テンション
あぁ、僕のか弱い体が悲しみに泣いています…いきなさい、あなたたち。
あの太陽を覆うのです!
ぢぐじょー!なんで毎日毎日かんかん照りなんだよぉぉ!
くそ…このまま夏に突入してみろ…僕は自殺するっ!こんな暑さの中に居られるか!僕はクーラーの効いた部屋に帰るぞ!
「ゆっきーおはよー」
「…そのネーミングセンス0の呼び方は…河内なんとか!」
「なんとかじゃないよ!美奈だよ!」
「じゃあ略して『神』でいいね?」
「え?神?……ちょっといいかも…」
「神!私は…オーセノトーリニ!」
「ちょっと!それ私心臓麻痺で死んじゃうじゃない!」
てくてくてくてく。
「無視!?無視なの!?」
「だって神は普通の人には見えないもの。」
「えっ…じゃあ神じゃなくていい!普通の人でいいから!」
「凡人でいいの?」
「うん!私凡人!なんの取り柄もない普通の女の子!」
てくてくてくてくてくてく。
「えぇっ!?なんでっ!?」
「だってなんかいきなり自分を卑下し始めたんだもの。近寄りたくない」
「ぐすっ…」
「泣かないでよ。凡人。」
「うぅ…」
「どうしたの凡人!立ち止まったら迷惑だよ凡人!学校遅刻しちゃうよ凡人!」
ゴン!
「…いったー…」
「酷いよ!」
「自分から言ったくせに」
「そ、それはそうだけど…」
「じゃ、学校行こうか」
「えぇ…?」
これはネタの振り投げという高度な技術なのだよ。
…遅刻しちゃうしね。
「待ってよぉー!」
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「授業だよー!」
「そうだね。」
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「休みじかーん!」
「…そうだね。」
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「お昼!一緒に食べよう!」
「せやね。」
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「掃除だよ!頑張ろう!」
「うぃ。」
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「放課後だね!」
「だね。」
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「一緒に帰ろう!」
「だねふっし。」
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「じゃーねー!また明日ぁ!」
「ゆっ。」
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・・・・・・・
「……翔太…僕あの子のテンションについていく自信ないよ…」
「俺もない。随分ハイテンションな女の子だな。」
もー!何あれ!なんであんなテンション高いの!?もーやだー!疲れたー!
「ぐすっ…なんであんなテンション高いの…」
「秋葉原行ったお前みたいだったな。」
「えっ?僕、秋葉原であんな感じなの?」
「あんな感じだったぞ。」
…なんてこった。人のふり見て我がふり直せとはこの事か…
「でさ、翔太君。僕どうすればいいかな?」
「諦めろよ。」
「えぇ…あ、そうだ!『申し訳ございませんが今回はご縁がなかったという事で。貴方が他の友達と良好な関係を築ける事をお祈りいたします。』とか、そういうメールを送るってどうかな!?」
「なんだその中途半端に不採用通知みたいな文章は。」
「ダメかね?」
「ダメだね。それ、簡単に言えば絶交ってことだろ?」
「うーん…難しいなぁ…」
「まぁ、聞き流しとけばいいんじゃないか?」
「…翔太も中々悪よのぉ…」
「川代官様程では…」
「「はーっはっはっはっは!」」
…はぁ。どうしよ…
原因は分かってるんだけどなー…どうやって伝えようかなぁ…
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朝ですよー。
…くそ。どうしようか迷ってたら朝だ。また眠気に悩まされてしまうじゃあないか!
まぁいいや。学校行こう。
…今日も暑いなぁ…
「おはよー!」
「おはよ」
「今日も熱いね!」
「ねぇ。そのテンション疲れない?」
「……え」
「無理しなくていいんだぜ?私には分かる。君のそのハイテンションは…偽りの仮面よぉ!」
「…どういうこと?」
「…別に。ただ…私に対して偽る必要は無いって言ってるんだ。…ま、それが気に入ってるならそれでもいいけど」
「………」
僕はこういう嘘とか見抜くの得意なんだよ。…自分が嘘つきだからかもね?
そのハイテンションは嘘だ。時々顔に影が出る。…なんでそんな事してるかはわかんないけどね。嘘を見抜くのは得意だけど、なんでそんな嘘をついたのかは分かんない。人の心なんて興味無いし
「さ、学校行こうか。」
「うんっ!」
…あ、続けるんだ。まぁ、いいけどね…出会って数日の人に心を打ち明けられる訳もなし…
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「授業だよ!」
「…せやな」
あぁもう!
「偽りをやめなくてもいいけど…ボリュームを落とせ!うるさくてかなわん!」
「……ごめん!」
…あれかな。これ、偽りじゃないのかな。そしたらマジで疲れるぞ…




