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クライセルと決闘 後編

どうも、僕です。やっと投稿! 

ブックマークもいつの間にか増えてた。感謝です!

「うおおおおおお!ソォオオラァァぁあああああああ!」

「・・・・・・・。」

 

 叫びながら槍を突くクライセル。

 無言で、避けつつたまに矢を放つ俺。

・・・・・・・なに、この温度差。


 いやもうホント、こいつ嫌になってくる。中衛同士なのに何で戦闘してるんだ? 

普通、前衛が突撃して、中衛はその前衛のサポート、後衛は指揮と援護のはず。


 ・・・・・・・どうしてこうなった。もはやプランとか言ってられない気がする。というか、みんなこの状態のことを何の疑問も持たずに戦っているように見えるんだが、何故?

これでは陣形ではなく、乱戦だ。少なくともプランA・Bはすでに不可能だ。


 そして、理不尽なことが。俺の方ばかり魔法が飛んでくるのだ。さすがに撃ち落したりできないので、回避、回避、回避だ。・・・・・・・デジャヴを感じる気がする。


 

 と、まあ何とかやり過ごしていると、奥の方で魔力が爆発したように感じた。おそらくアサン。ついでにそこからさらに奥にいる魔法使いも倒してほしいが、キク達の相手している鉈の人から結構な量の魔力を感じるので、そちらを優先するらしい。

つか、もう完全にプランCを選択されてるよね。強制だね。まあ、仕方ないけど。



◇◇◇



「プラン?」


 決闘訓練中にロイクの口から出た言葉が、プランをいくつか用意するということだった。


「そう、プラン」

「まあ、確かに用意しておいた方がいいが、急に切り替えれるか?」


 疑問を口にするのはアサン。それに対しロイクは、


「だからこその訓練でしょ?」

「え・・・・・うそでしょ、ロイクさん」


 ロイクの答えに、心底嫌そうな顔をするトルナロ。まあ、気持ちはわかる。

ロイクの訓練はスパルタを超えている。前に本人の口から『地獄コースへいらっしゃ~い!』という言葉が出ている。


「えっと、じゃあ、その・・・・・・プランの内容は?」


 遠慮気味に聞くキク。


「うん。いくつか考えてあるんだけど――――――


 プランA.前衛、中衛、後衛に分かれ、その形を保ちながら安全かつ堅実に攻める。

 プランB.上記の形をすこし崩しつつ、安全、堅実を半分くらいスルー。

 プランC.形が崩れてしまった際、合図を出し各個撃破。

 プランD.誰かの合図でゴリ押しに転じ、後先考えず防御無視突撃をする。

 プランE.巻き込む。


――――――――だね」

「いやおかしい!」

「えぇ?」


 ダメ?みたいな顔で不満を露わにするロイク。いやいやいや、おかしいから。

プランA・B・Cはまだわかる。けど、DとE。特にE。巻き込むってなんだよ。


「もちろん自爆⇒全滅(両方)⇒あるぇ?って事だけど?」

「いやダメだぞ!?反則とか言ってむしり取るだろうから!!」

「むしろうやむやに出来ていいんじゃない?」

「嫌な予感がするからダメ!」


 面白いと思うんだけどなぁ、と呟くロイク。おい、面白い面白くないじゃないからな。ひじょーにデジャヴを感じるんだがスルーするとして、コイツいつか愉快犯になるんじゃないだろうか?


「姉ちゃんと城燃やした時と同じくらい皆の度肝抜くんだと思うんだけど・・・・・・・」

「おいちょっとまて」


 とんでもないことを呟きやがった。実行済みの愉快犯だった。

というか、その姉ちゃんとやらにものすごく心当たりがあるんだが、気のせいであってほしい。



◇◇◇



「そろそろかな・・・・・・」

「何がだ!!」


 合図はもうすぐ出していいだろう、という意味なのだが。

一言一言に反応するなぁ、コイツ。


加熱ヒート効果上昇レベルアップ


 合図は、加熱した矢に効果上昇をかけて上に上げる!

ちなみに効果上昇とは最近になって覚えた強化系の魔術だ。


 矢を打ち上げて、たぶん一秒くらい。最初に動いたのがトルナロで、初めて会った時と同じように魔力を最大限に引き出している。ついでにその魔力で強化魔術を掛けているらしい。

 次にアサンがさっきとは違う『技』を出して、後ろから何かが折れた音がした。なんかしたんだろう。

キクはアサンとトルナロのサポートに回っている。

 ロイクは奥の魔法使いにちょっかいを掛けているようだ。混乱している。


 で、俺のところなんだが。

・・・・・・なんか、合図の矢の打ち出した勢いの近くに居て、吹っ飛んでいた。

いや、実はあの矢、打ち出すためにかなり負担がかかり、それを事前に知っておいて強化系の魔術を掛けておかないと吹っ飛ばされる。そのおかげで俺の使っていた弓が弾けて無くなってしまった。

 

 さて、終わらせようかな。先ほどの衝撃で吹っ飛び、倒れてしまったクライセルに近づいていき、殴って意識を奪った。



◇◇◇



・・・・・・・で、これはどういうことだ。特に、ロイクの方。


 さっきまで敵対?していた鉈の人とアサンが笑いながら拳を合わせていて、その隣でキクが泣いてて、それを必死になだめるトルナロ。離れたところではロイクと魔法使いが倒れていて、そこら一帯が爆発したように黒ずんでいる。うつ伏せになっているロイクの手は、グッジョブの形になっていた。やり遂げたよ、という意味なんだろうか・・・・・?てか、どんだけ自爆したかったんだよびっくりだよ。


 なんか、鉈の人VSトルナロ&アサン+キクはさっきまで白熱していたが・・・・・・・

というか、鉈の人がすごい。魔力全開放(強化魔術使用)のトルナロと、技を使いまくっていたアサン、

更にその隙を見てサポートしていたキクと対等、いやそれ以上で戦っていた。強すぎだろ。

それがどうしてこうなったのかは、アサンと鉈の人だけがわかるらしい。トルナロとキクにはサッパリらしいのだ。まあ、何かしらの友情の一種だろうな、うん。

 

 ちなみに、キクが泣いてるのは「役に立てなかったから」と本人が言っていた。いやむしろバリバリ活躍してたけど。相手が悪かったんだよ、ただそう見えなかっただけで、活躍してたから。


・・・・・・なんだこのグダグダ感。気が抜けたら腰も抜けた。


「勝者、ソーラ代表団体!」


 少し遠くからそんな声が聞こえた。ああ、これって、こっちの勝ちなんだ。まあ、戦闘不能は明らかにあっちの方が多いしね・・・・・・。


・・・・・・メリアを賭けた勝負が、こんなグダグダでいいんだろうか・・・・・・・?






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