入学編①
「ピピピッピピピッ…」
午前7時ぴったりに、ボロボロの狭い部屋に響き渡る目覚まし時計の音………そして、朝には耳障りなキンキンと響いてくるそれを止めようと布団の隙間から腕が伸びてくる。
「ふぅ……んぁ…」
その一本の腕は必死になって音の発生源である目覚まし時計を探して辺りの畳をバシバシと叩いていた。
「ピピピッピピピッ……」
だが、それもむなしく一向に音が止むことは無い。遂に耐えられなくなったと思われるその人物は高々と振り上げた腕を振りおりし…次の瞬間!!ドンッ!!!
ボロアパート全体に衝撃が響き渡った…。
部屋のあちこちで「なんだ?今の…!?」と小さな騒ぎになっていた。そして騒音を出した張本人である男が遂に目を覚ます。
「ふぁぁ……う…ん……朝か…」
シエル・ローナンドがいつもより少しいい夢から覚めて自分の部屋を見渡す。
シエルが寝ていた位置から少し離れたところには粉々になった哀れな犬の形をした目覚まし時計の姿があったそして、目覚まし時計の周辺の畳は少し焦げたような跡が残っていた。それを見たシエルはすでに時計としての機能を失った犬時計を優しく拾い上げる。
「お前も…逝ってしまったのか……」
シエルは時計を抱きしめるようにして叫んだ。
「ケルベロスーーーーーーーーー!!!!」
シエルがそう叫んでいると、自分の部屋の扉が勢いよく開かれたて一人の少女が入ってくる。
「シエルっーー!!朝からあんた何騒いでんのよ!」
部屋に入って来た少女はそう言いながらシエルの頭を後ろから小突く。
「あたっ!…何すんだよ朝っぱらからよぉ…」
シエルはまだ、眠いのか瞼を擦りながら少女に小突かれた頭を押さえながら少女を見上げながら言う。
「何すんだよ…じゃ無いわよ!わざわざ起こしに来てあげたんじゃない。感謝してくれてもいいのよ?ハート」
「誰がいつ頼んだよ…お前が勝手に来てるだけだろうがっ!後、自分でハートとか言ってんじゃねぇよ…ぶふっ!!」
「うるさいわねぇ…」
シエルは世話焼きの幼馴染で腐れ縁の少女【ノエル・オーギスト】にいつもと同じ腐れ縁らしいコミュニケーションをとる。
「いつまで寝てんのよ……さっさと支度しなさいよね!今日何の日だか分かってんの?」
シエルは寝ていた体をゆっくりと起こし立ち上がる。
「入学式だろ?分かってるってば!」
「覚えてるならいいのよ!それじゃ…私は先に行ってるからね!入学式初日から遅刻すんじゃないわよ〜!。」
そう言うと彼女はシエルの部屋を早々と出て行った…。
「入学式かぁ…んじゃまぁ…行きますか。」
未だに眠いのか気の抜けた声でノエルは支給された学生服に身を包む。
2016年1月現在ちょっと書いていたこの小説を見直して違和感を感じたので書き直しを行っているので本文が一致していない部分がございます。ご了承下さい。
今回出てきたキャラ紹介ーー
シエル・ローナンド
主人公であるシエルですが、シエルは一人でボロアパートに暮らしていてとても質素な生活を過ごしており、金銭の話になると敏感に反応する貧乏学生。だらし無さとはうらはらに見た目は一般男性より顔が整っており髪と目は淡い蒼色で身長も183cmほどある。普段はだらしない所もあるが非常に優しい性格で子供の頃に全国の捨て犬も家(実家)で飼うという立てたくらいだ。
=ステータス=
体術-?
魔力‐?
知力-C
ノエル・オーギスト
シエルを起こしにきたノエルはそれなりの一般家庭に暮らしている幼馴染である。幼少の頃はとても仲がよく二人でお風呂に入った事もある。密かにノエルには好意をいだいていていつまでも言えないでいる。魔法に対してとても素質が高く知識も豊富で優等生であり周りからたよりにされている存在。好きな物はチョコレートだが、ノエルの前では極力食べないようなしている。
ステータス
体術-B
魔力-A
知力-B




