生姜のいい感じの辛さが美味しい。


「とりあえず、新入生全員自己紹介してもらおうか。とりあえず、そこのカップルから。」


前田先輩に名指しされて、一気に注目を浴びる。今日も会った時からこんな感じの扱いをされているのだが、俺たちはそういう立ち位置になるのか?別に関係ないけど、なんかむず痒い。


「どっちからいく?」

「そこは久志から逝ってーや。」

「なんか漢字おかしい気するけど、しゃーないなぁ。」


前田先輩が立ち上がるように手を振っているので、仕方なく立ち上がる。


「えーっと…これ何話したらいいんですか?」

「学科と名前と好きな作品とか?」

「なんでそこあやふやなんですか…」


こういうところの詰めが甘い前田先輩に呆れつつ、俺は前を見る。今日はどうやら先輩たちがほぼ全員揃っているらしい。その中には執筆活動をガッツリしている人もいるとか。


「先端増養殖科学科1年の由良久志です。好きな作品…というか、現代のラブコメは結構読んだり見てたりするので、そこら辺は好きです。あと、暇なときはweb小説を漁っています。この部活では執筆にも挑戦してみようかなと思っています。よろしくお願いします。」


まあこんなもんだろうと挨拶を済ませて座ると、隣の桜が耳打ちしてくる。


「なんでそんなまともなやつするんよ。プレッシャーなるやん。」

「そうか?言ってって言われたことまんま言っただけやけど。」

「はぁ、あほー。」


ため息をつきながら桜は立ち上がり、自己紹介をしていく。まぁ作品の好みとかは似てるところとかあるし、なんか生暖かい視線を感じるけどしょうがない。こういう知識は俺が教えこんだところもあるから。だからお互い恋愛観が歪みまくってるところがあるけど。ちなみにいちばん影響を受けているのは「ヒキガエル」くんだ。


「あと、隣にいる久志とは付き合っています。」

「おい。」


桜は最後に爆弾を投下しようとしている。ただでさえ経済学部に彼女がいることで同じ学科のやつから酷い扱いを受けているのに、ここでも同じような状況にする気か?


「ですけど、そこは遠慮せずに関わって欲しいです。そこは久志も同じだと思うのでよろしくお願いします。」




ええこと言うやんけ。

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