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【創作BL】戦う魔王様!?~魔王様は勇者の仲間に紛れ込みました~  作者: ラズベリーパイ@天安門事件
第12章 次代の水の四天王あたり

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かくかくしかじか

 カノンが飛ばされてすぐ後の事。

 レンヤとカノン魔族達が大量にいる部屋に飛ばされた。

「……レオンさん達とは離れてしまったようだな」

「ルカ、危ないから後ろに下がれ」

「……わかった」

 魔族相手に隠れなければならないルカは、その事実に溜息をつき、レンヤの後ろに下がった。

「よし、お前達! 先日の雪辱を晴らすぞ!」

「オオ―――ッ!」

 と言った、隊長らしい魔族がそう鼓舞すると、その掛け声と共に魔族が襲ってくるが。

 襲い掛かる魔族は瞬時に気絶していく。

「く、奴は化け物か!」

 そう魔族が毒づきながら襲い掛かっていく。

 それをいとも容易にレンヤが無力化していくのをルカは見ていた。

 多分、魔法を使ったとしても、もうレンヤにルカは敵わないだろうなと心の中で思って、それがとても誇らしいと同時に、寂しく思える。

 昔はルカの方が強かったのに。

 でも、ルカにとっては強くなったとしてもレンヤはレンヤだから好きなわけで、ただ、もう力づくではレンヤを引き止められないのが悲しい。

 ようは、ルカはレンヤが好き過ぎるので色々と考えてしまうのだ。

 そこで、ルカは魔族の男に後ろから手を伸ばされて、顔の顔面にナイフが突きつけられる。

「ルカ!」

 焦ったようなレンヤの声が聞こえ、それと同時に、その隊長らしき男が、

「まずはこちらからだ……!」

 それは隊長らしき男が振り返ったルカを見て絶句した。

 フードの中に見えたルカの美貌もさることながらその姿は……。

 ルカがその魔族に、にこりと笑った。

「……痛いので放して貰えないか?」

「も、申し訳ありません」

 隊長らしき魔族は慌ててルカから手をどかした。

 その隊長らしき魔族は、ルカにしたその行為がなんとなく恐れ多いことのような気がした。

 そしてそれを確認してレンヤはすぐにその残りの魔族を全て片付けると、ルカの方に歩いてきた。

「レンヤ!」

 そう嬉しそうにルカがレンヤに抱きつく。

 それが何となく、人間に抱きついていると言うのが魔族の隊長は気に入らないものを感じていたが……。

 そこでその隊長らしき魔族は球状のものを取り出して、何か話をして。

「おい、お前……あなた方をご案内しろとネル様のご命令です」

 それに、ルカは頷いたのだった。


 かくかくしかじか。

「なるほど、ばれましたか。それでおじ……カノンさんにその事は?」

「俺としてはもう暫く内密にしておいて欲しいのだが」

 と言いながらチラッと、レオンはネルの方を見る。

 ネルはそれにそっぽを向く。

 そこで、とことことルカがネルの元へと歩いていったかと思うと、

「カノンさんに黙っていてくれませんか?」

 と、小首を傾げるようにお願いした。

 すると、みるみるネルの顔が赤くなって、慌てだす。

「その、あの、えっと……分りました」

 素直にこくこくと激しく首を縦に振るネルに、ルカは優しげに、にこりと笑って、

「ありがとう」

 とお礼を言って、再びレンヤ達の方に戻ってくる。

 戻った後もネルは惚けたようにぽやーと、ルカの姿を目で追っている。

 そんなルカにレンヤがボソッと、

「ルカ、誰かれかまわず悩殺するのはどうかと思う」

「? 何の話だ?」

「……何でもない」

 そのままレンヤがぎゅっとルカを抱きしめると、どうしたのだろうと小さく笑って軽くルカはレンヤの頭を撫ぜた。

 そして先ほどカノンが人間やら魔族やらを魅了しすぎると話していたレオン達は、ルカにも確かにその血が流れていると確信した。

 結論、カノンとルカは無自覚天然たらしである。まる。

 そんなレンヤがルカに抱きついているのを見て、それに対するルカの優しい様子にネルは短い恋の終わりを感じたのは良いとして。

 ネルは、楽しそうに笑うレオン達を見ながら心の中で思った。

 次の代の人の王だとカノンカース様に話すのはもう少し後の方が良い。

 それにルカ……本当の名がどのような名前かは分らないが……にも頼まれたし。

 そんなルカとレンヤに、レオンは苦笑しながら、

「でも……俺が本当に勇者だったら、カノンの望みを叶えられるのにな」

「レオン様、縁起でもない事を言うのは止めてください。貴方は……」

 焦ってレオンを説得と言う名の説教を始めるホーリィロウだったが、そんなレオンを連夜はじっと見てしばし考えた後、

「……レオンは“勇者”です」

 唐突にレンヤがそう言って、レオンとホーリィロウはレンヤの顔を見て、レンヤがいつもと違う別の何かになってしまったように感じる。

 確かに容姿はレオンと良く似ているが、もっと冷たく、けれどとても澄み透き通った輝きを感じる。

 神聖な何か。苛烈さをも感じる光そのものの痛みがレンヤの雰囲気にある。

 そんなレンヤは薄く笑って、

「レオン、貴方は勇者ですよ、俺が認めます」

 静かな声音でレオンに告げた。

 そしてレンヤがその言葉を発した瞬間、レオンは体の中でどくんと血が騒ぐのを感じた。

 それは数秒ほどで収まり、違和感は何も無い。

 なのに、何かが変わったとレオンは理解した。

 そしてレンヤがそれをした事も。

「レンヤ、今のは……」

 けれどその問いかけはルカによって遮られた。

 ネルへとルカは問いかける。

「ところで、カノンさんはどちらへ?」

 


次回、一時間後。よろしくお願いします。

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