其の九十八…『怪談小豆夜話:『金沢東山牡丹『闘』記『その二』』
『今回』は『其の九十六』の続きである。『金沢市内』の『東山地区』に『夜中』に出現するという『三人組に化け物』に関しての話を『東山』に住んでいる『滝本君』が語ってくれている。
『…………うぐぐ…………『俺に化け物について喋らせない呪い(?)』を『ひむろん』か『ひむろんの偽物』がかけたのかは知らねーっすけど、もうその『呪い』自体が『怪奇現象』なんすよ…………だから俺はもう完全に巻き込まれたわけでして……ぐぅ…………(喋れなくなる)』と『滝本君』
だがその『滝本君』本人は『手』に『首』を思いっきり『締められて』いて呼吸ができなくなっているようだった。なので『ノナさん』たちが慌てて『手』をほどこうとするが、
『この! 離せってーの! ………うわ冷たっ!? しかも力つよ!? なんなのこいつ!?』と『ノアさん』
『な、なんかその『手』を触ると『頭痛』が……あたまいてぇ…………』と『男子大学生』
『い、いったい『どこ』から生えてるんだこの『腕』は……』と『中年男性』
皆が『滝本君』の首を絞める『手』を引きはがそうとするが、『異様に強い力』や『触れると気分が悪くなる』などでうまくいかず、また『滝本君』の『背中』に回り込むと『腕』は『滝本君』の『背中』を『横断』して『脇腹』から『正面』の方へと続いたそうである。だが『正面』に回り込むと『腕』は『背中』から伸びているのだ。
『意味がが分からん………まるで『騙し絵』だ………』と『中年男性』
『ちょっと! 『滝本君』!? 大丈夫!?』と『尼御前さん』
『…………』と『滝本君』
『滝本君』はこの時点で『呼吸ができない』状態だったので『無言』になっており、だがそこで突然『手』の力が抜けて『するする』と『背中』の裏側に引っ込んでしまったらしい。もちろん『背中』を確認しても何もない。
『滝本君』は『首の痣』を確認しながら、
『…………安心してください。『化け物』の話をする時だけ現れるんで、『無言』になったら勝手に『退散』するんすよ。『そんな奴』を気にしてたら永遠に『怖い話』なんかできないっしょ? だから皆さんも気にしないでください。じゃあ『続き』を話しますよ…………』
『『『………(ぽかん)』』』と『皆』
『あら~、本当に格好いいわよ『滝本君』は~♡』と『小豆さん』
とにかく『滝本君』は『氷室さん』から『絶対に関わるな』と『入念』に『念押し』されたわけだ。だが『好奇心』が勝って結局『関わる』ことになった…………わけではないらしい。むしろ『妹』に『絶対に関わらないで』と『懇願』されたらしい。
『その『お札』とかマジで『キモ』すぎるし、『夜に現れるお化け(?)』に関わったら『そうなった』んでしょ? じゃあ絶対関わらないでよ! マジでキモいから! 関わって『わたしら』にまで『キモい』思いさせないでよね!!(弟を抱きしめながら)』と『妹』
『『キモい』連呼しすぎだろ。わかったわかったよ、俺だって『ひむろん』には『恩』があるしな、『忠告』はしっかり聞こうと思ってるよ』と『滝本君』
『『オン』って~?』と『弟』
『ん? ああ、ちょっと前に『憑りつかれた』ことがあったんだけど『俺』、『ひむろん』に助けてもらったんだよ』
なので『この時点』では『滝本君』は『これ以上東山の化け物に関わるのはやめよう』と思ったそうだ。なので『妹』も『安堵』してから『文句』を言い始めて、
『…………もう、なんで『私らが住んでる町』に『お化け』なんて出るのよ…………しかも『目撃するだけで病気になる』なんてもうただの『無差別テロ』じゃん! 本当に『迷惑』だし『キモすぎ』! その『ひむろん?』とかさっさと『除霊』してよね~…………(ぶつぶつ)』
『窓あいた~!』と『弟』
突然『末っ子』が『部屋の窓』を指さしたので『妹さん』と『滝本君』が見ると、本来なら『閉まっているはずの窓』にかかる『カーテン』が『風で捲りあがって』、『一本の矢』が『部屋』に飛び込んできたのである!
ガツン!
『うげぇ!?』と『妹』
ピシャッ!
