誘うは地の底、這いよれ混沌 二
えっ...。ユニーククエスト?やったー!でも...。一人で難易度5は厳しいかな?
「どぉ~したんだいぃ~?受けないのかいぃ~?」
「ねぇニャルテップ、試練っていうのは具体的に何をするのかしら?」
「ん~?どうして僕の名前をぉ~?まぁ良いかぁ~簡単な事だよぉ~僕を楽しませてくれたらぁ~合格だよぉ~」
めっちゃ胡散臭いわね、楽しませるって言ってもその合格ラインが分からないのよ。でもユニーククエストって一回限りだから受けてみた方がいいかもしれないわ。
「じゃあその試練を受けるわ」
「それじゃぁ~まずは君がどのくらい戦えるか調べるよぉ~」
パチンッ
ニャルテップが指を鳴らした瞬間辺りの景色が変わり、洞窟みたいな所になった。
「っつ!転移?ここは?」
「質問が多いねぇ~今のは《次元魔法》の『ディメンションワープ』だよぉ~、それとここは僕が管理するダンジョンだよぉ~」
待って待って知らない情報が多すぎる、《次元魔法》とは?ダンジョンってあるの?ってあいつ笑っていやがる。わざと私を驚かせたな。
「ダンジョンなんてあるの?」
「ん~?君は知らないのかなぁ~、ダンジョンは我ら深淵の使徒の上層部の奴らが管理している所だよぉ~。まぁ僕もその上層部の一人だけどねぇ~。」
そりゃ転移を簡単にするような奴が下っ端な訳ないよね。何かウザイから魔法を放とうとしたけど、そんな事したら絶対に瞬殺される気がするわ。
「ダンジョンは沢山あるの?」
「色んな所にあるよぉ~、そうすれば効率よく負のエネルギーを生み出せるからねぇ~」
「負のエネルギーって?」
「君はぁ~本当に探究心が高いねぇ~、負のエネルギーってのはぁ~瘴気のことだよぉ~。瘴気ってのはぁ~耐性が無い奴が吸うと色々起こるんだよねぇ~」
瘴気は俗に言うデバフを与える霧みたいなやつらしい。ちなみに相手が《聖魔法》を使えたり、MIDが高いと効果が無いみたいだ。
「どうして瘴気を集めてるの?」
「それはぁ~君が僕らの仲間になってから教えてあげるよぉ~、ほら早速お出ましだよぉ~、頑張ってねぇ~」
ニャルテップが応援(?)をすると、洞窟の先から瘴気を纏ったモンスターが近付いて来た。
「随分タイミングが良いのね、『識別』」
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モンスター名:カオスバット¦Lv13
HP:750/750
スキル
《混沌魔法》《空間把握》
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「《混沌魔法》って何なのかしら?『ホーリーランス』」
「キィー!」
ノエルが魔法を放つが避けられてしまう。
「っつ!速いわね...。ならばこっちも速い魔法を放つまでよ!『ホーリーショット』」
「キィ...。」
『ホーリーショット』に当たり一撃で光の粒子に変わった。
『ホーリーショット』は全魔法の中でも速さだけならトップの魔法である。だからこそ、火力は低いのだが...。今ノエルは日の光が当たらないダンジョンに居る為、ノエルのINTは108である。なので、Lv13程度のモンスターが耐えられる訳ないのだ。
「ちゃんとぉ~状況を把握してその場に合う魔法を使えてたねぇ~」
「褒めたって何も出てこないわよ、それで《混沌魔法》ってどういう魔法なの?」
「僕の十八番でもある《混沌魔法》はぁ~相手に状態異常を与える魔法だよぉ~、まぁ僕くらいになるとぉ~相手を即死させる事も出来るんだよねぇ~」
うげっ!《混沌魔法》めんどくさいわね。てかさらっと即死させる事が出来るって...。ウザイからって攻撃しなくて良かったわ。
「対策方法とかあるの?」
「MIDが高いとぉ~効かないねぇ~、まぁ僕の魔法に抵抗出来る奴なんて中々居ないけどねぇ~」
それなら安心ね。私はINTとMIDが元々高いし今は二倍になっているから、それこそニャルテップが何かしてこない限り大丈夫なはず...。
「じゃぁ~次は集団戦だよぉ~」
ニャルテップがそう言うと洞窟の先から三体のモンスターが出てきた。
