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第十話 伝言

2日連続更新!やったー!


「ガルルルルルゥ!」

「がるるるるるるるるぅぁっ」


唸り声を上げる獣とそれとは少し高い唸り声を上げる獣。

その正体はディリアとシエルカ、もとい私である。


「ぐるるるっ!わふっ!」

「ヴぅぅぅ〜」


側から見ればただ唸り声しか出さない少女と少女に向かって吠える狼にしか見えない。

だが私からすればこうである。


『ルカ、もっと腹の底から地を這うように出せ!』

「ゔぅぅー…ガルルルルゥっ」

『そうだ!いいぞー!それを大きくしろ!』

「…ガァルルルルルルルルルゥっあ!!!」

『できたじゃないか!!』

「やったぁぁぁーーー!!」


私はディリア曰く聖域という住処に暮らし始めてから9年が経ち、9歳になった。

すっかり野生児になった私だが、毎日川で水浴びをしているし、ちゃんと簡易的だが綺麗な服を着ている。


さすがによくあるかは知らないけど、狼に育てられました。みたいな暮らしではないね。

まぁ、できることが普通じゃないことはわかってるけど。


そう。普通じゃないのだ。

エディレ様たちに一番初めに教えられたことは狩。

野生動物流の狩なのだ。

まず何がおかしいって、走れるようになったばかりの私にじゃんじゃん走らせる。

そして何メートルも離れたところ目掛けて飛び掛かる練習させられる。

そのおかげで私の脚力は普通じゃなくなった。


2メートルくらいの木なら余裕で飛び乗れるし、狼たちのジョギング程度の速さなら余裕でついていける。


えげつない教育されたもんだ…


そしてそのうち狼たちの言葉はわかりやすいようにしてくれなくともわかるようになったし、伝えられるようにもなった。


そして今日は相手を怯ませる吠え方の練習。


……吠え方の練習ってなんだよー!!

いつ使うんだよー!


心の中で文句を言うが、ちゃっかりできているのだ…


嬉しいけど半分呆れていると、後ろの方で羽音がして振り返った。

すると腰あたりにぽすんとした衝撃を感じる


「んー?」

『ルカー!』

「わわわっ!」


衝撃に耐えきれずに倒れ込む私にすりすりと擦り寄ってくる前世で言うところのグリフォンみたいに、嘴があるのに哺乳類みたいな足がついた白い大型犬サイズのもこもこ。


きゃーー!もふもふっ!あったかぁい!


一気に口元がゆるでニマニマしてしまう。

でも、これだけは言わなければならない。


「もー、ルーラ!私もう君の重さに耐えられないんだよ」

『そうだった!』


ルーラはハッとして、すぐに私を起き上がらせようと地面と背中の間に嘴を潜り込ませる。

それをディリアは微笑ましそうに眺めていた。


『あ、そうそう。伝えたいことがあるんだった。』


伝言…エディレ様からかな?

はたまたお母さんか


最近はルーラがちゃんと飛べるようになったのでみんな伝言をルーラに頼むようになった。


後から知ったが、ルーラや白馬のフィアは、はぐれ個体らしく毛色が群れと違いすぎて目立つから捨てられてたところをフェンリルたちが見つけて育ててたらしい。

自然界も厳しいものである。


『んとね、エディレ様が言わなきゃいけないことがあるからみんなで広場に集まれって』

「わかった。すぐ行くよ」

『私は少し遅れる』

『はーい。じゃ行こっか』


ディリアはそう言って広場から反対の方向に走っていった。


なんの話だろ。


そう思いながら私とルーラは普通の人から見たら目が飛び出そうな速さで広場に向かったのだった。

ルカちゃんはもはや身体能力超人になってます。

ルカちゃんとルーラちゃんたちにとってはジョギング程度の速さです。

いやー慣れって怖いですねぇ。

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