『妹さん』は『矢』が『お腹』に突き刺さった勢いで『壁』に激突し、すぐさま『窓』が勢いよく閉まる。『時刻』は気づけば『夜11時』で、当然ながら『誰』も『窓』には触れてはいない。『弟』がびっくりして『叫び』、『別の部屋』にいた『両親と祖父母』が飛んできて青ざめた。
『なぁ!? なんだこれ!? 『弓矢』!? なんでこんなもんが刺さってるんだ!??』と『父』
『な、なにがあったの!? 『弓矢』なんてどこに!?』と『母』
『し、しらねぇよ! 話してたらなんでか『窓』が勝手に開いて『外』から『これ』が飛んできたんだよ!!(涙目)』と『滝本君』
『まさか『あれ』のことを『話して』おったのか!?』と『祖父』
『ああ! 『救急車』を呼んでぇ!』と『祖母』
『弟』は『パニック』になって『硬直』してしまい、『祖母』がすぐに慣れない手つきで『スマホ』をいじろうとする。だが『両親』が慌てて止めたのだった。
『ダメよお義母さん!! 今は『出る時間帯』なのよ!? 『救急車』なんて呼んでどうするの!?』と『母』
『! そうだよ!! 『救急車』が『あれ』に襲われるし、『玄関』を開けるつもりか!? 『入ってくる』ぞ!!』と『父』
『そんなこと言ってこの子が『手遅れ』になったらどうするの!?』と『祖母』
『『朝』になってから呼べばいい、とにかく『いま』の時間帯は危険すぎる…………』と『父』
『あんたたちは『親失格』よ! それで『見殺し』にするきかい!?』
『父さん説得してくれ! 『ドア』を開けたら『家族全員』が『死ぬ』んだぞ!!』と『父』
『そうよ! 『矢』が刺さってるだけならまだ死なないわ!』と『母』
『お、おちつけ! この子が見たらどんな風に思うか…………』と『祖父』
『『『今はそれどころじゃないだろ!!!!』』』と『三人』
もはや『滝本君』も『弟』も『矢が刺さったままの妹』すら『置いてけぼり』にして『大人たち』が『口論』し、しまいには『激高した祖母』が暴れて『つかみ合いの喧嘩』まで始めたそうだ。『滝本君の祖母』は『かかあ天下』らしくとにかく気が強いらしい。
~♪
だがそこで突然『その場の全員のスマホ』に『119』からの『着信』が入ったのである。
『…………え? 『119』??』と『父』
ためしに『父親』が『電話』に出ると、向こう側から『男の人の声』で叫ばれたらしい。
『滝本さんの娘さんが『ケガ』されていますね! 今すぐ向かいますので玄関を開けてください! 『矢』は決して抜かないでくださいね! 下手に抜いてしまうと『失血』してしまいますので! できる限り安静にして動かないようにしていただきまして、『我々』が到着するまで大人しくしていてください!!』と『救急隊員(?)』
すると今度は『間髪入れず』に『救急車のサイレン』が接近してきて、『玄関』で『チャイム』が鳴ったのである。
『すみませーん! 『救急車』でーす! 『娘さん』を引き取りに来ました~! 『玄関』をあけてくださ~い! すぐに『病院』に運びますんで~!!』
正直『滝本君』は『次から次へと』起こる『現象』に『頭が真っ白』になっていたそうだ。そして『真っ青』になっていた『家族全員』を見かねた『祖父』が『玄関』まで来ると、胸を張って『怒鳴った』そうだ。
『帰れ!! さもないといますぐ『討伐隊』を呼ぶぞ!!』と『祖父』
『その子を見殺しにするんですか~!?ww うっわ最低な家族だ~! ドン引きですよ~!!www』と『救急隊員(?)』
だが『救急車のサイレン音』はおとなしく去っていたそうだ。その後は『静か』になり、『家族』が無言で『妹さん』の処置を行う。もちろん『矢』は『失血』の可能性があるので抜かなかった。その代わり『塩』を『矢』に振りかけて『気休め程度のお祓い』はしておいた。
『妹さん』は『矢』をの痛みも忘れて『祖父』に尋ねたそうだ。
『…………ねぇ、さっきのは何なの?? あれが『東山』に『出る』ってやつ??』
『何も言ってはいかん。『知らない』ことが『最大の防御』なんじゃ。そして『無関心』こそが『最強の武器』じゃ』と『祖父』
(…………このままでは済ませねれぇだろ……)と『滝本君』
その『翌朝』には『妹さん』が『病院』に運ばれたそうだが、『破傷風』になっていたらしくしばらく『入院』することになったそうだ。そして『滝本君』は『高熱』を出してうなされている『妹』を見た次の日に『黒百合丘学園』で『氷室さん』を捕まえたようとしたらしい。
『もうこんなの『知らなければ大丈夫』なんて言ってる場合じゃねーだろ! 『家』の中にいても『化け物』に襲われるのにどうすりゃあいいんだよ!?』と『滝本君』
だが『氷室さん』はいつものことだが『学校』では会えなかったらしい。なので『滝本君』は『しびれを切らして』というべきか、『興奮』の勢いで『夜九時半過ぎ』に『家』を飛び出したのである。
(『夜10時以後は外を見るな』ってことは、その時間以後に『化け物』は出るんだ! そして『討伐隊』とかって言葉を『推理』するのなら、『東山』のどこかに『大人たち』が集まってるはずだ!!)と『滝本君』
ちなみに『滝本家』では『討伐隊』に参加してるのは『従兄さん』だけだったようで、『両親や祖父母』も夜は家に引きこもって大人しくしていた。
そして、『東山』を流れる『浅野川』にかかる『梅の橋』の近くに『大人たち』と『氷室さん』が集まっているのを無事発見できたそうだ。
『ひむろん! やっぱり集まってたな! 俺も『討伐隊』とやらに参加させてくれ! 『妹』が襲われたんだ! 俺には『復讐』する権利がある! そうだろ!?』と『滝本君』
『…………来てしまったのね。『妹さん』の話を聞いた時点でこうなるんじゃないかと思っていたわ…………(溜息)』と『氷室さん』
『私』は知らなかったのだが、『梅の橋』は『泉鏡花』の代表作の舞台になっているらしい。この話は次回に続く。




