第二十四話 ルボアの真実
「あいつ、実は……脅されてたんです」
「脅されてた?」
「はい。魔王が連れ去られた後、デストピアはパニックになって色々捜索してたんです。
その時、ルボアもいなくなっていることに気づいて、それでルボアの部下を問い詰めたら分かったんです」
「何が分かったんだ?」
「あいつの軍、この前ノガレスと戦争してたじゃないですか。それで、一国の一軍と一国全部、もちろんこの状況でルボアに勝ち目はない。その時、ルボアはノガレスの王からある交渉を持ちかけられたらしいんです」
「ある……交渉?」
「お前達の軍の命までは奪わない。その代わり、デストピアの王を連れてこいって」
「そういうことか。だからルボアは俺に何回も謝ってきたのか」
「まぁ、謝って許されるようなことじゃないですけど、でも、あいつもどうしても部下を守りたかったんでしょう。実際、あいつと部下との信頼関係はデストピア一ですし」
「そうか……」
「とりあえず、ここは結構危険な場所っぽいので早くデストピアに帰りましょ」
「いや待って」
「どうしました?」
「実はこれ」
そう言って、俺はクロセウスにルボアから貰った地図を見せた。
「最後にルボアと話した時、これを渡されたんだ」
「へー、なんなんでしょう?」
「この印のところに行ってみたいんだが」
「いいですね、行きましょう」
「え?」
「どうしました?」
「いや、そんなあっさりいいんだと思って」
「いいですよ。俺も気になりますし」
「ほら、ルボアとかアージェンタムはそれでも帰りましょうって言いそうだから」
「確かに、あいつらは真面目ですから。俺は自由が取り柄みたいなところありますから」
「そうか、それなら良かった」
それから俺達二人は地図に書かれている場所へと向かった。
それにしても、このクロセウスという男、どうも掴めない。
ぱっと見あんま強そうにも見えないし、オーラも全然感じないし、それにこの自由な性格。どうしてこいつが四獣の一人になれたんだ?
「なぁ、クロセウス」
「なんです?」
「俺と会うの四年ぶりだと言ったろう? その四年間は何やってたんだ?」
「旅ですよ」
「旅?」
「どうも俺、あんまずっと同じ場所にいるの退屈で仕方ないんですよ。だから」
「そうか」
やっぱりこいつ、話をすればするほど不思議な奴で分からなくなってくる。
まぁでも、全員が頭硬いよりも、一人くらいこんな感じのやつがいた方がいいのかも知れない。
「ここら辺じゃないですか」
地図と照らし合わせると、確かにマークはここになっている。
とは言っても、ここはただの荒野だ。特別な場所でもなんでもない。
なんなんだ。どういうことなんだ。
考えていると、クロセウスが大きな声で俺を呼んできた。
「魔王、これ」
俺は小走りで駆けつける。
「こ、これは……まさか……」




