第二十七話 罪
頻出する堕天使による被害。しかし、その堕天使達の種類は、何故か現実の動物を模したものばかり。フューエル達はその謎に迫りつつ、堕天使を排除するのだった。
先日の堕天使化した鵺との戦闘の後、通常状態に戻った鵺を紅煩に引き渡してから数日。紅煩からフューエルに妖炎屋への呼び出しが入った。
《…流石は妖怪だな。再生の速度が人間の比じゃない。》
「まぁそら妖怪やしな。んで、ざっくりとは聞き出せたで。鵺によると、堕天使化してた時の意識は無し。夜にいきなり本能で戦っても勝てないと察した奴に襲われた。容姿ははっきりと覚えていないが、鋭い爪で頭を掴まれて以降意識が消えた、との事や。」
《…爪だと…?他の堕天使の情報は共有してるから、鵺も知ってるんだろ?堕天使に関しては言ってなかったのか?》
「それらしいことは言うてなかったな。リボンと、爪。鵺から聞いた情報はここまでやな。リボンなんてまるで人間みたいやけど…」
《…妙だな、カオスにしても、奴はリボンなど付けていなかったはずなんだが…。》
「それに、多分やけどそのカオスに第三者を堕天使化させる力はないと思うで。そのカオスのとこに一回一旦木綿が偵察で見かけたらしいんやが、見えてなかったみたいや。」
《待て、なら何故私は見えている?》
「…そういやなんでやろな、霊感強いんちゃう?」
紅煩が新聞を開きながらくるくると椅子を回している。
《…まぁいい、今はそこは問題じゃない。今の問題は…他者を堕天使化させる力を持った何者かがいる、だな。》
「それも、警備団の偵察特化の天使に加えうちの塗り壁と一旦木綿、八咫烏達偵察隊が一度たりとも発見できてない事。かなりの強者のはずやのに、その気配を一切悟らせて来ない。不気味やな。大概そういうやつはどんなに隠してもその気配が漏れ出るはずなんやが。」
《…あの亀裂の件も解決していない。…胸騒ぎがするな。》
「うちも警戒しとるけど、多分狙いは天使達。フューエルはんも含めたな。…死ぬんやないぞ。」
背を向けたまま紅煩はそう呟く。
《分かっている。はなから死ぬ気など無い。じゃあ、引き続き頼むぞ。》
紅煩は何も答えず、片手を上げグッドサインをする。フューエルはそのまま妖炎屋を後にした。
二十七話です。勘付いた




