装甲は頑丈な方が安心するね。
今回は装甲やロボットの起動実験です。
装甲が頑丈な方が安心するよね。
雅人side
前回は動力エネルギー、フレーム、コックピットの開発に成功した。コックピットの水中試験はヒヤヒヤモンだったが、満足できる結果を得ることができた。
次は装甲の作成に入る。装甲というとは人間が乗る兵器にとってはなくてはならないものであろう。
戦車然り、装甲車然り、戦艦然りだ。
しかし近年の戦争では一撃で目標を破壊する兵器が蔓延っている状況だ。しかも、大型兵器は格好の的なので、大型戦艦やマウス戦車などは歴史の影に消えてしまっている。
この時の流れの中で50m級の精密機械の塊を守るためにそれ相応の強度を誇るものを作らねばならない。
早速課題だ。
①現存の兵器の攻撃に耐えられる強靭性
②電波吸収剤を持つステルス性
③柔軟な加工性
④程よい重量
⑤耐熱性
取り敢えず現段階で望ましい装甲の課題だ。本に施設の作る際に金属生成装置も作っているから早速使おうと思う。
生成機に蓄積されたエネルギーを使って物質金属を生成する感じだ。わかりやすくいうと、3Dプリンターのような感じだ。
この金属生成というのはなかなか難しく、詳細なデータを入れなければいい加減なものばかりできてしまう。
しかもこちらは初めてで比較する対象がない為取り敢えずてさぐりで硬さを示す目安を作らなければならない。
メカに使う鋼鉄の硬さの事を分かりやすく、メカ硬度と以後呼ぼう。さっそく金属を生成してみることにした。まずはメカ硬度10の鉄板、1号と名付けよう。1号は手探り感覚で作ってみた物だ。
加工性は手探りで作ってみたからなかなかいいと思う。また重量に関しては100tと初めて作ったから目安を計らないとならないので、取り敢えずこの1号の100tを目安にしようと思う。
まずは試しに作ってみたレーザー照射機で1号にレーザーを浴びせてみた。照射して10分経過したがみたところ熱による金属には変化がなかった。
耐熱性はあるようだ。次に試作型ミサイル100発を放ってみた。結果は少々歪んだが原形を留めていた。
次に貫通に秀でたミサイル、バンカーバスターを1号に打ってみる。1号の鉄板に照準を合わせる。そしてエナに指示を出す。
「発射」
「はい!」
エナにそう指示すると。凄い量の煙が上がったなかなか腫れないが、よく見ると装甲がへこんで、見事に大きい穴が空いた鉄板があった。
どうやら1号は最初にしてはできた方だと思うが、バンカーバスターに耐えうる強度は持ち合わせていなかったようだ。
「派手に穴が空きましたね…」
「そうだな、しかしまぁ最初だし、失敗があった方が次に活かしやすいからまず満足だろうな。」
まぁいきなり成功してもそれはそれで頭が痛くなるが、初めてにしては形として整っているからまず満足といったところだった。
次に2号を作ってみたが、数値上のメカ硬度30で重量は300tと1号の性能を3倍にしたかのような数値の金属ができた。
「2倍じゃ結果が見えているから、3倍にしてみたけど…どう思うエナ。」
「今はバンカーバスターに耐えうる強度の金属を作るのを目指しているので3倍という数値はまぁ理解できます。7倍のやつを作ったら流石に驚きますけど。」
「そうか…まぁ取り敢えずよしとするか。」
少しやりすぎたかな?と思うが現状やれる事はやってみる。それに3倍になって硬度がどれだけ上がったか確かめる事も大事な事だと思う。
さっそく試してみよう、今度はレーザーの出力を上げて20分照射してみた。結果は光学兵器の耐熱性も向上していた。次にミサイル100発だが、1号と違ってへこんだ様子も無かった。強度は上がっているようだ。最後にバンカーバスター。
最後のこれが結構厄介だ。これに耐えなければまたしばらく理想のスーパーロボットは作れないと思う。再び照準を合わせて発射してみた。
煙が晴れた後、装甲を見てみた結果は少し装甲がへこんだが原型はとどめていて壊れはしなかった。
まず満足な結果だった。続いて3号だが、メカ硬度15、重さ150tと、2号の半分くらいの数値だ。テストを試して見たが、まずはレーザーを2号機と同じ数値でレーザーを照射してみた。
レーザーは2号と同じく耐えることができた。次にミサイルの雨霰には1号のは違って凹みはなく耐えた。
