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其の九十七…『昼休み怪談部事始め:『人形にまつわる話『その2後編』』

『今回』は『其の八十一』の続きで『山陰地方からやってきた男子大学生:村上さん』のもとに『どこまでも追いかけてやる』と言う名前の『送り主』から毎日大量に送られてくる『人形』の話の『続き』である。



 脈絡なく『村上さんの部屋』を尋ねてきた『怪奇(怪異?)探偵:鳴神さん』と『堰守衆のホープ:ノアさん』が『家主』から『お茶』を出され、色々と『話』をしたらしい。



『…………『村上さん』…………でしたね。なんか『人形』が送られてくることに『心当たり』とかないっすか?』と『ノアさん』



『たとえば『『心霊スポット』に遊びに行ったことがある』とか、『ネットで見つけた変な『降霊術』を試した』とかは?』と『鳴神さん』



『ないっすよそんなこと(不満顔)。俺はそういう『下らないこと』には興味ないんで』と『村上さん』


『じゃあ『独り言』で『恋人ができるなら何でもする』とか『寂しいから同居人が欲しい。そのためなら何だってする』とか『一回』でもいったことないすか?』と『ノアさん』



『村上さん』はひどく怪訝な顔になって、


『『独り言』……なんすかそれ。『独り言』を言っただけで『怪奇現象』がおこるんすか??』



『『江戸時代の怪談』ですが、ある『農夫の男』が『炎天下の農作業』がしんどくて『稲刈りを手伝ってくれる奴が来てくれるならうちの娘をあげてもいいのに』と『独り言』を言うと、いつの間にか『大きな猿』が現れて農作業を手伝い始めた』って『民話』があるんすよ。この話は最終的に『娘の機転』で『猿をうまく騙して嫁入りを回避する』わけっすが、もしかしたら『人形たち』も『それ』かなと思っただけっすよ』と『ノアさん』



『『独り言』言っただけで『化け物』に『家族』を捧げないといけないとか超絶『理不尽』だな(驚き)。でも俺そもそも『ブツブツ独り言をいう危ない奴』じゃないから関係ないっすよw』と『村上さん』



『『独り言』は私もよく言いますよ、頭の中を整理しやすくなるので………では『村上さん』最近『体調不良』とかありますか?』と『鳴神さん』



『村上さん』は自分の肩をもみながら、


『さっきも言った通り『肩が痛い』くらいっすかね……。ずっと『寝違え』が残ってて『違和感』あるんすけど、其れ以外は別に。あとは『夜うるさい』から『寝不足』なくらいですかね…………』



『知らないんすか『村上さん』、『心臓の病気』は種類によっては『肩の痛み』っていう『初期症状』が現れることがあるっす。それに昔から『唐突に奇妙で不可解な現象』が起こるとき、それは『悪いことの前兆』であるパターンが多いんすよ。俗にいう『虫の知らせ』っすね。もしかしたらこの『不可解な現象』は『村上さんに大きな不幸がある前兆』…………パターンもふつうにありえるんすよ』



 ここで『ノアさん』は『捜神記』という『古代中国の怪奇小説』の中に『『王莽』という人が家臣の身でありながら『漢王朝』をから『帝位』を奪い取って『新』という国を建国する』少し前に、王都『長安』で飼われていた『雄の鶏』が『雌』に変化し、また『雌の鶏』が『雄』に『性転換』するという『怪事』が起こった』と言う話をした。



『鶏が性転換だぁ?? いかにも『嘘くさい』話だし、俺は別に『鶏』飼ってるわけでもないけど??』と『村上さん』


『『捜神記』にはほかにも『人の形をした草が生えた後反乱がおこった』とか『デカい蛇が現れたあと謀叛が起こった』とか『一見関係ない怪奇現象が実は後の大事件の前兆だった』って話がいっぱいあるんすよ。『怪奇現象』なんすから『一見意味不明』なのは当たり前なんすよ、問題は『起こった出来事』ではなく、『不幸の前兆』ってことが『大事』なので、たぶん『村上さん』にも近々何かの『不幸』があるかもしれないことっす…………そういう話は確か『あんた』もしってるっすよね? 『火事の前兆』でしたっけ?』と『ノアさん』



『…………まあ確かに、『火事の前兆』に起った『怪奇現象』もありましたねぇ、最近…………』と『鳴神さん』



 確かに『鳴神さん』自身が『解決』した『怪事件』にそういう話もあった。そういわれると途端に『村上さん』は『不安げな顔』になって、


『………『前兆』っすか。じゃあ、もしかして俺は近々『心臓発作』で倒れるとか? お祓いつーか、『病院』で検査してもらった方がいい系?』



『『検査』をお勧めしますし、『お祓い』もした方がいいっしょうね。もちろんこの『人形』も全部『堰守衆』が『処分』しますし、念のため『引っ越し』もしたほうがいいでしょう………じゃあ『本格的なお祓い』は今度にするとして、まずは『軽めのやつ』を今のうちにやっておきますかね…………』



 そういって『ノアさん』が立ち上がり『鳴弦』と言われる『弓の弦を鳴らして魔を祓う儀式』を行おうとしたらしい。だが『鳴神さん』がいきなり『弓』を掴んで『止めた』のだ。



