第百三十五話『いざ、決戦と行こうか』
や、やあ~~……
読者のみんな~……
御機、嫌、よ~う……
「」
「」
『』
いつも、本作『つい☆ブイ!』を追っかけてくれてありがとね~……
今回も前回から引き続きこのあたし~……
便利屋魔女パルティータ・ピローペインがお送りする、よ……
(;州=_=)<なんでのっけからことになってるって……?
(;州=_=)<……
(;州=_=)<……その、まあ……色々とね?
(;州_▽_)<別に作者がヘバってる影響とかじゃないんだけどさ~……
(;州=◇=)<ま、いつまでもこんな調子じゃアレだから、
地の文のテンションくらいは何とかフツーにしとくよ。混乱させてごめんね。
さて、場面は陽狐宮の応接室……
あれから新形態『地獄錬金罪人連合』に変身したダイちゃんの"刑務作業"は成功し、
あたし達は念願叶ってビデオデッキを手に入れるに至った。
となったらあとはこれをテレビか何かに繋いでVHSの内容を確認するだけ……
だったんだけど、問題はその内容だったんだ。
「」
「」
『』
その内容ってのは……
まあ、あたし達の有様を見てくれれば概ね察しはつくと思う。
鍵括弧の中に何の文字もない、
記号や空白すらない、まさに絶句。
例えるなら
『放送終了から十年後しに公開された
人気テレビドラマの続編映画がひどい駄作だった』ような、
もしくは
『如何にも何かありそうだったのに、
結局何も起こらないまま終わったアニメ映画を観た』ような、
そんな感じ……って、言っても伝わらないだろうけど……
とにかくもう、そういう例え方しかできないんだよ……。
ともあれ、なんにせよ……
『…………しゅ、収穫は……あっ、たな……』
「……ええ、それはもう……得るものは、確かに…………」
「……割に合わない、どころ、じゃ…………ないです、けどね……」
そう、筆舌に尽くし難い程退屈でつまらないことこの上ない、
まさに"視聴覚の拷問"とも言うべき生き地獄の三時間……
ひたすらの"虚無"を煮詰めたような時間を乗り越えたのは、
あたし達にとって確かな進展を齎した。
(;州=_=)<……『具体的には何があったんだ』って?
(;州=へ=)<……
(;州=~=)<…………
(;州~A~)<………………
(:州_V_)<………………………
(州∵)<世の中、無理して知らない方がいいこともあるんじゃないかな
『……よ、よし。二人とも、大丈夫か?』
「……大丈夫に見えますか? って、言いたくなりますけど……」
「ここは多少無理をしてでも、
首を縦に振るのが戦闘者の礼儀に御座いますれば……」
てなわけで、あたし達は早速得られた情報を精査していく。
『ともあれ、とりあえず進展があったのは喜ぶべきことだ。
ボカンドーの奴らが何を考えてんのかハッキリしたし、
奴らがどうやって媚累禍を生み出してるのか、そのカラクリも判明したっ』
「いや~、まさか悪禍実に明確な自我と知性のあるボス個体がいるなんて……」
「しかもボカンドーを率い一連の事件を引き起こしていた黒幕であるのみならず、
ヤツ自身さえもキスティワルダス神なる存在に仕えているとは……」
ノイズめいた情報が多すぎて混乱したけど、
解析の結果得られた情報はどれも大きな進展をもたらした。
第一に、チーム・ボカンドーはここ最近になって
"犯罪神"カスケードマウスに次ぐ新たな上司を見つけたらしい。
そのいつの名はレヴェルゴー・サンフィールド……
神を自称したカスケードマウスとは打って変わって、
ヤツ自身もまたキスティワルダスとかいう神に仕える存在だそうで、
となると下手したらその神とやらとも戦わなきゃいけない可能性も出てくる。
