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まどか、踏み出す
まどかがお母さんの迎えを待っている
遅い・・・遅すぎる・・
たしかに時間通りにはやってこない、いつも待つ、だけど・・こんなにおそくなること、
なかった・・・・
雨がポツポツ落ちてくる
校門から学校の軒下に移動する
・・・・こわいよう・・・目がうるうるとしてくる
最初はお母さんへの怒りがあった、なんで!、遅い!でも今は、ただむかえにきてほしい、
それだけ
やがて雨は本降りに
まどかの涙もほほを伝った
降りしきる雨、泣きじゃくるまどか
・・・やがて・・・泣きやむ
泣いてもなにも変わらない・・・
涙を服のそででぬぐい
一歩踏み出す
雨の中を歩きだす




