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悪になる狂人

最初は私欲塗れのリーンですが、最近はおや...?リーンの様子が...状態です。生活する間に自分と重なり合わせ、リーンにとってカンナは唯一無二の存在になってます。


「ねぇ、君って勇者の娘らしいね」



こいつは...さっきの予選で見た私を殺せるかもしれないやつの中にいたエルフか。



「でも...君は勇者って感じがしないね…どちらかというとずっと誰かを憎むことでしか姿を表せない怨霊みたいだ」






「貴様に何がわかる!」






「そうだね、ボクには何も分からないよ」






エルフはそう言ってその濁った瞳で控え室の中をぐるりと見渡した。





「君は何でそんなふうになっちゃったの?」





「黙れ」





「黙れって...この次の決勝で戦うんだから少しぐらい教えてくれても...まぁ知ってるんだけどね...そんなところはカンナとは正反対だ...」






「今貴様はなんと言った...?」






こいつはカンナ姉様のことを知っている...?いや惑わされるな!カンナ姉様は死んだ!




「ボクは君の姉のカンナを知っているよ?」




!!少しだけ話を聞いてみるか…ハッタリだったら殺す...




「ボクはあの魔獣の森でくらしてる、ある日血だらけのカンナを見つけてね」




「生きているのか!?カンナ姉様は!!」






「うん」






「感謝はする、だが何でカンナ姉様を早く返さなかった!」







「だって帰りたくないって言ってるから」







!まぁそれもそうか…あの優しいカンナ姉様だ、私達の迷惑になるとか言って帰って来ていないのだろう。







「あとボクが君のところにカンナを返す気もないから」






は...?コイツはナニヲイッテルンダ...?フザケルナ...

コロス!!






「だってカンナが可哀想じゃないか、自分の家のせいで望む生き方も出来ず、後ろ指指されながら生きるなんて」







!痛いところをついてくる!!このエルフ!







「君は勇者の娘として相応しい能力を持っている、だからこそ君はカンナに寄り添うことは出来ない」







それは...私がカンナ姉様を守るから問題は無い。







「カンナは守られるだけの生活に耐えられるかな?愛しの妹が傷つくのも見てるだけしかできない、そんな生活に」






うるさい!お前に何がわかる!私達家族の問題にお前が首をつっこんでくるな!






「分かるよ…分かるんだよ…カンナの気持ちも...カンナの想いも...何故分かってあげられないんだ...君達は...だからボクが守る。

君みたいな雑魚にカンナは預けられないからね…そして、カンナにもボクのことを守ってもらえたらベストかな…まあ無理させるつもりは無いけど…」







エルフはそう言い悲しそうな顔をした。

私が雑魚だと...ふざけるなよ!そう思い、魔法を発動させようとした瞬間、








「次の決勝で君が勝てばカンナに会わせてあげるよ、そこで君が直接カンナに聞いたらどうだい?」







「っ!待てっ!!」







そう言いエルフは逃げるように消えた、いいだろう、カンナ姉様を取り戻したあとは貴様をぐちゃぐちゃになぶり殺してやる...







「ボクが狂ってしまっていることも分かってる...でも、あの人達のそばにいたらカンナは幸せにはなれない...君を幸せにする代わりにボクといっしょに...」





「リーン!やっと見つけた!...どうしたの?何でそんなに悲しそうな顔をしているの?リーンが悲しいと私も悲しいよ...」






あぁ...何で君はこんなボクにまで優しくしてくれるのだろうか…だからこそカンナは渡さない、僕̀と̀同̀じ̀カ̀ン̀ナ̀を̀渡̀し̀て̀た̀ま̀る̀か̀...!






「大丈夫だよ…カンナ...」






「そうなの?あ!カンナ呼びに戻ってる!危ないよ!」






「ごめんごめん...じゃあ決勝まで少し時間があるしお昼ご飯でも食べに行こうか、もちろんツキミちゃんも一緒にね」





「うん!」



その笑顔を守るためならばボクは悪になってやる。

血だらけのリーンが→血だらけのカンナが


でした!ご指摘頂いた方、本当にありがとうございます!

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