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其の八十四…『昼休み怪談部事始め:『第四回会議』と『死神はどんな姿をしている?』の話』

『某月某日』の『昼休み』、この時は『久々』に『本物の霊能者氷室麗華さん』と『昼休み怪談部』の『会議』が開かれていた。これまでで数えて『第四回目』になるが、『今回』は『以前』とはちょっと『雰囲気』が違う。なぜなら『ユズハさん』が『しおれて』いて、対する『氷室さん』は『険しい顔』で腕を組み『お説教モード』だったからだ。


 その『氷室さん』がまずは口を開く。



「…………『高宮柚葉』、まず最初に『確認』しておくけれど、私たち『退魔師』は『一般人』が『怪異』に関わることを『断固禁止』してるわけじゃないわ。『怪談語り』は『古来からある由緒正しい文化』なのだから、『不法侵入』などの『法律』に違反しない範囲で楽しむのは『善いこと』よ。あとは『震災』をネタにしない等の『マナー』は必要でしょうけど…………」



 だが『正座』の状態で『しょぼくれているユズハさん』を睨みつけてから、



「…………だけどこれを『奇貨(好機)』として『怪異とのかかわり方』を『見つめなおすべき』だと思うわ。『縊鬼』を『他人の家』に『放ってしまった』ことに少しでも『罪悪感』を抱いたのなら…………それが『お向かいさん』に対する『最低限の誠意』だと思うわね」と『氷室さん』


 彼女が話しているのは『其の八十二』で語られている『怪談』についてである。ここで『簡潔』偽鬱明すると『ユズハさんが『廃マンション』にすみついていた『かもしれない』『縊鬼という怪異』を『家のお向かい』に『はなって』しまったかもしれない』……と言う話である。




 そして同席していた『姫川君』も厳しい調子で、


「…………その話を聞くと『俺』も正直なところ『昼休み怪談部』に対する『考え方』は変えざるを得ないな……『俺』は『ハチの巣をつつくような真似』は『断固反対』だ………もちろん『生野魚』が言っていた通り『犯人』は『怪異』の方だということはわかってはいるがな…………」



「そもそも『姫川』は『昼休み怪談部』に関わること自体『消極的』だったもんね」と『ナツメちゃん』


「それを強引に『ユズハさん』が連れてきたってだけですし…………(汗)」と『私』


「うぅ…………(しおしお)」と『ユズハさん』


「…………だが『関わってしまった』以上は『俺』もあまり『強く』は言えないと思っている。それに『意図せず他人を『怪事』に巻き込んでしまう経験』は『俺自身』もあるから『非難する資格』もないがな…………だから『高宮』には一言だけ言っておく…………『霊能者は誰しもそういう経験をしている』とな」と『姫川君』



 これは『慰めている』ようにもきこえるが、同時に『考え直せ』と迫られてるようにも聞こえる。つまり『試されている』わけだ。そして『ユズハさん』はここで『顔』をあげて『自己主張する勇気と度胸』があったのである。



「…………『ひむろん』に聞きたいんだけど、『縊鬼』はもう『満足』して去ったの? それとも『また新しい犠牲者』がでる??」



「わからないわ。基本的に『霊能者』は『警察』と同じく『怪奇現象が起こってから対処する』ものよ。それに『正直』なところその『怪異』が本当に『廃マンション』にいたかもわからないし、仮に『いた』としても結局『高宮柚葉以外の人間』を狙って尾行してた気もするわ。『縊鬼』とは常に『犠牲者』を求めてさ迷い歩く、『浮遊霊』みたいな『怪異』だもの」と『氷室さん』



 さらにそこで今まで『沈黙』していた『四季咲先生』が、


「というか『ユズハ』自身は大丈夫だったのか? 本当にお前の身には何も起こらなかったのか?」



 すると『ユズハさん』が『こわばった変な顔』になって、


「…………『何もないですよ~!』って言いたかったんですけどね…………実は『昨日』まで『入院』してたんですよね…………まあ別に『後遺症』とかはないですけど…………今のところは(てへぺろ)」と『ユズハさん』



