武闘大会 準決勝 一回戦目
凄く更新遅くなりました。すいませんでした。
決勝はツキミちゃんと戦う、正直言って勝算は少ない…あの子の技の冴えはかなりのものだ、死に物狂いで鍛えてきたことが容易にわかる。
だが、負けられない。友達だからこそ全力でぶち当たっていかなければツキミちゃんにも鍛えてくれたリーンにも失礼だろうから。
「負けない...」
ツキミちゃんの入場が始まったようだ、かなりの歓声が聞こえる。私も入場だ、闘技場までの道を歩いて行く。
「来ましたか…」
「うん、ツキミちゃんと戦うために...いや、ツキミちゃんに勝つためにここに来たよ」
「そうですか...では、余計な言葉は」
「必要無いね」
そう言い笑い合う私達、一見微笑ましく見えるだろうが漏れ出す闘気はまさに“修羅”だった。
「それでは、決勝戦を始めます」
あぁ、この時間がもどかしく感じる、早く、早く戦わせろ。この最高の友と!
「はじめぇ!!」
ボキャ!
メキャ!
そう言い終わった瞬間、闘技場の中心でツキミちゃんと私は互いの頬に攻撃を決めていた。
私は赤いオーラを拳に纏わせ、ツキミちゃんは木刀に全体重を乗せ、自らの最大の攻撃を放つ。
「ハハッ...ハハハ...アハハハハ!!」
笑いながら
「クフッ...クフフ...クハハハハハ!!」
嗤いながら
互いに出し惜しみなしで全身全霊の攻撃を相手にぶつけ続ける。
二人は互いのことしか見てなかった、ただ純粋に目の前の強いヤツを、友を、ライバルを!倒すために!!
客は先程の試合とは別の意味で声が出せなかった。攻撃が交錯するときに火花が散る、まるで花火のようなその美しい光景から目を離せなかったのだ。
「綺麗...」
誰かが言ったその言葉を、会場にいる観客の中で否定するものなど一人もいないだろう、それほどに、その二人が死力を尽くして、戦う姿は美しいものだったのだ。
だが永遠には続かない、段々とカンナが押され始めたのだ。これは素手と得物を持った人間の違い、リーチも威力も素手では強化魔法をかけても拮抗した実力者で木刀を持ったツキミには勝てないことなど明白だ。
それでも、それでもカンナは笑った。
それがどうしたと、自分が他の人間とは違うことなど、とうの昔から知っている。それが悪い意味であることも。だが、それはカンナにとって負ける理由にはならないのだ。諦める理由には、ならないのだ。
いつまで続けるだと?そんなこと決まっている。この身体が朽ち果て、息絶えるそのときまで!
そのカンナの想いに答えるように赤いオーラが脈動し始める、まるで意思を持っているかのように。主の期待に答えるかのように。
そして、赤いオーラは変質する、外に漏れ出たオーラは収束し、まるで篭手のような形になる。色もより濃くなり、まるで業火のような色になる。
カンナはわかっていなかった、その能力がどれほど自分を認めてくれていたかを、そして今理解した、自分はまだ強くなれると!
「ツキミィイイイイ!!!」
「カンナァァァアアア!!」
そして、交差した両者、立っていたのは…
赤いオーラを両手に纏わせた仮面が壊れた可憐な少女だった。
「し、勝者!カムイ!」
う、うぉおおおおおおおおおおおお!!!!
私、勝ったよ…見ててくれたかな…もう...勇者の娘のくせに落ちこぼれなんて、言わせないから...
少女はそう想いを馳せ、意識を手放した。




