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1609_どんな関係があるのか分かりませんが音楽家は空間把握能力が高いらしい #音楽 #感覚

「明治末期から日本の電力業界の発展に尽力した実業家の松永安左エ門は『平衡運動ということをよくいいますね。あるいは調節しなければいかんとか、バランスをとれとか。これは考えもので、下手にバランスして、そこに調和を保っていると、ものが安易になってきます』と言ってます。バランスがいいのも一つの特徴ですが、とがった部分がないと魅力的ではありません。バランスは本当に難しい」


「やっほー、知識を集めて知恵を回したい。世界一の美女サクラです! 今回は『どんな関係があるのか分かりませんが音楽家は空間把握能力が高いらしい』について話します。よろしくお願いします」


「読者様は空間把握能力を持ち合わせちていますか?」


「空間把握能力とは、ざっくり言いますと、物体の位置や形状、サイズ、向き、速度などを瞬時に理解する能力です。自分がどこにいるのか把握するのに利用します。この能力が高いと頭の中で物体を移動させたりすることが可能になります」


「で、この空間把握能力なんですが、とある活動をしていると高まることが判明したのです」


「その活動を先に言っちゃいますと、音楽です」


「どうして音楽をしていると空間を認識する能力が消え耐えられるのでしょうか? 耳が良くなるなどの影響なら理解できますが、音楽と空間にはどういった関連があるのでしょうか?」


「今回は音楽家は空間把握能力が高いことをお話します」


「参考文献はカナダのモントリオール大学などの研究となります」


「研究者は多感覚トレーニングが空間認知に与える影響を調べるため、今回の実験を行いました。近年の研究で、たった数日間でも多感覚トレーニングを実施すると空間把握能力が向上することが判明しています」


「そこで研究者は音楽家のような長期間かつ集中的な多感覚トレーニングを積んでいる場合の空間把握能力について調査を行いました」


「対象となったのは、19人の音楽家(6~28年の音楽経験)と学校の授業以外では楽器を演奏したことがない19人の対照群です。平均年齢は25歳くらい、女性が22人です」


「参加者はフクダ・ウンターベルガー足踏みテストに挑戦してもらいました。参加者は目隠しをして、その場で1秒間に2歩のペースで60秒間にわたって足踏みをします」


「テストは無音の状態とスピーカーから音がある状態で実施しました」


「そして、移動距離、回転角、位置ずれを分析して、音楽家と一般人の空間把握能力を調べたのです」


「さて読者様、音楽家はどれくらいの好成績を残したのでしょうか?」


「音楽家はその場からほとんど移動しなかったのでしょうか?」


「初期の位置から微動だにせず、同じ位置をキープしていたのでしょうか?」


「さすがに、位置がずれるのは確認されたのでしょうか? ただ、一般人よりは移動幅が小さい、という程度だったのでしょうか?」


「体の向きはどうだったのでしょうか? 位置よりも体の向きで好成績を残したのでしょうか?」


「また、音楽の経験は活きたのでしょうか? 音楽家として活動歴が長いほど、成績が高くなったのでしょうか?」


「はたして、音楽家の空間把握能力はどんなものだったのでしょうか?」


「音楽家と一般人を集めて空間把握能力を調べた結果、音楽家の空間把握能力はーー」


「優れていました!」


「大事なのは、具体的な違いです」


「まず、音楽がない状態での空間把握能力ですが、移動距離において大きな違いがでました」


「一般人は平均142cmの移動でしたが、音楽家は平均95cmの移動でした。音楽家の移動は有意に小さく、一般人は音楽家の1.5倍近く移動していました」


「ただし、回転角については両グループで有意な差はありませんでした。体の向きに関しては音がない状態だと音楽家も一般人も同じです」


「次に、音楽ありバージョンです」


「こっちだと音楽家が優秀な成績を残しました。音のアンカーを頼りに体の向きを修正することが可能でした」


「一般人のほうは音源が正面にある場合は体の向きの修正をできていましたが、音源の位置が45度や90度の位置にあると体の向きの修正ができなくなっていました」


「つまり、音楽家は音がなくてもバランス感覚に優れており、音があると音を頼りに自分の向きを修正できることが判明したのです」


「音楽家は想像以上に空間を認識する能力が高いのかもしれません。頭の中で自分の位置をイメージする能力が高いので、その場で足踏みしてもズレにくいのかもしれませんね」


「読者様も実際に挑戦したり、有名人がテレビで挑戦している姿を見たことがあるかもしれません。その時、どうしてこんなに移動しているんだろう、と思ったことがあると思います」


「その理由は、音楽家ではなかったからなのかもしれません。吹奏楽部や軽音楽部の人と運動部の人が勝負をしたら、結果は一目瞭然かもしれませんね」


「なお、音楽経験は関係ありませんでした。音楽の練習時間や経験年数、年齢はパフォーマンスに直接の影響を与えませんでした」


「今回の研究の参加者ですが、短くても6年の音楽経験を持っています。既にベテランの域に達しているので差が出なかったのかもしれません。ある程度続けていると空間把握能力が限界まで鍛えられるのかもしれません」


「ということで今回のまとめです」


「研究者は音楽家の空間把握能力を調べてみたよ」


「すると、音楽家は空間把握能力が一般の人より高いことが判明したよ」


「その場で足踏みしても、位置がズレにくいし、体の向きも正確だったよ。音楽すごいね」


「今回の研究は因果関係を証明するものではありません。空間把握能力が高いのは音楽のトレーニングによるものなのか、空間把握能力が高い人が音楽家になりやすいのか不明です。それに、参加者が全員ベテランの音楽家でした。もっと初心者でも調べる必要があります」


「それにフクダ・ウンターベルガー足踏みテストだけでは詳細なエラー要因は測れません。モーションキャプチャー技術などを活用しないと正確性に欠ける部分があります」


「とはいえ、音楽は色々な能力が鍛えられます。その中に空間把握能力が含まれていてもおかしくはありません。おそらく、楽器演奏の経験を積むと、空間把握能力が鍛えられるのでしょう」


「読者様も空間把握能力を鍛えたかったら音楽をしましょう。楽器を演奏するのがいいと思います」


「ギター? ドラム? トランペット? バイオリン? キハーダ? ディジュリドゥ? ジャンベ? バラライカ?」


「気になるものがあるなら、挑戦してみましょう」


「今回は『どんな関係があるのか分かりませんが音楽家は空間把握能力が高いらしい』でした。賢くなりたい」


「ありがとうございました。次は『人は興味のない話題でも案外楽しんで会話をしているぞ』です! バイバイ」

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