 さすがに『四季咲先生』も少なからず驚いたようで、


「お前『入院』してたのか…………その感じだと『怪奇現象』のせいだな?」


「まあそんな感じです…………ちょっと『心臓』がとまっちゃいまして…………へへへ」と『ユズハさん』


「「「それって結構な『大事件』じゃない!?」」」と『みんな』


「おお、マジか…………なかなか『死線』を潜り抜けてるなお前も…………(興味深げ)」と『四季咲先生』





 この『お話』は『数日前』に『ユズハさん』が実際に『体験』したことだそうだ。彼女が『授業前』に『昼休み怪談部の部室』にちょっとした『用事』があったので『早めに登校した』という。



『早めに『部室』に入って確認しないと…………! 『確認』に『夢中』になってたらまた『授業』に送れちゃう…………!!』と『ユズハさん』



 実は最近『ユズハさん』は『私費』で『部室』に『ビデオカメラ』を設置していて『24時間回しっぱなし』にしているのである。最近『部室』で『怪奇現象』が起こっているので、『誰もいない時間帯に何が起こっているか』を確認したいがためらしい。



 だがその『部室』の『扉』を開けると、そこには『身長三メートルくらいの大男』が『入り口』を『塞ぐ』ように立ちはだかっていたのである。



『……………………はい??』と『ユズハさん』


『…………』と『大男』



 もちろんだが『ユズハさん』はこの『大男』の顔に見覚えはなく、しかも『タンクトップ』に下は『ジャージ』と『学校関係者』とも思えない格好。そしていきなり『巨大な手』を伸ばして『ユズハさん』の『腕』を掴もうとしたので咄嗟に後じさる。



『…………えっと、どちら様……………………』と『ユズハさん』



 と、そこで『大男』が『突進』してきた!!!





『!? うぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!????』と『ユズハさん』





『脊髄反射』で『ユズハさん』が『絶叫』しながら『全力疾走』し、その背後を『大男』が『無言』で追いかけてくる! なので『ユズハさん』は『まっすぐの廊下』を走り、途中にあった『特別教室(特に用途が決まってない空き教室)』に飛び込み、『机』を障害物にして『読み合い』に持ち込みつつ『休憩』するが、『大男』は『机やイス』を持ち上げてこちらに『投げて』きた!




『ちょっとおおおおおおお!! 殺す気ぃいいいいいああああああああ!!!』と『ユズハさん』




 だがやっぱり『机や椅子』が『邪魔』だったのと『大男』は『小回りが利かない』ので『ユズハさん』はなんとか『特別教室』を飛び出し、『階段』をほとんど『落下』するように降りていく。どうやら『大男』は『ジャンプ』があまり得意ではないらしく、さらには『階段』が『踊り場』で方向が変わるせいでその『方向転換』にも苦労しているようだった。なので『ユズハさん』はどんどん『距離』を開けることができ、そのうち『適当』な『女子トイレ』に飛び込み、『用具箱』の中に隠れた。



『ぜぇ! ぜぇ! と、とにかく『休憩』を……………』と『ユズハさん』



 その後『大男』はまるで『気づかず』に『女子トイレ』を走って通り過ぎていった。



『た、助かった…………??』と『ユズハさん』



『女子トイレ』から顔を出して『大男』がいないことを確認して、『ユズハさん』はその場に『へなへな』と崩れ落ちる。そこで初めて自分が『全身の震え』、『歯の根が鳴り続ける』状態であることに気づいた。一気に『疲労』が押し寄せて来て喋ることもできない。



(…………??なになになに一体!? 誰なのあの人!? 変質者!?  なんで『私』なの!? いや待って! 『部室』にいたから『怪異』ってこと!? あんなのもはや『怪異』の必要性なくらい怖いじゃん………………あ、もしかして彼が『高橋君』??)




