すーすーする(・∀・)
スク水シーサー 11話ヽ(゜◇゜ )ノ
【円形競技場にて】(赤備え)
観客席で、鎧を着て薙刀を持った少女が、
怨霊相手に死闘を繰り広げていた。
「悪霊どもめ!」
そう叫ぶ少女・・・この子も幽霊ぽい。
「いい加減、死ね!悪霊ども!」
そう叫ぶ少女も、とっくに死んでるし、
悪霊さん達も、とっくに死んでるんだが・・・
この状況、観客席の生きている人間に、
なんの問題もないかと言うと、そうでもない。
観客の背後霊など後ろの守りが、巻き込まれるからだ。
・・・とは言え、物理的にどうこうって事はないので、
俺はスルーすることにした。(*^ー^)ノ
セコンド業に専念しようっと♪
「本当の敵を討ち捨てるまで・・・・香は死ねない」
いつのまにかリングサイドの俺の隣に登ってきた、
薙刀を持った血まみれの少女は、呟いた。
いや・・・うん、お前はもう死んでいる。
時々いるんだ、死んでないと言い張る怨霊が。
しかし、その指摘は出来ない。
なぜなら、その怨霊の、怨念冷めやまぬ形相に、
俺の折紙の身体は震えていたから。
「・・・と、そんな私だけど、
そう毎日毎日、怨念に燃えるのも、やっぱ飽きる訳で・・・」
怨霊の少女は、今どきの少女のようにニコッと微笑んだ。
そして、怨霊化する前にしていたであろう、
嬉々とした楽しげな目で、
リングで繰り広げられる試合の行方を追った。
「ところで、折紙の生霊・・・
つかぬことを聞くが、Mとは何だ?」
と薙刀少女は聞いてきた。
まあ時代的に知らないよね・・・。
俺は、SとMについての現代用語を説明した。
「なるほど・・・そう言う事か」
賢い少女なのだろう。
怨霊なのに言動が理論的だし、
時系列も俺に合わせてくれる。
俺はタオル代わりに、幽霊用の和紙を渡した。
「かたじけない」
怨霊の少女は、血まみれの顔を拭いた。
血を拭くと、凛々しい少女の顔が現れた。
しかし、その表情は、現代人とは違い、
武士の娘独特の険しさがあった。
「しかし、女が、あんな格好で戦うんなんて・・
女として恥じらいと言うものが無いの!
香には考えられない」
「まあそうでしょうね、水着なんて、
半裸と言ってもおかしくはない格好だし」
「いや、そうじゃなく、褌よ。あれは男が履くもの。
女は腰巻・・・・そっちの方が、
下の風通しはすーすーで気持ちが良いの」
「下の風通しすーすーなんですか?」
「香の下は、すーすーする」
凛々しい少女の下が、すーすーだなんて!
すーすー = ノーパン
ノーパン!((゜m゜;) じかに見えちゃう(/ω\)
やばい!ドキドキ
しかし、思惟ちゃんへの想いが弱まると、
また肉体に戻ってしまう。
大丈夫、相手は怨霊だ。
生身の人間じゃない。気にするな俺!
自制しろ俺!自制しろ俺!
深呼吸・・・息はしてないけど、深呼吸。
気持ちだけでも、深呼吸。
俺は自分を鎮めた。
と安心した直後、凛々しい少女・香は俺に言い放った。
「見せて上げようか?折紙君♪」
(//・_・//)
「・・・・・・・・・・」
俺は、かなり長い時間、自分の肉体に戻っていたようだ。
戻ってこれただけ、奇跡と言ってもいい。
俺の本体が、お昼寝タイム中だったお蔭だ。
怨霊の凛々しい少女は、俺が本体に戻ってる間も、
ずっとしゃべり続けていたらしい・・・。
「・・・戦士として反骨する時期、現代風に言うと反抗期
要するに・・・戦士は、S心の目覚めにより、反抗期が始まり、
M心の目覚めにより、反抗期が終わる。
反抗期を終えてない戦士は、1流とは言えない。
反抗期に外の向かっていた意識を、
自分の中に芽生えつつある新たな自分へと向けないと、
新しい自分は育たない。それは自己の進化を止める行為そのもの。
そして戦士として、痛みを喜びに変えてこそ、
冷静沈着な判断が可能になり、自制心を維持できる。
1流の戦士は、Sであり、Mである。
超1流の戦士、どSであり、どMである。
憤怒しリリンは今、痛めつけられる喜びに目覚めたの
それは、1流の戦士の目覚め・・・・。」
と、薙刀の香は言った。
しかし、恍惚の表情を浮かべる憤怒しリリンは、
変態度を増しただけにしか見えなかった。
そして、俺の愛する思惟ちゃんも、
恍惚の表情を浮かべていた。
「あの娘は、S心の目覚めかも・・・」
なんてことだー
そんな心…目覚めんといて Y(>_<、)Y
つづく




