異常なし
「エヴァが死亡原因を調べるのは当然として、01は自分の今の状態を確認する? 私なら調べてあげられるけど。記録がない時があるのよね?」
エヴァかいなければ、アダムのメンテナンスを誰がするのか。自動的にする装置もあるが、万全ではない。一部の記録がないのであれば、調べる必要は出てくる。
中央塔の監視カメラで行動が判明しても、体に何が起きたかまでは分からない。
『君の体を調べられた事があるのだろ? その時にそれはあったのか?』
アダムはエヴァ以外に一度、何度も体を調べられている。
それは彼が感情があると判断されたからであり、どのようにして感情があるのかを発見出来てはいない。
だからこそ、周囲はエヴァの遺した何かを必要としたのだろう。
アダムにそれを教えたのも、在処を知るかどうかであり、彼は知らなかったわけだ。
だが、エヴァの遺物を教えたのは今ではなく、モリーではない。あるとすれば、エヴァの研究室を調べた後。
「ありません。最初に調べられたのはアーメン博士が殺害された後。拒否しましたが、キャメロン博士が強制的に」
『アーメン博士殺害後……ね。ここで展開が変わる事になりそうだ』
次に死ぬのはアーメン。アインズは彼等の記憶の本から読み取っている。
だからといって、今回もアーメンが次の被害者になるかは分からない。
アダムがエヴァの研究室入室を許可した事で、展開が変化したからだ。
「ですが……何も異常は発見される事はありませんでした」
『最初に調べたのはキャメロン博士か。それ以降は……』
「ドナテルロ博士に一度だけ。モリー博士とレオ博士が見たという記録はありません」
キャメロンとドナテルロが調べた以上、二人も行動に移しそうなものだが、そんな状況ではなかったのか。つまり……すでに殺されていた。再度調べられるというのは、更なる被害者が出たからになる。
「引き受けるべきですか?」
キャメロンとドナテルロが調べても何も見つからなかった。二人との実力の差が分からない以上、同等と考えるべきか。
『記録にないだけ……消された可能性も十分ある』
エヴァの部屋に向かった記録がない以上、空白の時間が他にあってもおかしくはない。
「否定は出来ません。エネルギー切れによるシャットダウンもあります。マスターの部屋に戻り、補給時には記録がされませんから」
エネルギー切れ。人間でいえば、食事というよりも睡眠と考えていいのだろう。しかも、それは研究室でなければ供給出来ない。
それがどの研究室でも良いかは、調べてみる必要があるわけだが……




