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勇者パーティーを追放された影の異能使い  作者: アークマ
第三章 勇者選別編

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ステイティア王

 僕、ツブキはサランド達との話をギルドマスター室で終えた後、その日はミサキを家の近くまで護衛し、僕は自分の家に戻ってすぐに休んだ。


 そして次の日、僕の家のドアが勢いよく叩かれた。


「ツブキ・ドゥン!ツブキ・ドゥンはいるか?」


 誰だよ、こんな朝から。

 僕は眠い目をこすりながらドアを開ける。

 すると、そこには白い鎧を身に着けた白髪の男が立っていた。


「私は騎士団のホーリィ・ロンラだ。王がお前をお呼びだ」

「王が……僕を?」


 いきなり王に呼ばれるなんて、一体何の用だ?

 疑問に思いながらも、僕はとりあえず身だしなみを整え、ホーリィについていくことにした。

 王都ステイティアの中央にある城、ステイティア城。

 そこにステイティア王がいるらしい。

 僕が城に入るのは初めてだ。

 そもそも中央の王都ステイティアに来ること自体、これが初めてだった。

 数時間かけてステイティア城に到着すると、そこにはホーリィと同じような騎士達が何人もいた。

 そして、その騎士達はそれぞれ一人ずつ人を連れている。


「あのー。なんの集まりか聞いてないんですが……」

「それは王の口から聞くべきだと言いたいところだが、簡潔に説明しておこう」


 ホーリィはそう言うと、僕の顔を見る。


「南ステイティアの勇者、ディアモを知っているな?」


 そりゃー知ってますとも。

 僕、そいつのパーティーから追放されましたし。


「やつは勇者としての称号を剥奪された。最近、やつが死んだという噂も聞いているだろう」

「はい」

「だが、これは奴が死ぬより前に決まっていたことだ。詳しいことは王から聞くのだな」


 ホーリィはそれだけ言うと、城の中へと入っていった。

 僕もその後を追い、王のいる場所へと案内される。

 入り口で見かけた他の騎士達も、同じようにそれぞれの連れてきた人を王の間へ案内していた。


「ステイティア王。ホーリィ、その他ホーリー騎士団数名、候補者を連れて参りました」


 ホーリィがそう言うと、王の間へと続く大きな扉が開かれた。

 ホーリィや他の騎士達が中へ入っていき、僕達もその後についていく。

 王の間に入ると、そこには長い銀髪と顎髭を生やした、普通体型の老人が威風堂々と王座に座っていた。


 あれがステイティア王だよね?


「よく連れてきてくれた。我がホーリー騎士団よ。下がってよいぞ」

「はっ!ありがとうございます!」


 ホーリィや他の騎士達はステイティア王に一礼すると、王の間から出ていった。

 そして、この場には僕を含めた数人だけが残された。


「よくぞ集まってくれた。余が選別した勇者候補達よ」


 勇者候補達?

 え?僕、候補に選ばれたの?なんで?

 僕が困惑していると、ステイティア王は話を続ける。


「貴様らは、余が他の信頼する者達や情報を駆使し、選抜した候補者達だ」


 王は僕達を見渡す。


「君たちには、この城にある訓練場で戦ってもらう。そして、その勝者を勇者とする」


 えー。

 勝者が勇者って、それで決めていいのか?

 僕がそんな疑問を抱いていると、ステイティア王はさらに続けた。


「余は前の勇者であるディアモの強さを確認せず、噂だけで勇者認定を出した」


 ディアモの名前が出た瞬間、僕は少しだけ表情を曇らせる。


「だからこそ、今回はそれを避けねばならぬ」


 ステイティア王は真剣な表情で僕達を見る。


「特別ゲストも用意した。まずは各々、自己紹介を頼む」


 ステイティア王は、僕を含めた五人にそう告げた。

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