 と、そこで突然『校内放送』が響き渡ったのである。




『…………『赤宮ユズハ』、『赤宮ユズハ』は今すぐ『どこにいるのか』教えなさい。くりかえす、『赤宮ユズハ』…………』





 聞き覚えのない『声』の放送だったのだが、『ユズハさん』の脳裏に『大男』の顔がよぎる。だが『この声の主』が『誰か』よりも、『ユズハさん』にはどうしても気になることが『一点』あった。




『……………………『私』は『赤宮』じゃなくて『高宮』なんだけど??』と『ユズハさん』




 いきなり『女子トイレ』からさっきの『大男』が出て来て『ユズハさん』の『腕』を掴んだのである。



『!? あぎっ!?』



 ドサッ!



 そこで『叫ぼう』とした『ユズハさん』の『全身』に『激痛』が走ったのだ。途端に『その場に倒れ』でこんでしまい『呼吸』すらできない状態になる。今まで経験のない痛みだったらしい。



『あ……………あが………………(泡を吹て痙攣)』と『ユズハさん』




 そんな『ユズハさん』の顔を覗き込んだ『大男』が初めて口を開いたのだった。



『……………………『赤宮ユズハ』…………じゃないのか??』と『大男』





『ユズハさん』は最初『そうだけどあんた誰!?』と叫ぼうとしたが当然『口』どころか『体』が全く動かない。そしてどんどん『意識』が遠くなっていく。



 最後に彼女が憶えているのは、『かすれた視界』の中で『大男』は結局何もせずに立ち上がって、



『……………………『みょうじ』が違う』



 彼はその場を立ち去り、『ユズハさん』もそれ以降は『病院で目覚める』まで『記憶』がないらしい。






『ユズハさん』が話を終えたので『私』が、


「…………それで『病院』に言ったら『心臓発作』だったって言われたってことですか…………??」


「そうだよ~! 『びっくりしすぎて心臓が止まった』ってやつだよw お医者さんは『精神的ショックによる『心室細動』だ』っていってたね~。誰かがすぐに『救急車』呼んでくれたらしくて『後遺症』は(今のところ)ないみたいだよ~。いや~感謝だね~(他人事)」と『ユズハさん』




 すると『ナツメちゃん』が、


「…………は? なんで『八潮』が今この場でそんなこと聞くの?? あんた知らなかったの??」


「いや、『ユズハさん』が目覚めた後に『入院した』って『ライン』は来てたけど、『すぐに退院するからお見舞い来なくていいよ』って言われてたから…………だから『登校』したら聞こうと思って…………」と『私』


「はぁああああああ!!??? なんで『彼氏』なのに知らないだよおおおお!!?? ふっざけんな馬鹿!!! 今からお前を『入院』させてやるううううう!!(怒髪天)」と『ナツメちゃん』




『ナツメちゃん』が『暴れ』始めたのでなんとか『みんな』で宥め、『変な雰囲気』になったがここで『氷室さん』が咳払いしてからこんなことを言った。



「…………こほん。実は『赤宮ユズハ』と言う『人物』について調べたのだけど、どうやら『金沢』に実際に住んでいた『20代の社会人女性』だったそうよ。そしてその『女性』は『高宮柚葉』が『入院』した『翌日』に『亡くなって』るわ…………『心臓発作』でね」




 途端に『部室』の中が静まり返る。『氷室さん』は至って『普通の調子』で、


「『赤宮ユズハ』が倒れた所を『同僚の女性』が目撃しているのだそうだけど、『会社』にいつのまにか『大男』が現れて、それを見た『赤宮ユズハ』が『心臓発作』を起こして倒れたそうで…………その『大男』を『警察』が追ってるけど『手掛かり』は無しね…………だから『警察』からも『堰守衆』に『報告』があったわね。それだけよ」




『ユズハさん』が恐る恐る、


「えっと…………それもやっぱり『私が原因』…………??」


「いいえ、恐らく本当に『人違い』だったのでしょう。あなたは『巻き込まれた』だけよ」と『氷室さん』



『この前』のこともあったので、『ユズハさん』はそう言われてもずっと『浮かない顔』をしていたのだった…………。

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