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S王子には敵いません。




「へぇ・・・これはまた面白いね」


レッスンと夕食を終えて部屋に戻ってきて寛いでいると、部屋にある帽子スタンドにとまっている鳥に餌を食べさせながらルドルフが言った。



「オーウェン家は魔力があまり栄えていないから逆に科学が発展しているんだ。だからこれは魔力ではないんだろうね。声だけだった物に映像がつくなんて・・・本当に面白いね」



確かに昔からこの国は魔法で成り立っていた。

でもみんながみんな大量に魔力を持って入る訳ではないし、魔法が使える人も年々減ってきていて、今では希少価値が上がっているくらいだ。

私も最近まで魔法が使えない人間だと思っていたし。


声を録音するという事は今では当たり前だけれど確かに映像は珍しいかもしれない。



「興味があるのですか?」



ソファーに座ったまま声をかけるとルドルフは微笑んだ。



「そうだね。僕たちみたいに魔力に恵まれていれば不自由はないけれど、そうでないと大変だから・・・」



その言葉で私は決心がついた。



「私、フェリシティちゃんに会います!」



いきなり大きな声をあげて立ち上がる私を見てルドルフは大きく目を見開いた。



「例え、フェリシティちゃんが同じ悪役令嬢だとしても・・・なんとかなります!」

「えっ?!フェリシティ嬢が何?どういうこと?」



しまった!またルドルフに言い忘れていた。


にっこりと笑ってルドルフが近づいてくる。

これまた結構怒っていらっしゃる。



「アリアは本当に僕にお仕置きされるのが大好きだね」



そんなことないです!

勘違いですっ。


ソファーで及び腰になっている私を囲うように両手をソファーに置いて、ルドルフは耳元で囁いた。



「明日の午前中に予定がなくて良かったね」



私の髪を撫でて耳にかけたかと思えば、チュッと音を立てて首筋にキスをして微笑んだ。

いつもの柔らかい笑顔じゃない。

妖しくて意地悪な笑顔だ。


最近気づいたけれど、ルドルフって意地悪するときなんか生き生きしている。

もしかして・・・もしかしなくても・・・。

私の頭がいっぱいいっぱいになっている姿を見てルドルフが吹き出して笑った。



「まだ大丈夫だよ。意地悪するのは後にするから」



やっぱり意地悪はするのですね。

ルドルフさん。


そのまま私の隣に座っていつもの甘い笑顔を見せてくれた。



「アリア、話してくれる?」






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