表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恒河沙  作者: 佐瑠未亜綺
第1部 死者が語る戦争
PR
68/140

別れはまだ言わない

第91回 黒川学園高等部卒業式 

西暦1969年 3月12日


はじが見つからずに卒業式が始まった。

8月までに見つからなければ死亡を確定することと死因は事故死として片付けられた。もちろん有望軍人である東郷一少尉は新聞の記事に載った。

殺されたや恨みで仲間から殺されたなど憶測ばかりが載って学校に記者が続々と自分の手柄欲しさに現れた。でも理事長が対応して全員帰っていった。

新聞にはどこの会社も一律に昨日と全く違う「事故死の生死不明」と書かれていた。そこに少しの恐怖が心を襲ったが隙間には埋まらなかった。

そんなことを考えてる間に体育館に入っていく。俺は小刀と軍帽を持って席に座る。

(隣が寂しい)

そう思ってる俺は病んでいるのかな、だけどそんなことはいつのまにかどうでもよくなった。


あいつの代わりに卒業生答辞は別の人が読んでいた。

(もう諦めよう、あいつは「はじ」は死んだんだ。あいつの代わりに俺が夢を叶えるんだ)

と今決意した。

だから別れは思わない

伝えもしない

夢を叶えた時に別れを伝える


卒業式が終わると後輩たちが来てくれた。

それだけが俺の心の隙間を埋めてくれる

「ありがとう元気でな」

と呟いて寮に戻る。


今日で見納めの部屋

2人で選んだ隣同士の部屋が今でも思い浮かぶ

2人分の部屋を片付けて荷物をまとめる。輸送会社に運ぶ手続きをして家に帰る。


良くも悪くもいい3年間だった。

ありがとう黒川学園

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