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第十九話 貴方は彼がお好き…ではないよね?
「…はぁ。」
ため息を吐いた可哀想なこの子の名前は高橋由紀。
あまりにも自分が可哀想。
何故なら?明らかにゆきアのせい。
ユキさんが好きである事がバレたのが、先日確定した。
「…ねえ。…ユキ君って格好良いよね。」
「うん。そうだね。」
「…由紀ちゃんも、イケメンだと思うでしょ?」
「うん。」
「由紀ちゃんがユキ君の事を、凄い見てるから、私もつい目線をユキ君に送っちゃうの。まあ、ユキ君も私をよく見てくるけどね!」
これが先日の昼食での会話。
多分、ゆきアはユキさんを好きではないと思う。
好きなのは、人の好きな人まで好かれるモテる自分自身なんだろうなと由紀は思っている。
ユキさんが目の前に居るときだけ、やたらユキさんに媚を売るし…
「あ、ユキ君★」
「…おはよう。高橋さん、ゆきアさん。」
「ユキ君、昨日はありがとねぇ★」
「…どういたしまして。」
「ユキ君って優しいからぁ★私ぃユキ君みたいな優しい人が彼氏に欲しいなぁ?」
「…そう。頑張ってね。じゃあ俺はもう行くから。またね、高橋さん、ゆきアさん。」
「またねぇ★」
「また。」
溜息しか出んわ。
つづく