鬼門でもあるバンカーバスターテストでは装甲に小さい穴が空いてしまった。だがへこんではいないし1号とは違って劇的に重さが変わっていなくてこの結果ならいい方だと思う。
1号、2号との中間ぐらいのこの辺かな?装甲の重さも考慮したバランスがいいのは。
とにかく結果は出せた。1号2号3号の中からどれを選ぶかだ。やはりスーパーロボットといえば重装甲だから。
全ての装甲を2号にしたいが、いかんせんこれを全てのフレームに待とうととんでもない重さになりそうである。
スーパーロボットは鈍重というイメージがあるが実は違う。スピードにおいても他の追従を許さない機体でないとダメである。
「マスター、どうしますか?」
「一応方法がないわけではない。」
「となると?」
俺が思いついた方法はこうだ。まずフレーム自体の強度も上げる。人体に例えるならまずは胸部だが、大胸筋の部分。腕なら上腕部、前腕部。下半身の場合は、股がT字上になっているから調整は比較的楽である。
次に足だが、大腿部分と下腿部分はバランス良く製作しなければならない。ここは足を稼働する時に長すぎれば動きがぎこちないものになるし、短くしすぎると意図していないのにゴリラみたいになるから気をつけなければならない。
以上の部分を2号の金属を入れる。装甲自体は、3号と1号の複合装甲を纏わせれば、理論上メカ強度25度にもなる。
ここで重要なのは、フレームの強度が装甲より数値が下回るのは不安が残る。フレームより装甲の強度が上で動き回るとフレームの消耗が激しそうで整備性が悪くなるのは明白だ。
もし装甲が破られてフレームもろとも破壊されたらロボットの戦闘力が一気に下がるが、同時にパイロットにリスクがつくものである。それはなんとしても避けなければならないから、これの原則は守るようにしよう。
早速だが、フレームの強度の強化と装甲の形成に入るとしよう。フレームは元々細かい部位の交換ですぐに修理できるように作ってあるのであるから、そう時間はかからなかった。
フレームの強度を上げたところで次は装甲だ。まず二種類の装甲を結合する。次に形を調整すれば、装甲の完成だ。
人に鎧を纏わせるように装甲を取り付ければ、試作機1式の完成である。
1式は50mクラスの巨体で少しマッシブな体型で曲面を使っている、体型を見ればオーソドックスなスーパーロボットみたいな出来だ。
余談だが1式は拡張性もあり、後から最新技術の導入をしやすいように作ってある。今後は1式をベースに様々なロボットが生まれるであろう。
だからコアに当たる、闇烈渦エンジンに、予備エネルギー、サブモーターにエネルギー変換伝達回路などのパーツの組み替えや機能を拡張するにすれ余剰スペースの確保など、後に大改装や量産したに時のパーツの共用など見越している。
装甲を纏い準備ができたところでまずは起動実験だ。
コックピットに乗り、測定やデータ収集をエマに任せて実験開始に走った。
「エマ…いよいよだぞ。」
「はい…ようやくロボットが完成しましたよね。」
「こいつはまだ武器も何も装備していない試作機だがそれでもこれほどの動く本物のロボットは世間じゃないと思う。」
「そうですね…これは言わばマスターの情熱の形です。」
「まぁ、何も役に立たないから作らなかっただけだと思うけどな…」
「マスター…」
「これは大きな一歩だと思う…この後俺が捕まるにすれこの技術の結晶が世間に知れ渡れば、まぁ笑われるとはいえ驚かせる事はできると思う!」
「そうですね!動かしましょう!記録は私に任せてマスターは思う存分やってください!」
「ありがとうエナ。よしテストに入るぞ!」
エナにそう感謝した俺はロボットを動かすテストに入った。
最初に歩行実験である。ノシッノシッと1式は歩く、コックピットの揺れは微小で装甲とフレームの結合も問題なさそうである。
兵站の床での歩行は上手く行った。次に起伏の激しい道における歩行テストをした。足も起伏に合わせて様々な向きに動く。
その動きを繰り返していたが、突如機体が揺れる。起伏のどこかにつっかかって、機体が転びそうになったのだ、しかし、俺は冷静にペダルやレバーを動かしてなんとか立て直した。
これはいい経験になった。転びそうなところで立て直す。このデータはバランサーや姿勢制御機能の発展に大きく役に立つだろう。
