その頃...
あれは...カンナお姉様だ!カンナお姉様が生きてる!半信半疑だったあのエルフの話は本当だったらしい。
凄く強くなってる!あんなことになってしまったら普通の人間ならば立ち直れないだろう...だが、流石はカンナお姉様!私の愛した人です!
今からカンナお姉様に会いに行こう!そして謝らなくては…カンナお姉様の生存を信じれなかったことや辛い時にそばにいれなかったことを!
あぁ...そうしたらもうどこにもカンナお姉様を行かせません!私と一緒にどこか遠くに逃げましょう!勇者?そんなことは知りません、私の最優先事項はカンナお姉様です。
「君はカンナのとこには行けないよ」
こいつは…あのエルフか...何か訳の分からないことを言ってるけど私には関係ないことです。早く向かいましょう。
「!?身体が...貴様何をした!」
金縛りにあったかのように動かない、何をしたんだこいつは!
「ボクの能力だよ、ボクはある決まった会話を言わせることで相手に強制力を与えることができる、君としたボクに勝てばカンナに会わせるというあの約束の会話があったろう?あれがその会話ってわけさ」
何だその能力は!?ふざけるな!私は一刻も早くカンナお姉様に会いたいというのに!
だが、こいつは危険だと言う自分もいる、排除しなければこれからも邪魔してくるでしょう。とりあえずこいつを試合で半殺しにしてからカンナお姉様に会いに行きましょう!そうしましょう!
「別に君に恨みがある訳でもないんだけどね…君達姉妹は会わない方がカンナの為になる」
カンナお姉様の為になるだと...?貴様が勝手に決めるなぁ!
「そうだね、もしかしたら会っても問題ないかもしれないけどさボクは確率の低い賭けはしないって決めてるんだよね」
もういい、こいつの言葉は聞くに耐えない。
「消えろ、淫売エルフ」
「残念だったね、ボクは処女だよ、カンナに奪ってもらう予定だけどね」
「なっ...!」
こいつは殺す...!ぐちゃぐちゃに半殺しした後、大勢の男達に○○させてから指を一本づつ切り落としてからコロシテヤル...
「じゃあ試合で、またね」
「失せろ」
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「んぅう...」
あれ?私どうしたっけ?確かツキミちゃんと戦って...そうだ...勝ったんだ...私...
「起きましたか?」
!!ツキミちゃんは先に起きてたようだ、全身包帯ぐるぐる巻きだな、けど何か可愛い。
「私は負けてしまったようですね…」
私からかけてあげられる言葉は無いだろう、何を言っても慰めにもならない、勝者は敗者に同情したらダメなのだ。
「ですが、次は負けませんからね!カンナさん!」
ツキミちゃんは大丈夫そうだ、元々そんなにひとつのことに落ち込むタイプでもないしね。
「うん、また戦ろう」
「はい!」
そういえば、リーンの試合はいつだろうか?まさかもう終わった?
「いえ、私達が壊した闘技場を今直してるみたいですからもう少し先でしょうね、リーンさんもさっきお見舞いに来てたみたいですよ?」
そうなんだ、リーンと会えなかったのは残念、まぁこちらから会いに行けばいいだろう。幸いまだ時間はあるみたいだし。
それにしてもあの試合のときの強化魔法の進化は何だったんだろう...まるで意思を持っているかのようだったけど…まあ気にしたら負けだろう、もう少し様子を見て考えよう。まだ少し眠いから寝よう…
「寝るんですか?ならリーンさんが来るか、試合が始まりそうになったら起こしますね」
流石ツキミちゃん、マジ天使。私の嫁だよ。
「よ、嫁ですか…照れますね…」
そうそう、可愛いからね今すぐ結婚式あげたいくらい。
「えぇ!け、結婚式ですか!それはまだちょっと親への報告とか...」
じゃあおやすみ〜...
「困ります!困りますぅ!べ、別に嫌なわけでは無いですけど!」
また意識を手放したカンナであった...