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閑話休題(見届ける覚悟があるのなら)
正直、俺達はここまで運が良かった。危険なことは何度かあったが、なんだかんだで乗り切れたのはたまたま運が良かっただけだろうな。
ただこの世には、<運>ではどうにもならないことだってある。回避できないこともある。
この先しばらくは、それと向き合うことになる。
辛いが、これも現実だ。
触れたくないなら、<見ない>という選択もある。
けれど、少なくとも俺は自分を不幸だとは思わない。辛くはあるが、<不幸>ではない。
むしろそれを見届けられたことは<幸運>だったとさえ思う。
彼女らの生涯に関わったんだ。ちゃんと見届けるのは、俺の責任なんじゃないかな。
見届ける覚悟があるのなら、付き合ってもらうよ。