『…………なんの真似っすか? ついに『正体』を現した??』と『ノアさん』


『いくら『胡散臭い』からって『怪異扱い』は心外ですよ(笑顔)。『お祓い』をするなんて『勿体ない』、この『人形』たちは別に『害』があるわけではありません。いっそ『売って』みたらどうですか? どうやら見てみた所、これらの『人形』は全部『高価』なようですので。『人形専門の買い取り業者』とかいるらしいので、そこに売ればよくないですか?』と『鳴神さん』



 彼がそう言って『スマホ』で検索した『金沢市内や近い地域にある『中古人形買い取り業者』のサイトをしめした。実際『人形』は『人気の人形作家』であれば『高額買い取り』も期待できる、つまり『着物』とかとおなじ『高級品』なのだ(人形を買ったことない『私』などはピンとこないのだが)。


 だが『村上さん』が呆れて、


『『買い取り業者』って……あ、『日本人形専門の買い取り業者』まであるんだ……(驚き)。でもこいつら『呪われてる人形』なんでしょ? そんなの売れるんすか??』と『村上さん』



 すると『鳴神さん』が立ち上がって、


『そうやって『怪談界隈』はいつも『人形=呪物』みたいな扱いを『安易』にするので『人形コレクター』や『人形職人さん』などが『迷惑』を被ってるんですよ。『村上さん』のもとで起こっている現象は『謎の人物が謎の理由で人形を送りつけてくる』ことですので、『怪奇現象』は『人形を送りつけてくる主体』の方であって『人形それ自体』ではないんですよ。なのに『怪奇現象』に『人形』が絡むとすぐ『人形が怪奇現象の主体』と決めつけてしまう…………そうなっている責任はあなた方『退魔師』のせいでもあるんですからね? …………』



 彼はそう言って変な顔している『ノアさん』に向き直って、


『…………あなた方『除霊師』は『怪異と縁ができたもの』を全部『処分』しようとしますし、『怪異は人間の恐怖心を餌にする』とか『恐怖心から産まれる』とかいって、本来は『人形』が『怪奇現象』の『主体』でなくても『恐怖を誘ってるから』とか『言いがかり』をつけて『呪物』扱いするんです。『一般人の恐怖と不安を和らげるため』とかいいますが、それが『人形への偏見』を『助長』しているんです。まるで『昔のアメリカ』で『黒人奴隷は野蛮だから』と『白人女性』から『恐怖』されていた『故事』のままです! 少しは『堰守衆』もその態度を改めた方がいいんじゃないですか??』



『鳴神さん』が言いたかったことは『退魔師は『怪奇現象』に『人形』がかかわっていた場合、『本当は怪奇現象に巻き込まれてるだけなので、除霊が終われば所有していても全く問題ない』のに、『一般人』が『人形は怖い』という『偏見』があるために『不安をやらわげるために本来無害な人形を処分させる』ということが『退魔師業界』では『普通』に行わ丁る…………らしい。


 これには『ノアさん』も少し言いよどんで、



『…………確かに『堰守衆』は『日本人形』とか『西洋人形』とかは見つけ次第とりあえず『処分』しますけど、それだって仕方ないじゃないですか、『怪異』は『不安や恐怖』に付け込んでくるんすから………』



『それは『怠慢』です! 『一般人の恐怖と偏見』を『改善』した方がはるかに『怪異』にとっては『有効な対策』になるでしょう! あなた方『堰守衆』にはそれをできるだけの『力』があるはずなんですからね! だってそうでしょう? できる限り人々の『恐怖や偏見の種』を『潰して』いったほうが『怪異』たちの方も『怖がらせるネタ』が減っていって困るじゃないですか?』と『鳴神さん』


『…………まあ、そうっすけど…………俺に言わんでくださいよ、『上の人ら』が決めてることなんすから…………(文句)』


 そういってから『ノナさん』は黙ってしまった。なので『鳴神さん』が『買い取りサイト』を『村上さん』に見せて、



『…………ものによっては『何十万円』の値段がつくことも『ザラ』らしいですよ。もともと『無料』で手に入れたんですから、これは売るしかないのでは??』


『村上さん』は『平均買い取り価格』を見て思わず『ごくり』と唾をのんだという。




 その後『村上さん』は自分の家に届いた『人形』をすべて『売却』したらしい。すると『人気作家の作品』が『複数体』いたことから『数十万』どころか『百万』を超える『大金』が手に入ったそうで…………(ごくり)…………おかげで『村上さん』は『奨学金』に頼らずに『学費』をまかなえたそうである。というか『学費』を全部出しても『お釣り』がきたので『自動車免許』をとるお金と『車』を買う資金にもしたとか。



『いや~! まじで『幸運』だったぜ~! 『鳴神さん』には本当感謝してるw 確かにあのまま『処分』してから後になって『高値で売れた』なんて聞いたら『俺は世界一不幸だ!』って思ったかもな~!(笑)…………あ、なんでかわからねーけど『人形』を売り始めたら『新しい人形』は届かなくなってさ、全部売ったら『静か』になったぜ。それ以降変なことは特になんも無しだよ』と『村上さん』



 後日『ノアさん』は『不貞腐れ』ていたらしく、それを見た『悠さん』が『笑い転げて』いていたそうである。

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