origin−始まり−
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『次のニュースです。
世界的にも有名な大手〇〇コーポレーションの医学チームが今日、人間の体の新たな可能性を発表しました』
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『DGL』-decisive gene of life-
そう呼ばれる遺伝子が見つかったのは、30年ほど前のことだった。
直訳して『人生を決める遺伝子』。
遺伝子といっても親から子へと受け継がれる普通の遺伝子ではなく、生まれたときから各々が決まった量を持つという不思議なもの。
生まれてくる子供それぞれに、その子の寿命の永さに応じた量のDGLが見られ、それはまるで神のお告げであるかのようだと言われた。
DGLが生まれつき少ない者は若くして亡くなり、多く持って生まれたものは長寿を約束される。
これは死因が外傷以外の場合、ほぼ全てに共通していた。
遺伝とは言っても便宜上のことで法則性は無く、個人の性格や能力などにも関連性は見られなかった。
このDGLが発見されてからも科学者達は研究を重ね、メディアにも取り上げられることにより、その存在は広く知れ渡っていった。
今では産婦人科に専門の医師が付き、生まれた子供はまずDGL量の測定をされることが一般的になっている。
このことには賛否両論あるが、大抵の場合平均寿命まで生きられるという結果が得られること。
また、例え量が少なくても周りの覚悟が固まるという理由から、この方針は積極的に各病院に取り入れられた。
最近ではDGL量検査の義務化まで話し合われている。
さらに 十年ほど前だろうか、DGLは移植が可能だということが新たに発見された。
DGLはある器官を中心として血液のように体内を循環しているおり、その器官の移植により、本人以外の体内でも精製、活動が可能だということが分かったのだ。
このことは大きな討論を巻き起こした。
それまで臓器の移植でも様々な問題があがっていたが、今回は言ってしまえば"命の移植"だ。
医者や専門家、国会議員などの有識者達が様々な意見を戦わせ、結果、故意によらない死亡と断定できた場合は移植を認めること。
また、事件による死亡の場合はもちろん、その疑いが少しでもあれば移植はされないことなどが法律化した。
未だにDGL量の少ない者を家族に持つ者からのこの法律に対する反論は後を断たないし、ある宗教においては神の意思に反するとして、移植の完全禁止なども叫ばれていたが、とりあえず議論はこの法律制定と同時に一旦落ち着きを見せた。
これが今から七年ほど前のことであった。




