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スク水シーサー   作者: 健野屋健人


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10/17

すーすーする(・∀・)

スク水シーサー 11話ヽ(゜◇゜ )ノ




【円形競技場にて】(赤備え)






観客席で、鎧を着て薙刀を持った少女が、


怨霊相手に死闘を繰り広げていた。




「悪霊どもめ!」



そう叫ぶ少女・・・この子も幽霊ぽい。



「いい加減、死ね!悪霊ども!」



そう叫ぶ少女も、とっくに死んでるし、


悪霊さん達も、とっくに死んでるんだが・・・





この状況、観客席の生きている人間に、


なんの問題もないかと言うと、そうでもない。



観客の背後霊など後ろの守りが、巻き込まれるからだ。





・・・とは言え、物理的にどうこうって事はないので、


俺はスルーすることにした。(*^ー^)ノ



セコンド業に専念しようっと♪





「本当の敵を討ち捨てるまで・・・・かおりは死ねない」



いつのまにかリングサイドの俺の隣に登ってきた、


薙刀を持った血まみれの少女は、呟いた。




いや・・・うん、お前はもう死んでいる。


時々いるんだ、死んでないと言い張る怨霊が。



しかし、その指摘は出来ない。



なぜなら、その怨霊の、怨念冷めやまぬ形相に、


俺の折紙の身体は震えていたから。




「・・・と、そんな私だけど、


そう毎日毎日、怨念に燃えるのも、やっぱ飽きる訳で・・・」



怨霊の少女は、今どきの少女のようにニコッと微笑んだ。



そして、怨霊化する前にしていたであろう、


嬉々とした楽しげな目で、


リングで繰り広げられる試合の行方を追った。





「ところで、折紙の生霊・・・


つかぬことを聞くが、Mとは何だ?」


と薙刀少女は聞いてきた。




まあ時代的に知らないよね・・・。


俺は、SとMについての現代用語を説明した。




「なるほど・・・そう言う事か」




賢い少女なのだろう。


怨霊なのに言動が理論的だし、


時系列も俺に合わせてくれる。



俺はタオル代わりに、幽霊用の和紙を渡した。



「かたじけない」



怨霊の少女は、血まみれの顔を拭いた。


血を拭くと、凛々しい少女の顔が現れた。



しかし、その表情は、現代人とは違い、


武士の娘独特の険しさがあった。



「しかし、女が、あんな格好で戦うんなんて・・


女として恥じらいと言うものが無いの!


香には考えられない」




「まあそうでしょうね、水着なんて、


半裸と言ってもおかしくはない格好だし」



「いや、そうじゃなく、褌よ。あれは男が履くもの。


女は腰巻・・・・そっちの方が、


下の風通しはすーすーで気持ちが良いの」



「下の風通しすーすーなんですか?」



「香の下は、すーすーする」




凛々しい少女の下が、すーすーだなんて!



すーすー = ノーパン



ノーパン!((゜m゜;) じかに見えちゃう(/ω\)




やばい!ドキドキ




しかし、思惟ちゃんへの想いが弱まると、


また肉体に戻ってしまう。



大丈夫、相手は怨霊だ。


生身の人間じゃない。気にするな俺!


自制しろ俺!自制しろ俺!



深呼吸・・・息はしてないけど、深呼吸。


気持ちだけでも、深呼吸。



俺は自分を鎮めた。


と安心した直後、凛々しい少女・香は俺に言い放った。




「見せて上げようか?折紙君♪」




      


        (//・_・//) 



 


       「・・・・・・・・・・」






俺は、かなり長い時間、自分の肉体に戻っていたようだ。


戻ってこれただけ、奇跡と言ってもいい。



俺の本体が、お昼寝タイム中だったお蔭だ。






怨霊の凛々しい少女は、俺が本体に戻ってる間も、


ずっとしゃべり続けていたらしい・・・。




「・・・戦士として反骨する時期、現代風に言うと反抗期


要するに・・・戦士は、S心の目覚めにより、反抗期が始まり、


M心の目覚めにより、反抗期が終わる。



反抗期を終えてない戦士は、1流とは言えない。


反抗期に外の向かっていた意識を、


自分の中に芽生えつつある新たな自分へと向けないと、


新しい自分は育たない。それは自己の進化を止める行為そのもの。



そして戦士として、痛みを喜びに変えてこそ、


冷静沈着な判断が可能になり、自制心を維持できる。



1流の戦士は、Sであり、Mである。


超1流の戦士、どSであり、どMである。



憤怒しリリンは今、痛めつけられる喜びに目覚めたの


それは、1流の戦士の目覚め・・・・。」




と、薙刀の香は言った。





しかし、恍惚の表情を浮かべる憤怒しリリンは、


変態度を増しただけにしか見えなかった。




そして、俺の愛する思惟ちゃんも、


恍惚の表情を浮かべていた。




「あの娘は、S心の目覚めかも・・・」




なんてことだー



そんな心…目覚めんといて Y(>_<、)Y








つづく




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