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村を追放された最弱召喚士がチート級モンスターたちを召喚して、いつの間にか最強になってました。  作者: 遥風 かずら
第二章:光を求める者

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47.召喚士と試練の渦 3


「――ったく、あんた本当に最強なのかい?」

「ぐ……」


 この空間、部屋もさっき逃げて来たシルフと同様に、相手に有利な状況下で俺に攻撃をして来ている。


 マリムと名乗る女性は、俺が召喚した生まれたてのマンドレイクを一瞬で土に返し、俺が立つ地面を地震のような揺れで歪ませ、まるで波打つかのように振動を起こし続けて来た。


 そこからは容赦のない攻撃が俺を襲う。


 足下が覚束おぼつかない状態で、柔らかだった土の表面を岩に変え、その岩で俺を挟み込むようにして、何度も全身に強く衝撃を与え続けている。


「どうした、どうした~! あんた、強いんじゃないのか? 森の大木たいぼくから言葉を得たくせに、ここに来てまた迷い出したって言うのかい?」

「……はぁっ――はぁはぁはぁ……息が苦――」


 シルフと名乗った妖精がいた部屋は、木々に囲まれながらも涼し気な風が、時折どこからか吹いて来ていた。


 だけどこの部屋は、乾ききった土と水気の無い岩が無造作に散らばっているだけで、口中は乾ききり、息をするのも吐くのも、ままならないほど苦しい。


「つまらない奴だ。悪魔か何か知らないが、本来召喚するべきあたしらをガン無視して、ふざけた悪魔なんぞを呼ぶから、こういう目に遭っているんじゃないのかい!」


 今、何て言ったんだ――?


 本来はいま目の前にいる女性や、シルフの妖精を呼ぶのが召喚なのか?


「あんた、何を学んで来たんだい! それともアレかい。最弱召喚士とかいう謂れで、同じ人間にやられっぱなしだったから、召喚すべき獣を呼べなかったとかいうクチか?」

「ち、違う……トルエノやイビル、ルムデスは俺が間違いなく召喚した……」

「どっちでも構わないさ、あんたはシルフも含めてあたしらを倒さないと、外に出られないんだから」

「……く」


 何をどうしたって圧倒的に力の差が違い過ぎる上、目の前の彼女に至っては自在に土や岩を操って、俺の体に的確に当てて来ている。


「やれやれ――マンドレイクでも構わないから、呼び出して見せなよ! 武器もロクに持たずに今までは何かに助けられて来たんだろうが、まずは攻撃を司る精霊でも何でもいい、召喚しな」


 召喚する暇も与えないし、呼んだところで何かが劇的に変わるでもない。


 何が呼べるとは思えないが、唱えてみるしかないんだ。


「……我が望み、我は求む、刃を以って闇を満たす者をこの身、この地に願わん……」


「ほぅ……? それがあんたのげんってやつかい。何でもいい、何が出て来るんだ?」


 何が出て来るかなんて、唱えの言を適当に並べただけで、自分にも分からない。


 望んだことと言えば、今すぐ俺に力を貸してくれる攻撃性の高い者を望んだくらいだ。



 ◇


「――出ないねぇ。やはりそんな程度なのかい?」

「……うぅ」


 武器も使えない、盾もあるわけじゃない……そんな俺が、どうやって召喚妖精を倒せるって言うんだ。


 そう思いながら項垂れようとしていると、耳元で”彼女”の声が聞こえて来た。


『ようやく必要としたね。求めず果てるなら、それまで。……でも、ライゼルが刃を求めるなら、あたしは手を貸してやるよ』


「ユーベル……っ!」


「やはりそういう召喚をするわけかい。どこまで持つか、あたしがエルフを試してやるよ!」


 俺が望んだ彼女では無かったが、こんな敵に対してくれるなら闇エルフでも構わない。


 ここで何とかして、自分の力を取り戻したい。

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