ダイちゃんもあたしも一応神との接触経験ならあるけど、
流石に交戦経験まではないから入念に準備進めなきゃならない。
第二に、そのレヴェルゴー・サンフィールドってのは
どうやら悪禍実の中でも特に凶悪な、所謂"ボス格"の個体だそう。
しかもレヴェルゴーは新しい悪禍実を生み出す能力も持っていて、
秘密裏にボカンドーへ攫わせた"媚累禍になりそうな人間"こと
"元贄"に悪禍実を無理矢理寄生させて媚累禍を量産してるんだそう。
つまりボカンドーを壊滅させてサンフィールドを始末すれば、
一連の事件はほぼほぼ解決したも同然ってワケ。
序でに明らかになった事柄として、
媚累禍を量産してるそもそもの目的はジョウセツ様の殺害と、
彼女の存在でもって管理・維持されてる大規模防御術式"螢都破邪大結界"の破壊だとかで……
(州=~=)<因みにこの螢都破邪大結界ってのは、
簡単に言えば悪禍実や媚累禍が螢都の外に出ていかないよう
封じ込めてる"檻"みたいなもん……
となったら、奴らの最終目的が何かってのは言うまでもないよね~。
そして第三に、これが一番重要なんだけど……
ボカンドーの奴らはあたし達の存在をガッツリ認知していて、
しかも作戦の邪魔をしてくるあたし達を始末しようと躍起になってるらしい。
つまりどっかに逃げられるかもって心配は少なくとも無用。
どころか……
「よもや向こうから直々に果し合いを申し込んで来ようとは思いませんでしたな」
「それね~。ま、探す手間省けるし楽っちゃ楽だよね」
とまあ、奴らはご丁寧に決闘を吹っ掛けて来てくれたんだ。
日時は今日から丁度一週間後、来週日曜の朝七時丁度……
場所は陽元東端にある珊瑚端採石場跡地。
辺りは軒並み廃墟だらけのゴーストタウンなもんで、
近隣への被害を気にせず暴れ回れるのは嬉しい誤算だった。
『お二方とも、全力でやっちまってくれ。
陽拝党は支援を惜しまねえ。
増援が必要なら腕利きを貸そう。
……よりにもよってジョウセツを殺し、大結界をぶっ壊すなどと、
ふざけ散らかした妄言ぬかしやがって……許せねえっ……!』
先祖代々仕えて来たジョウセツ様への殺意を知ったからだろう、
ゲンジョウ女史はえらい憤りようであたし達に協力を申し出てくれた。
確かに陽拝党は一流の戦闘者が多く在籍しているだろうし、
力を借りることができればボカンドーの奴らを倒すぐらい余裕だろう。
ただ……
「心強いお申し出、心より感謝申し上げます」
「けどゲンジョウ様、この件はあたし達に任せて貰えませんか?」
あたし達の心情としては、
ここで陽拝党の手を借りる訳にはいかなかった。
その理由っていうのはつまり……
『……そうか。そうだな。
ボカンドーどもにアツくなりすぎる余り、
ジョウセツのことを忘れるトコだったぜ。
未だあいつが大変なことンなってるってのに、
そこを抜かっていい理由なんてあるわけねえ……』
態々説明するまでもなく、
ゲンジョウ女史はあたし達の意図をすんなり察知してくれた。
そう。幾ら『神札』が原因を突き止めたとは言え、
それでもジョウセツ様が危機的状況なのに変わりはない。
何なら彼女が助からないことには、陽元どころかエニカヴァー全土が危ない。
そこは決して軽んじちゃいけない問題だった。
「ボカンドーの連中に関しては任せて下さい。
何としてでもあたし達が必ず仕留めますから」
「ゲンジョウ様はどうか、ジョウセツ様を……」
『……よし、わかった。なら奴らのことは任せよう。
お互い、くれぐれもしくじらねぇようにな……!』
「はい……!」
「勿論で御座います……!」
さぁ、決戦を始めようか……!