「やっぱりお前のせいか!『識別』」
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モンスター名:カオスゴブリン¦Lv12
HP:800/800
スキル
《混沌魔法》《呼び声》
モンスター名:カオスバット¦Lv13
HP:750/750
スキル
《混沌魔法》《空間把握》
モンスター名:カオスゴーレム¦Lv14
HP:1200/1200
スキル
《混沌魔法》《VIT大上昇》《斬撃耐性》
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「.........!」
「グギャ!」
「キィー!」
「うわっ!ゴーレムの馬鹿野郎!無言で攻撃してくるんじゃないわよ!『ダークバースト』」
ゴーレムが無言で攻撃してきたので対応しきれず、掠ってしまった。お返しとばかりに『ダークバースト』を放ったが相手のHPを削りきるには至らなかった。
「やっぱり《混沌魔法》の弱点は《聖魔法》わね、『ホーリーウェーブ』」
「.........。」
「グギャ...。」
「キィ...。」
元々『ダークバースト』でHPが削れていたので、『ホーリーウェーブ』で全員倒す事に成功した。
「ねぇねぇニャルテップさん...。私ってつい最近レベルアップしたばっかりなのに、モンスター四体倒しただけでレベルアップしたんですけど...。このダンジョンの適正レベル何ですかー?」
「どうしたんだいぃ~そんな笑顔で何か怖いよぉ~、今の場所の適正レベルは一人なら16だよぉ~」
「重要な事は先に言いなさいよ!」
道理ですぐにレベルアップする訳だわ...。いつか強くなったらニャルテップに一泡吹かせてやるわ。
「まぁまぁ良いじゃないかぁ~勝てたんだしぃ~、強くなる事は君にとって都合の良いはずだよぉ~」
「まぁそうですけど...。」
「しかし才能ってのは怖いねぇ~、まだ君はLv11なのにもうそんなに強いなんて良いなぁ~」
何かいいくるめられた気がするけど、まぁ強くなる事は私にとって都合良いのはそうだからね。
「それじゃぁ~次は中層に行こうかぁ~」
「え...。中層?」
「あれぇ~?言ってなかったっけぇ~、このダンジョンは上層、中層、下層、最下層に別れてるんだよぉ~、下に行けば行くほど難しくなるけれどぉ~」
「えーと、ちなみに中層の適正レベルは?」
「一人だと20だよぉ~」
ニャルテップの野郎...。スパルタすぎるわよ!自分が強いからって弱い奴に無理難題を押し付けるなー!
「何を悩んでるか分からないけどぉ~、今の君のステータスはLv22位に匹敵するからぁ~大丈夫だと思うけどねぇ~」
あれ?そう思うと何だか大丈夫な気がしてきたわ。案外ちゃんと私に合う場所を考えてくれてるのね。それにしてもニャルテップに安心させられたなんて少しムカつくわね。
「ってもうこんな時間だわ!ニャルテップさんすいませんログアウトしてもいいですか?」
「ログアウト?もしかしてぇ~君は渡り人なのかなぁ~?」
「そういえば言ってませんでしたね。私はノエル、渡り人ですよ。それでログアウトしちゃうんですけど待ってて貰えますか?」
「大丈夫だよぉ~、なるほど納得がいったよぉ~渡り人は成長が早いって言われてるからねぇ~。それでも渡り人の中では君が一番強い気がするねぇ~」
確かに...。今の最高レベルは14だったはずだから、Lv22位のステータスの私は最強なのでは?
「じゃあすいません。また今度」
そうして私はログアウトした。
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「いちいち反応が面白い子だったねぇ~、それでも彼女の実力は本物だよねぇ~。」
一人になった洞窟でニャルテップは微笑んでいた。
「………………。我らが王よ、もしかしたら彼女なら貴方の悲願を達成するにあたって貴重な戦力になるかもしれません。今度会ってみて頂けませんか?」
「あの小娘がか?ふむ...。貴様がそこまで言うのなら会ってみようではないか。」
「ありがとうございます、我らが王よ。」




