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ルーレットで俺はひたらすら歩く

やっと2話目投稿です!

そしてブックマーク登録して下さった方が居て驚きと嬉しさで一杯です(>_<)


今回はただ歩くだけな感じで終わりますがこれからもよろしくお願いします。

 モオイーーー


 モオイーーー



 ‥‥ん?何の声だ?おっさんが苦しんでる様な声は‥‥。


 は?‥‥‥‥‥どうなってんだ?


 何故か俺は今、原っぱに‥嫌、平原って言った方がいいのか?そんな所に俺は居た。何でだ?記憶の限りでは確かに部屋に居たよな?その証拠にグレーのスウェット姿だ。もうなんだ‥あれだわ訳ワカメだ。


 そして、更に奇妙な事がある。


 目前に‥と言っても10メートル位は離れているが、亀の様な大きい甲羅を背負っている生物が居た。居たのはいいんだが、俺は可笑しくなったのかもしれない‥。


 何故かと言うと‥その亀の首から足までは亀で間違い無いんだ。

 そう‥それは絶対にあってる。


 ただ、俺の目には首の先‥顔部分が髭を生やしてるおっさんが映ってるんだよ‥。しかもザビってる感じの頭をしてる。

 コレは俺が可笑しくてそう見えるんだろうか‥‥。嫌々‥それは無いよな!


 あっなんかおっさん亀が口を開いた。てかデカ!口デカ!顔とのバランス悪すぎだろ!‥‥‥‥おえぇ、気持ち悪い。吐きそうだ。

 人面犬ならぬ人面亀だな。こんなのずっと見てたら目が汚染されそうだ。



 モオイーーー


 ‥‥お前だったのかよ!!!あの声の犯人!!!

 ホントにおっさんの声だったよ!どんだけ突っ込み所満載なんだよ!!!何だか疲れた‥このおっさん亀はとりあえず無視しよう‥直視すると吐き気が込み上げて‥これ以上見るのはやめといた方がいいな。


 とりあえずホントにどうなってんの?1番に考えられるのはやっぱり‥あれか?小説とかで良くある異世界トリップか?勇者召喚か?‥状況から察すると召喚は無さそうだけど‥。


 嵌って読み始めた小説も大抵、いきなり迷い込むパターンが多いからあながちその考えであってると思う。


 だってこんな場所は日本ではお目にかかれないんじゃ無いだろうか。

 それにあの人面亀の存在が、その考えで正解だと拍車を掛けてる。あんなの日本で居たらたちまち大騒ぎになってる筈だ。



 もし仮に違ったとしても、ここは異世界だと思って気を引き締めていった方が良さそうだな。

 間違ってたら恥ずかしいで済むけど、異世界ならばちょっとした油断とかですぐにゲームオーバーになりそうだし。


 異世界に来る切っ掛けはあのゲームの所為だろう。あれ位しか思い当たる節が無いし。


 そういえば‥ゲームの声がリンゴーンの世界に送るとかどうのこうの言ってたな‥。となるとあの声の言った通りに送られたとしたら、この世界はリンゴーンという名前なんだろう。


 それを確認する為にも最優先で人が住んでる所まで行かないとな。

 ‥言葉が通じるか不安もあるけど、そんな事考えても仕方ない。


 よしっ目標は決まった。どっちに行けばいいのか分からないから、とりあえずは適当に歩いてみよう。何とか夜までには人里に着きたい所だけど、最悪は野宿って事もあり得るな。


 それなら水とかも確保しとかないと持たない。

 こんな平原に水辺があるとは思えないけど‥‥。あぁーゴチャゴチャ考えるのはやめだ!さっさと出発しよう。


 見た限り右手の方に山が見える。けど、山の方に街が在るとは思えないな。


「なら逆側を進んでみよう。それじゃ「モオイーーー」って被せてくるんじゃねーよ!おっさん亀!」


 クソーあのおっさん亀覚えてろよ!


「まぁ気を取り直して‥人里へ向けて出発進行ー!」


 モオイーーー!




