攻略対象は7人いる!
「このゲームは何人かいる男性から1人を選んで、その人を攻略・・・えっと恋に落とすゲームです」
「へぇ・・・なんだか恐ろしいね」
確かに・・・選ばれた攻略対象はたまったものではないかも。
何度もプレイしてごめんなさい、王子。
でもちゃんと本気で恋してたんだよ?
私はヒロインの顔を簡単に描いて、その下にヒロインと書いた。
そういえばヒロインは平凡な容姿だったなぁ。
攻略対象が美しいのに対してヒロインは平凡だった。
もっと可愛くしてくれれば良いのにと当時は思ったが、今になれば平凡にしてくれてよかったと思ってしまう。
なんか自分が惨めになってきた・・・これからは自分磨きを頑張ろう。
「学園にヒロインが入学するところから始まります。メインヒーローが騎士家系同級生のエクター・メリアドク、同じ図書委員3年生のダミアン・ロス、担任の先生のゲイリー・パティンソンの3名です。初めから選べます」
横に三本線を引いて、上段から教師、3年生、2年生、1年生と書く。
そこに該当する名前を書いていった。
「初めから選べるって?」
「このゲームは初めから恋をする対象者の全ての人が選べるんじゃなくて、誰かの話を読み終えたら、別の人の話が読めるようになっています。ちなみに、ルドルフは全員全てのストーリーを読まないと進めません」
だから大変だった。
ルドルフ王子に会うには全員の全ルートを攻略しなくてはならない。
「へぇ・・・色々とあるんだね」
「エクターを読み終えれば生徒会長のジェイミー・グラント。ダミアンを読み終えたら同級生の宰相の息子ルーク・オーウェン、ゲイリーを読み終えたら病弱美少年アダム・ペンファウンドに進めます。
つまり7人の攻略対象がいるのです」
表に名前を付け足していく。
「聞いた事がある名前がならんでいるね。でもルイはいないんだね」
「確かに!お兄様も選ばれても良いくらい美しいのに!」
アリアの言葉にルドルフが笑う。
「でも、ルイはアリア一筋だから難しいか」
「お恥ずかしいです」
「褒めてるんだよ。確かにアリアが妹なら僕も閉じ込めちゃうかな」
ルドルフさん、それヤンデレだから。
・・・でもルドルフに閉じ込められるのはアリかもしれない・・・。
所詮引きこもりだし、日常と変わらないかぁ。




