表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/160

悪役令嬢、反省する。





「長い時間お邪魔して申し訳ございませんでした。しかも昼食までいただいてしまって」

「いいえ。引き止めてしまって婚約者殿に怒られてしまうかな」



ルークが頬を染めて笑うので私とルドルフが見つめあって笑ってしまった。

ルドルフが騎士に声をかけて門まで案内するように指示をする。

ルークは頭を下げて騎士に連れられて部屋を出て行った。






扉が閉まり、ひと安心して振り返るとルドルフがにっこりと笑った。

あっ・・・これは怒っている顔だ。



「ねぇ、アリア・・・ルークと挨拶を交わした事は聞いていたけれど、恋愛相談していたなんて聞いていないな」



じわりじわりと近づいてくるルドルフに私の足は本能的に下がってしまう。



「人様の色恋を・・・しかも兄妹だったので言ってはいけないと思いまして・・・」



なんだか言い訳しているみたいだ。

いや、言い訳なのかな。


ルドルフは大きくため息をついて「仕方ないなぁ」と小さな声で言ったかと思うと顔をあげて困ったように微笑んだ。



「ルークはアリアに下心がなかったから良いけれど、これからはちゃんと話してね?アリアを誰にも渡したくないんだ」

「ごめんなさい・・・」



ルドルフは私の頭を撫でてから額にチュッと音を立ててキスをした。



「アリアの事になると心が狭くなって自分でも嫌になるよ」



そんな事ない。

私だって他の女の子と秘密を作られたら嫌だ。


私は想像したら胸が苦しくなってしまい、耐えきれず勢いよくルドルフの胸に飛び込んだ。

ルドルフはびっくりしながらも私を受け止めてくれた。

この腕に他の誰かが・・・なんて絶対に嫌だ。



「私もルドルフが他の子と一緒にいたり、秘密を作られたら嫌です。だからそんな事言わないでください」



自然と涙が溢れる。

なんて軽率だったんだろう。

愚かな自分に腹が立つ。



「私が悪かったんです。これからは気をつけるので嫌いにならないでっ」

「アリア・・・」



私の背中をそっと撫でて泣き止むまで抱きしめてくれた。

どれくらい経ったんだろう。

実はたいして経っていないかもしれない。

私が顔を上げるとルドルフと目が合う。

優しく微笑んで私の頬を撫でるとゆっくりとルドルフの唇が近づいてきた。




「アリア!!」



勢いよく扉が開いたと思ったらお兄様が立っている。

騎士達は息を切らしてお兄様の後ろに立っていたが、私達の様子をみて「失礼しました!」と言ってお兄様を引っ張ってこれまた勢いよく扉を閉めた。


私達は暫く呆気にとられていたけれど、クスリと笑ってお互いの額を合わせた。



「続きは夜に」

その言葉に頷くとルドルフがはにかんだように笑った。

まるでさっきのルークのようだ。

勿論、ルークより一億万倍も可愛いけれど。



「愛してますルドルフ。今までもこれからもずっと」


ルドルフが自分の頬を私の頬に擦り寄せる。


「うん。僕もアリアを愛してるよ・・・駄目だな・・・アリアとずっとこうしていたいよ」

「私もです。ずっとずっとルドルフと触れ合っていたいです」


ルドルフと頬を擦り寄せあっていたら激しく扉を

叩く音がする。

私達は微笑みながら頬を離した。


「ルークと何を話したか後で聞いて良い?」

「勿論です!」


勢いよく回答すると蕾がほころぶように笑う。

その顔に見惚れている私の腰に腕を回して扉を開けた。





すると、待ち構えたようにお兄様が仁王立ちして立っていたのだった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