厚い壁 (_ _。)
スク水シーサー 4話ヽ(゜◇゜ )ノ
【円形競技場にて】(赤備え)
フンドシリリンから、解放された思惟は、
【サー】と抱き合って喜び、【サー】を褒めちぎった。
「サーちゃん、すっげーー」
と、俺も【サー】を絶賛したがヽ(*'0'*)ツ
超人見知りな【サー】は、
まだ俺に心を開いていない。
・・ので、俺に対しては、反応はなしだった。(・_・;)
俺 → ヽ(*'0'*)ツ 厚い壁 (・_・;) ← 【サー】
まあ生霊に心を開く、少女の方が普通で、
生霊だとしても、それはそれとして受けとめる、
思惟の方が特別なのだ。
そんな生霊な俺と、
ぴちぴちなスク水シーサーの2人が興奮していると、
それとはまったく対照的な奴が、
俺の隣に立っていた。
あの「恨めしや~」オバケの持ちネタで有名な、あの怨霊だ。
リングサイドに、スーツを着た男の怨霊が・・・・。
本来なら、驚くべきところだが、俺は生霊。
なんとなく驚いてはイケなさそうなので、
平静を装っていると、
怨霊は試合中にも関わらず話しかけてきた。
大体怨霊は、空気を読まない。
まあ呼吸してないしね。
空気は関係ないんだろう。
「私はね、事故死とされたが、
本当はある男に殺されたんだ」(・∀・)
知らね~し。 ┐( ̄ヘ ̄)┌
「さすがに無念だ。そして無念だ。」
怨霊を見てるより、
ぴちぴちなスク水シーサーを見ていた方が癒される。
そんな俺がなんの反応を示さないので、
怨霊は言葉を変えてきた。
「微笑ましいほど無念だ。念のため無念だ。
有りそうで無さそうな無念だ。誇らしいほど無念だ。
かりそめの恋ほど無念だ!」
どんな無念やねん!とツッコミを入れようとしたが、止めた。
怨霊と化し言葉の使い方を忘れたのか、むちゃくちゃだ。
むちゃくちゃとは言え、何らかの意味があるらしい。
4次元に生活?している怨霊は、
3次元で生活している人間と違って、
時系列の感覚がおかしくなっているらしい。
いや4次元ではそれが正解だから、
おかしくなっているわけじゃないが。
時間に関する概念が違う奴の言葉は、
永遠に続きそうだったので、俺は詳細を聞いて、
その犯人の男を、確実な証拠を示し通報した。
俺は生霊とは言え、物質的な体を憑代としている。
携帯電話ぐらいは使える。
するとスーツ姿の怨霊は、絶叫し歓喜した。
「救われた!!!!!私は救われたーーーー!
会場にいる怨霊の皆様方、
この方々が桃源郷の扉を開くと、
予言された方々に違いない!」
怨霊の言ってる事は、意味がわからない。
しかし、円形競技場内にいる100近い怨霊たちが、
雄叫びの声を上げた。
「私たちは、報われる!」
知らんし・・・。 ┐( ̄ヘ ̄)┌
怨霊が絶叫したとしても、声自体は聞こえないが、
生きている人間の魂は、それを感知し、
魂が揺さぶられる。
俺が怨霊の相手をしていると、
俺の嫁(自称)の思惟ちゃんが
「ちょっとセコンド!
なに一人でぐちぐち呟いてるのよ!
ちゃんとセコンドしてよ!」
お叱りのお言葉だ。怒った顔も可愛い。( ´艸`)
つづく