次はスピードを上げ走行実験である、装甲を装着込みでのダッシュはこのサイズの機体は動くだけで周りに激しい振動を起こすがその中心のコックピットの揺れは少し揺れる程度でだった、許容範囲である。
歩行及び走行は問題なくクリアした。次は通常兵器による、耐久性だ。今度は何が起こるかわからない為、攻撃の直撃を受けた際にコックピットの揺れを測定するためにシートには飛行機や車の運転席の衝撃のテストに使うダミーの人形を置き、遠隔で様子を見るというものだ。
コックピットにはエアバックがあり、あまりにも揺れが激しいと作動してパイロットを保護する役目を果たしている。
そして、攻撃の耐久テストが始まった。1式は腕をクロスし防御態勢に入った。まずはミサイル毎分100発を打ち込んでみた。
ミサイルが豪霰と飛び1式に着弾して、煙が多く立ち昇る。やがて100発打ち尽くすと煙が晴れると腕をクロスしたまま、姿勢を崩さなかった一式が立っていた。
装甲を見てみると装甲が煤ができて若干汚れているが、穴もないし、凹みがないから装甲自体は無傷に等しかった。
メカ強度25なら並大抵のミサイルの弾幕を受けても耐えられるようだ。モニターで中を見てみるとダミー人形の様子はコックピットの揺れはそんなに揺れていないようだ。
そして次はいよいよ装甲の強度技順を確かめる為のバンカーバスターに対する耐久テストが始まる。ドローンから弾頭が降下しやがて1式を補足する。
1式はミサイルと同じように腕をクロスして防御態勢に入る、そしてバンカーバスターが直撃する。激しい光が発光し、大量の爆風がたち、煙が発生する。
観察室のモニターにノイズが走り中のコックピットの様子が分からない。やがて煙が晴れノイズもおさまってきた。
一式を見ていると、体勢は若干崩れているが装甲の損傷は軽微である。コックピットの様子を見てみると、ダミー人形は若干姿勢を崩しているが、エアバックが起動した形跡はない。実験の結果は満足するものがあった。
この結果をデータ収集に入り、今後の開発に活かすべく急いでいる。今回の実験で得るものは多かった。
装甲の強度の基準もできたのもいいが、なにより実際に目で見て攻撃の様子を肌で感じることができたから気を引き締めることができた。だが慢心は禁物だ。
なにより矛と盾は常に進歩しているものだ。それに将来的には陸へ、海へ、空、やがて宇宙など戦う場所を選ばないまさにスーパーロボットを俺は求めている。道のりは長そうだ。
もし慢心したら、今後進めるべきロボット開発が終わる。死んでしまったらもうそこで終わりなのだ。
そういうもしもの時に、脱出装置を作っておく必要があるな…例えばコックピットブロックにスラスターをつけていて離脱するように作っておいた方がいい。
それにしても…よくもまぁこそこそやっているとはいえ、ここまで来たな〜って思った。なにか称号が欲しいな。
「なぁエナ…」
「はい…なんですかマスター。」
「ここまでやったからさ…何かこう…称号みたいなのが欲しいな〜」
「そうですか?なら私が名付けましょうか?ロボットマスターとか…ロボットオタクとか…」
「それは前者は分かるけど、後者は称号なのか…?」
「平たく噛み砕くとこんな感じですね…」
「そうだな…俺は日本人だからさ、なるべく日本っぽい名前がいいな〜」
俺は深く考える日本っぽい、和語を使った方がいいかな…でも…カタカナも捨てがたい。称号は二つあってもまぁ幾つ持っても損はないな…そういえば闇烈渦を使うからそうだな。
「称号は二つ作る、一つ目はこれはどうかな?」
「闇烈渦を使うから、ダークリエイターだ。」
「おぅ随分攻めましたね…もう一つは?」
「鉄の塊を司るからそうだな…こっちは日本ぽく、鉄卿にした。」
「おお!いい感じですね!鉄を日本っぽく、くろがねもいいと思いますよ!」
「うん…ここ施設の名前も書いた方がいいな…そうだな…同じ和語で鉄鍛治ヶ原にしよう…」
「いいですね…日本らしくていいと思います。」
「名前も決めた事だし!これからもコツコツ進むぞ!」
「おおー!」
こうして俺とエナから始まった長く険しい道のりは始まった。最初はロボットをジャンジャン作る道になりそうだったが、しかしこれは全てを揺るがす戦いになるとはこの時思わなかった。
side out
今回は実験の他に、主人公の三つの名前と開発拠点の名前を書きました。名前にひねりはないですけど、作ってみました!




