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第二十四話 確定演出
私は高橋由紀は絶賛修羅場中★
彼に確実に見られている。どこから?
この沈黙を破ったのはゆきアだった。
「ユキ君~★」
嘘泣きも出来るんかテメエ。
「…由紀ちゃんが怖ぁい…!」
彼に抱きつく。何やこの地獄は。
え、ちょっと…私がまずくね?
「…怒鳴られてぇ…ゆきア、怖かったぁ…」
もう何も声が入ってこない。
これ、確実に私が負けルート辿ってる。
「落ち着いて。」
ゆきアに優しい言葉をかける。
「ほら泣かないで。」
「ユキ君…★」
ヤバイ。もう二人だけの世界入ってねえか、これ。
「泣かないで、悪い事をしたのはゆきアさんだよね?」
「え?」
そりゃえ?って言いたくなるわ。それは同感。
「俺が高橋さんを悪い印象を持つような言葉をゆきアさんがばっかり言ってたら、高橋さんが怒るに決まってるでしょ?俺はゆきアさんの言葉じゃ、高橋さんの印象を変わる事は無いけど…」
「え、あの」
「本人だけじゃなくて、俺も不愉快だ。」
いや、格好良過ぎん?
「辛気臭いのが嫌いなら無理に話しかけなくてもいいよ。高橋さん、俺と行こう。」
「あ、はい…」
「ゆきアさんは一度心の鏡を見ると良いよ。」
由紀、完全勝利。
つづく




