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とある天才の残念なお話  作者: 黒鯨
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球技大会 編1

球技大会でみんなを見返すなどと言う、1ミリも自分の役に立たない約束をしてしまったのだが、そもそも、誰もオレに注目なんかしていないだろう。授業の9割方を寝て過ごし、恋華と誠以外とは会話すらした記憶がない。いや、あんな素敵なアダ名を頂けるって事は、あの2人のせいで知らない間に有名人になってしまったのか?‥‥実に不幸だ。


それにしても、唐突な話だが、高校生活が始まって気になっている事がある。人の事を言えた義理では無いが、中学時代にあまり注目される事が無かった同級生が急に目立っているのが不思議で仕方ない。別に全くと言っていい程、羨ましくなど無いのだが、中学時代に休み時間を有効に睡眠時間として活用していた、我同胞たちが、よってたかって人の事を変人扱いし始めたのだ。何故だろう‥‥別に同盟を組んだ訳でも、仲がよかった訳でも無いが、裏切られた感が半端ない。しかも、何が気に入らないのか?理解に苦しむのだが、別の中学から進学してきたクラスメイトに、


「中学の時は、おとなしいキャラだったクセに最近調子に乗り出した!」


などと言う、全く心当たりが無い言い掛かりをつけてくる始末だ。いやいやいや!元同胞たちよ!オレ以上にキャラがブレない男なんか居ないだろ?何を言い出すんだ?頼むから、自分が目立つ為に人の事にを生け贄にするのは、辞めて頂きたいものだ。


そして、不幸なことに恋華がそれに対して激おこ真っ最中なのである。普段は、温厚で人当たりのいい奴なのだが、怒らせると物凄く怖いと言う事実を知っているオレは、恋華の機嫌を取るのに必死なのだ。


本当は、ほとぼりが冷めるまで関わりたく無かったのだが、このまま放っておいたら確実に、面倒な事になるだろう。それも、おそらくオレの知らないところで。恋華の機嫌が良くなる=平和な日常と言うことならオレもやぶさかでは無いし、不本意ながら、既に謎の注目に晒されているので多少目立っても問題無いだろう。


オレは球技大会の種目内容で、適当な種目を考える。


卓球

グランドゴルフ

サッカー

ソフトボール

ソフトテニス

ドッチボール

バスケ

バレー


‥‥決まりだな。悩む必要が皆無だった。何て素晴らしいセンスなんだろうか?この高校を選んで本当によかった。明日、オレは、グランドゴルフ界の新鋭になる。

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