生命的古代遺産
最近これ書いてるとき姉がうるさい。
「とりあえずは・・・」
この子をどうするか、だ。
「ここ、遺跡、っていったよね?」
「ああ」
「じゃあ、この子は昔の子供なの?」
「たぶん」
一番の問題はここなんだよなぁ・・・。
古代時代の子だとすると、ある程度衰退したこの現代文明についていけるかどうか。
発展してるならいいが衰退しているならすこし問題・・・。
「ん・・・」
「んぉ?」
「あ、起きた」
「ひゃぁ!?」
そんな驚かないでもいいだろ。あ、いや怖いか?
コールドスリープをするということは大災害を逃れるために入れられた貴族か?
そうだったらよけいまずいな。
というか、この子目が黒だ。お仲間?いや、髪が青だから違うか。
しかし、他の疑問が増えた。この子、左目が魔結晶だ。
さらに、左腕を動かした時にすこし動きがぎちこなかった。なんだ?
「ねえ」
「ひゃっ!?」
「あ・・・ご、ごめんね!名前聞こうとおもったんだけど・・・私トルナロ。きみは?」
「え、えと・・・キク・・・です」
「キク君?」
「はい・・・・」
キク・・・菊?やっぱ日本人?
ん?あの子、なんかこっち見てる。
「・・・お父さん?」
「・・・んん!?」
「・・・え!?」
ん!?どういうこった!?
「ソーラさん、あの・・・」
「いやいや、ちょっと待て!俺19歳だぞ!?まだ結婚してないし、童貞だ!」
「ひあっ!ご、ごめんなさい!黒髪黒目ってお父さん以外見たことなかったから・・・ごめんなさい」
「あ、いや、怒鳴って悪かったな。すまん」
「あれ!?19だったんですか?」
そこかよ。俺が19だって今どうでもいいじゃないか。
というか涙目にならないでくれ。
その後、とりあえず全員落ち着いた。
この子は割りとオロオロするタイプだ。だが事情聴取。
「菊、いやキク、なんであのカプセルに入ってたか分かるか?」
「うん・・・なんか、お父さんや周りの人が言ってた。お前は次の世代に伝えるんだとか、この災害から逃げれるのはお前しかいないって。あと、扉を開けるのはお父さんと同じ故郷の人だから安心しろって」
「同じ故郷、ねぇ・・・」
「あの・・・おーい?ソーラさーん?」
同じ故郷、ということは異世界人か?同じ世界の人だといいのか、日本人という条件があるのか?
・・・この子は、生きた古代遺産ってとこかな。よく分からんが。
「で、なにを伝えるって?」
「その・・・この腕の機械、と、すこしの魔法・・・」
ふーん・・・やっぱり腕、なんかあるのか。
「ところでソーラさん、この子私たちで預かるんですか?」
「そこはしょうがない・・・か?」
孤児院でも開くかな。やりたいなぁできれば。
現代日本では浮浪児はすくないが、この世界は結構いるぞ。
「・・・」
ほかに行くとこないだろうし。
「いまの話、分かったか?」
「うん」
「来るか?」
コクリ、と首を縦に振る。
「よし、じゃあついて来い」
「うん」
「お仲間が増えたねソーラ!」
◇◇◇
いや待て自分。
勢いで連れてきたけど、どうすんだ?
この子はいいって言ってるけど、一応子供なんだ。依頼を請けるときどうすれば。
「あ」
「マギドック?」
「あ、魔犬だ」
「魔犬?」
「うん、お父さんはそう呼んでた。えっと、『チャージ』・・・」
チャージ、そうこの子は言った。次の瞬間に、左腕がすこし光った。
「『バスター』って、うわぁっ!!」
マギドックに向けられていたキクの手の平から、高速で『何か』がとんでいく。それと同時に、キクも反対に飛んでいく。
そして、マギドックが倒れてる。
「いっつぅ・・・」
「大丈夫か!?」
「ひぁ!?」
「あ、すまん・・・」
「大丈夫?キクくん」
大丈夫、とキクが言っている。しかし、いまのはアレだな。
「今のは?」
「さっきのは『魔銃』っていう、お父さんが作った武器?なのかな。魔法かも。魔力を丸くして放つんだって」
「『魔銃』・・・」
そうか、さっき飛んでったのは魔力の固まりか、何らかの魔術魔法か。
「動力源はこの左目。腕を動かしているのもこの目だよ。この目・・・マギクリスタルから腕に魔力がわたって、この腕の中にある魔法陣に反応して発動・・・らしいよ」
へえ、面白いな。しかし目と腕。
元々ないのか、あったのか。
「なあ、その目って、元々なかったのか?」
「え・・・あ、うん・・・。片目と左腕、生まれたときから無かったんだ。お父さんが作ってくれた」
ふーん・・・義手、父親が付けたのか。
というか、声が震えていたぞ。なんかあったのか?それとも・・・
・・・なんか、嫌な予感がするな。巻き込まれなければいいけど・・・。




