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初めて書くので語彙力の無さや文章力は皆無ですが、生暖かい目で読んでいただければ幸いです。

 八月上旬、夜だというのに気温は三十度を超えていた。

「暑い。帰ったら宿題終わらそうと思ってたのに、これじゃできないな。」

 ビルの屋上、制服姿の一人の男子高校生が呟いた。

 スクールバッグを肩にかけ、転落防止用の柵に腰を落とし足をバタつかせている。

「せやから、言ったじゃないですか。お昼友達と遊んでないで、宿題したらどうですかって。」

 声がする方に目を向けると、そこには一匹の黒い猫がいた。

 黒い猫は、やれやれといった様に顔を横に振る。

「うるさい。こっちには――」

 発言をさまたぐほどの爆発音。まばたきをする暇もなく、そいつは姿を現した。

 全長35メートルぐらいありそうな巨大なてるてる坊主に腕を生やしたような奴は、周りにあるビルをなぎ倒しながら前へ進む。

にぃはん、来ましたよ。」

 黒い猫はそう言って、男子高校生の肩に乗る。

「わかってる。あいつを倒さなきゃ、宿題できないんだろ。」

 男子高校生は柵の上に立って、右手を突き出し叫ぶ。

「轟け希望の歌。切り裂け静寂の時を」

 男子高校生の体を強い光が包み込む。やがて、その光が消えるとそこには少女が立っていた。

 黒く長い髪、赤と黒のオッドアイ、首から雫の形をしたペンダントをかけている。黒いワンピースにスカートの部分には真紅のフリルが螺旋状についている。

 やがて、巨大てるてる坊主|(仮)はこちらに気づき走ってくる。

にぃはん、こちらに気づいたようですね。」

 ペンダントから声が聞こえる。

「だろうな、あんだけ派手な光だせばな。バレバレだろうな。なんとかならないのこれ。」

 男子高校生もとい少女は呆れたような声で言った。

にぃはん、もうそろそろ諦めたらどうですか。むしろ相手に気づいてもらうほうが楽でしょ。」

「納得はしてないけどな。んじゃま、そろそろ倒しますか。」

 少女は巨大てるてる坊主に向かって一直線に跳躍した。凄まじい勢いで距離を詰める。踏み台にした柵はひん曲がり、屋上にあった備え付けの扉のガラスは粉々に飛び散るほどの勢いで。

 次の瞬間。ゴッっという鈍い音が鳴り響く。巨大てるてる坊主|(仮)の頭部に少女の拳が命中していた。

 巨大てるてる坊主は、バランスを崩しながら蒸発していくかよ様に消えた。

 少女が地面に着地すると割れんばかりの喝采、拍手。そして周りに居た人たちは少女のことをこう呼んでいた、魔法少女と――。

 魔法少女は最後に両手を広げ青色の光を放ちながら消えていった。壊されたビルや家はたちまち元どうりになる。もちろんひん曲がった柵やこなごなになった窓ガラス等も。

「つかれた~。もう無理、限界。」

 ぼふっと音を立てながらベッドに体を預ける。

「あ~、変身解いとかないとシワになる。」

 指をパチンと鳴らす。すると、着ていた服がシュッっと音を立て消え元の制服姿にもどる。長かった髪は短くなり、赤と黒のオッドアイもなくなる。

「ぐえっ。」

 ドスっと重たい衝撃が腹に加わる。顔を上げるとスクールバッグと黒い猫がいた。

にぃはん、これも最初から言ってますけど修復魔法なんか使うからですよ。ただでさえ怪我した自分の体を直すのに苦労しているのに、あれだけの広範囲な修復魔法なんか使ったら――。」

「わかってるよ。でも、自分のせいで街が壊れたのにそれを直さないで帰ることは俺にはできないよ。」

「はぁ~。世界を守るためやったら、安い代償だと思いますけど。優しすぎるというのは、不便ですね。」

「うるさい。もう寝る。おやすみ。」

にぃはん。制服着たまま寝るんですか。それに父親さんに電話もまだですよ。」

「ん~。制服はいいけど。親父に電話にないのはマズイな。」

 机の上にあるスマホに手を伸ばす。電話帳を開いてコールする。

「あ~、響夜か。今日は遅かったな。」

「ごめん、親父。ちょっと宿題に追われてて。」

「いや、いいよ。それよりもそっちは大丈夫か。」

「ん、大丈夫だよ。元気にしてるよ。」

「そうか、ならいいんだ。今、日本って結構話題になってるからな。あれだったらこっちに来るか。」

「残念、無理なご相談。高校だってあるし、英語もろくに喋れない俺がドイツの言葉喋れる訳無いだろ。」

「ん~それもそうだな。でも、危なくなったらこっちへ来いよ。こっちはビールがうまいからな。」

「現役高校生に何言ってんだよ。それより、来週の日曜日ってこっちに来れそう。」

「ああ、大丈夫だよ。完全にフリーだから。」

「それじゃ、母さんの墓参り行かない。久しぶりだろ親父は。」

「それもそうだな。そろそろ行ってやらないと拗ねそうだしな。」

「それじゃ。また。」

「ああ、彼女とか作って紹介してくれよ。」

「アホか。」

 電話を切って机の上に置く。

「父親さん、元気そうでしたね。何よりです。」

「ありがとよ。んじゃ、おやすみ。」

「はい、おやすみなさい。」

 黒い猫も自分の寝床に戻って就寝する。

 目を閉じて考え事をする。今日のこと、化物みたいなやつのこと、自分のことを知られてはいけない。

親しい友人にも、肉親にも。誰にも知られてはいけない秘密。

 思い出す。四か月前のあの日のことを―――。






読んでいただいてありがとうございます。

まだまだダメなところはたくさんありますが(特に戦闘シーンぽいところ)、これからも頑張りますので、次回もよろしくお願いします。

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