 ーーーーーー


 ーーーー


 ーー


「はぁ‥チクショーなんも変わんねーよ!」


 あれから体感で5時間位だろうか?それ位は歩いてるのに一向に変わらない景色が広がっている。


 普段の運動不足の所為か体力も限界だ。無駄に疲労だけが溜まってる様な気がしてきた。

 嫌‥反対側の山も見えなくなってるし無駄では無いよな。

 精神的にも参ってるみたいだ。


 ここら辺で一旦休もう。休憩しながらじゃないと持ちそうにない。

 丁度、近くに座れそうな岩があるのでそこに腰掛ける。


 ふぅーこうしてみると落ち着く。

 風が気持ち良いし空気も新鮮で素晴らしい。


 今の所、危険そうな動物‥異世界だから魔物か?は出会ってない。

 この平原に住み着いて居るのは、あのおっさん亀だけみたいだ。


 好奇心で1度、おっさん亀の近くまで行ったんだが興味も示されなかった。

 温厚なおっさんなのかなと考えてたら草を食べてたから正解だろう。


 ただ、怖い事に俺が1番最初に見付けた奴が、どうしてかずっと付いてきてる。

 今もこうして休んでる間にもテクテクと俺の元に向かってるんだよ。気に入られたのか?でも何もしてない筈なんだが‥。


 テクテク


 テクテクテクテク


「非常に残念だな。おっさんの顔じゃ無かったら可愛いと思ったんだけど‥ハゲてるおっさんだしな。」


 そんな言葉は聞こえないとばかりに俺に近付いてくる。

 はぁーどうしたらいいのか‥他の人が居る時には付いて来ないで欲しい所だな。


 並んで歩いてる所を想像したらとてもじゃないが耐えられない。

 その内諦めてくれるのを祈ろう。



 モオ‥モオ‥モオイー



 おっ‥そう考えてる間に来れたみたいだ。触れられる距離に居る‥触んないけどな。それに息切れしてる所を見ると疲れてるみたいだ。まぁ‥俺には関係ないな。


「そろそろ行くか。もうちょっとで日が暮れそうだし。」



 モオイ!!!モオ!モオ!



 ん?何だ?勢い良くこっちに向かって鳴き出した。

 うーん‥着いたばかりなんだしちょっと休ませてくれよみたいな事を言ってるように感じる。


「お前疲れてるのか?」


 モオイー


 俺がそう言うと首を上下に振って鳴いた。当たってるらしい。

 それより驚きなのが言葉を理解してる事だ。見掛けによらず賢いみたいだ。


「そうか‥頑張って歩いてるんだから少しは休みたいよな。」


 モオイー!モオイー!


 さっきよりも激しく首を振っている。‥気持ち悪いからやめて欲しい。


「だが俺は断る!!!」


 モオ!!!モオイ!!!


 何か喚いてるが知らん。

 俺も疲れてるし腹も減ってる。


 さっさと飯が食いたいんだ!それに喉も渇いて来たから本格的に急ぎたいんだ。

 多少は罪悪感もあるが、勝手に付いて来たんだし仕方ない事だと諦めてもらうしかない。


「俺は行くからな。」


 モオォ‥


 俺がそう言って歩き出すと、首を下げて項垂れながらも付いてくるみたいだ。

 はぁーホント根性あるよな。このおっさん。

 それからまた変わらない景色を俺は歩き始めた。



「ハァ‥ハァ‥‥。」


 どれくらい経ったんだろう‥陽が落ちて辺りはすっかり暗くなってしまった。

 月が照らす光を頼りに進んでいる。

 とても綺麗だ‥星空も余す事なく夜空に埋め尽くされている。

 都会だとお目にかかれないだろうな。


 あれから休まず足を動かしているにも関わらず何も見つからない。足が痛い‥‥腹が減った‥‥。

 こうして気を紛らわして無いと今にも倒れそうだ。


 道でもあればそこを辿って行けば、遠くてもいつかは着くから気休めにはなるが‥人口物が一切見当たらない。

 この状況で、1日位飲まず食わずでもどうって事ねぇーなんて言える奴は居るだろうか?


 居るとしたらそいつは間違いなく途中で、野垂れ死にするだろうな。

 知りもしない土地で、食料も飲み物もいつ手に入るか分からない。


 はぁー駄目だ‥悪い方向にばかり考えてしまう。

 もう今日はここらで野宿しよう‥何かに襲われる心配もしなくていいし大丈夫だろう。


 気温も夜なのに暖かいから凍える事も無い。

 グッスリ寝て体力だけは回復しておこう。


 俺はそう決めた瞬間に歩くのを止めて寝転んだ。

 草が良い感じにクッションになっていて痛くない。


 俺の隣では、モイがグッタリとしている。あっ‥モイって言うのはあのおっさん亀の事だ。

 暇だから適当に名前をつけたら大喜びしていた。


 こいつは草から水分も吸収しているみたいで、俺みたいに食糧難には陥っていない‥羨ましい限りだ。


 腹が減っても流石に草は食べようとは思わないが‥ホントに死にそうになったら分からないのが怖い‥。



 まぁとりあえず寝よう。起きてたら空腹感が押し寄せてくるだけだし‥。

 明日からはもっと辛いんだろうな。けど生き抜く為には頑張るしかない。


 なんで俺がこんな事になってるんだか‥‥あの時に止めておけば良かった。今さら言ってもどうする事も出来ないけど絶賛後悔中だ。


 あっ‥そういえば、来る前に能力が手に入るルーレットを回したよな。スッカリ忘れてた‥‥何やってんだか俺は‥。


 でもその能力次第では、この状況が変わるかもな。

 チートな感じだと有難いんだが、まぁそこまでは求めないけど。


 考えてる内に眠気が‥思ったよりも疲れてるみたいだな。

 気になるけど明日起きてから検証してみるか。



「モイー先に寝る‥おやすみー」


 モオィー


 モイの奴はまだ回復仕切って無いみたいだな。

 グッタリしっぱなしだ。


 明日も付いてくるんだろうな。まぁ多少愛着も沸いてきたしそれでもいいか‥‥本格的に眠い‥寝よう。


 おやすみー‥明日はどうか‥‥‥見つかりますように‥‥‥。

短くてすいません‥申し訳ないです(;_;)



次話で能力を使います!

上手く表現できないかもしれませんが、良かったら読んで下さい!



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