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ルアの憂鬱

熱中症でツライ中投稿した僕はその後倒れそうなくらい頭痛がひどいでござる。


 と、言うわけで遅れてすいません

「はあ・・・・・・・」


 なんでこうなったかなぁ、と思いつつ、馬車の中から見える館を眺める。隣には自分の母が何やらニヤニヤしながらこっちを見ていた。それを見て、さらに深いため息を吐くのだった。



まだソーラと出会う前、母と共に仕事に出かけた時の事だ。仕事先はレイクレインという有名な町。そこである貴族と交渉しに来たのが昨日の話。問題なのは、その貴族、ザウリー伯爵の子だ。クライセルという名で、子爵の地位を授かっているらしい。で、その子爵が先日突然女としてのルアに婚約を申し込んできたのだ。急だったので、翌日、つまり今日その話をすることになったのだ。


(にしても、なんであの子爵にばれたのだろうか?そんな簡単に見破れるほど安い変装じゃなかったんだけどな・・・・・・・)


 この疑問は、後クライセルに「愛ゆえに!」と答えられ、ルアは脱力を感じることになる。



◇◇◇



「婚約してくれ!」

「嫌です」

「しかし――――」


・・・・・これ、いつまで続けたらいいんだろう?

さっきからクライセルが求めてきて、それをルアが断る、ということが続いていた。

伯爵の地位を持つ親二名は口出ししない様だ。というか、本人達が良いんなら、という投げやりになっている。貴族としてそれはどうかと思うと同時にクライセルの口説きが止まらない為頭が痛くなってきたルア。この男、しつこい。


 そんな様子を母は面白そうに眺めつつザウリー伯爵と雑談し、ザウリー伯爵は伯爵で手元の菓子を口にはこびつつ眺めている。

だんだんイライラしてきた。もう、めんどくさい。一人称を私にするのも面倒になってきた。言い慣れてるのが僕の方だからなぁ。・・・・・・・いいのかな?女としてそれは・・・・・・・


「だから、ぼ・・・・・・私は婚約なんて考えてないし、それ以前に急すぎる。だからやだ」


何度断ればいいやら・・・・・・・


「ということは、時間が経てばいいと?」

「は?」


ちょっとまった。どう解釈したらそうなるのだろう。この人の頭は大丈夫かな?

たぶん「急」という言葉に反応したのだろう。それで、なんでそうなったかはわからないけど。


「いえ、だから・・・・・・・・」

「やはり急だとダメか?ならしょうがない。今日はこれにて」

「・・・・・・」


えっと?本格的に大丈夫なのかなこの人の頭。急とか関係無く断ってるはずだけど?


「どう思われます?」

「条件としてはいいだろう。ルア嬢が女であることを伝えればいいし、都合よく話も作れる。位は伯爵同士だからーーーー」


この親・・・・・・この二人は人の気持ちも知らずに・・・・・・・!

怒りがこみ上げてきた。自分に味方なんぞいないだろう。



◇◇◇



「はあ・・・・・・・」


現在、帰り道。その隣に母はいない。先に帰ってゆっくり婚約を考えろと言っていたのだ。

しかし実はルアの母はあのクライセルとルアが婚約するなどと全く思っていない。もちろんルアが婚約を望めば許すが、自分の娘に限ってそれはないだろうと思っている。この辺りまったくルアなどに気づかれていないのだからルアの母は女狐だろう。


「ルアさん、そろそろ着きますよ」

「ああ、うん。外に出るから、一回停めて」

「わざわざ外に出られるのですか?」

「こんなに集まってもらって、何もなしだと申し訳ないでしょ?」

「それもそうですな」


ザントは破顔しつつ馬車の扉を開けた。

このザントと言う男は、自分の母が雇った兵士だ。まだ若いのにルアが認める程狐、いや狸である。敵には回したくない人だ。また、ルアとも仲が良く双羅旅に出る時準備をしてくれた男なのだがこの時のルアはそうなる事を知らない。


「よっと・・・・・・」


馬車から降りて、笑顔をつくり手を振る。今の自分は苦笑いみたいな顔になっているんだろうな・・・・・自分は母や父のように狐ではないからこう言うのは正直苦手だ。

しかしこれで周りから歓迎の声が聞こえてくるものだからわからないものである。



◇◇◇



「はあ・・・・・・・」


今日何度目かわからないため息を吐き、顔を上げて部屋の天井見る。

あの後、クライセルの使者が来て、ぜひ考えるように みたいなことを告げて帰っていった。

クライセル子爵って、ストーカーなんだろうか、気持ち悪い。しつこいと嫌われるみたいなことを考えないんだろうか?あ、いや考えないな。強引に事を進めることで有名だったなあの子爵。

そのうち周りは彼を見限るだろう。


もう頭が痛いし、そのうち胃も痛むんじゃないだろうか・・・・・・・・断りに行くも、僕の権限じゃ使者を遅れないし、第一あのクライセルが話を聞くとは思えない。

どうしたらいいだろうか・・・・・・・と考えている時、ある方法を思いついた。あの街、レイクレインには、あの人がいるじゃないか!あの人に頼めばきっと何とかしてくれるだろう。


しかし、まあ、自分で行くしかないんだろうな。誰も動かせないし。


「つまり、一時的な家出か・・・・・・うん」


まあ、怒られはしないだろう。あの両親なら。

とすると、連れ兼護衛の人材が必要となるが・・・・・・雇うしかないだろうなぁ。それじゃダメじゃん。金の信頼はすぐ崩れる。ギルドで雇ったって、色々まずいだろう。


「誰か、ボクを貴族として知らなくて、ここら辺の人じゃない人、か。条件が厳しいな・・・・・・・・」


・・・・・・なんか、また頭痛が。そうだ、湖に行こう。





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