小さなドラゴンと
私は目を疑っていた
あの「キュウ」と鳴く
あの鳴き声の正体の姿を
けど、その姿は信じられないのだった
その鳴き声の正体とは⎯⎯⎯⎯⎯⎯
竜だった
あの、想像上の生き物の竜別名ドラゴン
「……え」
「キュウ」
「……い」
「?」
「可愛い……!」
知らず知らずの内に声に出していた
多分子供だろう
豆柴くらいの大きさで背には柔らかい毛が生えていて
色は薄いパステルグリーンに青を加えたっぽい感じ
目の色は若葉のような緑色
そして、虹色に光る小さなけど綺麗な羽が付いていた
「キュッ」
「どうしたの?」
「キュウ、キュッ!」
私に何かを訴えているようだった
と思った時にはどこかに走り出した
「え、ちょっ、待って!」
♢⎯♢⎯♢⎯♢⎯♢⎯♢⎯♢⎯♢⎯♢⎯♢⎯
ドラゴンを追いかけた先は1つのお店だった
そして、その店の扉の前には数10個のゲージが積み上げられていた
そして、その中には様々な種類のドラゴンが入っていた
「何、これ…?」
「これは、捨てられたドラゴンだよ」
「……え?」
まさかの返事に後ろを振り向くと
「うわああぁぁ!!」
小柄のおばあさんが後ろに立っていた
「そんなに大声をだすな」
「す、すみません」
「で?お主はなぜここに来た?」
「あ、それはこのドラゴンが連れてきて」
「ん?……あぁ、コイツかい」
「あの、この子達は何なんですか?」
「さっきも言っただろうコイツ等は捨てられたドラゴンだよ」
「え、捨てられた……?」
「あぁ」
「ッ…じゃあ、この子達はどうして外のゲージに?」
「外に放すんじゃよ」
「放す?」
「あぁ、わしゃもう年だ、コイツ等の面道はもう見きられん」
「何で最後まで飼わないんですか?」
「わしが飼ったんじゃない、保護したんだよ」
「え、保護?」
「あぁ、そうじゃ」
おばあさんの話によればこの子達は飼い主に捨てられて、おばあさんに保護されたらしい
そして、新しい飼い主が現れるまで保護して育てる店だと言う
日本で言うと猫カフェの様な物だ
「元々は、ドラゴンは野生で群れない習性がある、野に放したところで死にはせん」
「可哀想ですね」
「なら、お前さんが育てるか?」
「え……?」
「わしはコイツ等を放した後離れた村で暮らすんじゃ、この店も手放すつもりだったが、お前さんがコイツ等を育てるなら店ごとやってやる」
まさかの言葉だった
けど、私にとっては願ってもない誘いだ
「……この店って住み込み出来ますか?」
「あぁ」
「なら、この子達育てます」
(住む場所が確保できたしこの子達も野に出なくてすむし……一石二鳥じゃない?)
「なら、ほれマスターキーだ」
「マ、マスターキーッ!!??」
「そんな何個も鍵を持ってたら何が何だか分からなくなるだろ」
「は…はぁ……?」
「じゃ、後は上手くやりな」
「え、あ、ちょっ!」
老女は私の呼び掛けに無視しさっさと去って行った




