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地獄の使者はモテたいです!  作者: カネキ
act.5 拠点開発

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45/105

第45話 なんか結婚する事になった

順調に拠点の開発がすすんでいる。

忙しすぎて、女の子とキャッキャウフフする機会が無い。

いや、忙しくなくてもライネ達がいるのに不味いか?

女の子にもモテたい気持ちも少し……

 町から大工を連れてきて数週間が過ぎた。

 拠点には、長方形の建物がずらっと並んでいる。


 とりあえず住居になる建物は既に完成済み。

 水路を作り、川から水を引き込み水の心配もない。

 

 トラブルにならないように、オーガ、ゴブリン、オークと種族毎に区画を分ける事にした。

 住居は、時代劇に出てくるような長屋をより簡素にしたような物。

 平屋の長方形の建物を壁で区切っていき、それぞれに入り口を設け奥に窓をつける。

 部屋の中は、入って土間にかまどがあり、一段上がった奥に板間がある。

 大体6畳から8畳と言ったかんじか?

 オーガやオークは体がデカいから一回り大きくつくらせる。

 一つの長屋で10部屋10世帯分に汲み取り式の共同トイレ付き。


 オーガ族 33名(23世帯)

   長屋3棟 30世帯分 空き部屋 7部屋

 ゴブリン族 65名(35世帯)

   長屋4棟 40世帯分 空き部屋 5部屋

 オーク族 45名(45世帯)

   長屋5棟 50世帯分 空き部屋 5部屋


 俺達はオーガ族の長屋に住む事にしているので、オーガ族の長屋の空きは2部屋。

 空いたオーガの住居テントは倉庫として使用したり、簡易宿泊所として町から連れてきた大工達の宿泊場所として利用した。


 大工達は、オーガ、ゴブリン、オーク達と一緒に毎日一生懸命働いてくれている。

 手先が器用な者など選抜して大工達に技術を習わせているので、大工達の雇用期間が終了しても技術がこの拠点に残るのだ。

 人間の大工達は、各種族から住んでみて出てきた不具合などを聞いて長屋の手直しをしつつ、俺達家族、幹部であるオーガの弥助、ゴブリンのゴーブ、金髪豚野郎、それぞれの一軒家が完成するまでの約束で雇用しているからな。


 ゴブリンやオーガの女性達には、畑づくりをお願いしている。

 野菜の苗や種は、ネット通販で大量に購入した。

 俺を含め誰も農業なんてやった事が無いものなので、人間の農家の次男三男の者を数名雇って通いで技術指導してもらっている。

 その代わり、俺達の拠点の奥の森を切り開いた土地に農地を与える約束をしたら喜んでくれた。

 農民を雇う際に、農家から鶏や牛を購入出来たので卵も手に入る様になった。

 数を増やして、養鶏や畜産にも力を入れて行こう。

 ……勝手に土地をあげて良いのかとも思ったが、好きにしていいって領主のライネのお父様がいってたしな。

 拡大解釈させてもらい好き勝手やる。

 この山の向こうなんて全然利用してないみたいだし構わんだろう!


 俺とラージャは、拠点を作ってから町に行ってから塩とかの商品を商店に卸している。

 この町の特産品として他の領地に販売しているらしく、定期的に買い取ってもらえるようになった。

 こっちとしては、金を稼ぐ事が出来ているのでありがたい。

 魔物達が狩りをして肉は少し手に入るが、他の野菜などが収穫出来るようになるのは、まだまだ先だから完全に自給自足は出来ていない。

 だから食品などネット通販で購入しているので金がかかって仕方ないのだ。



 朝ごはんを終えた俺は、ラージャとライネとペトリとボリスと散歩しながら一緒に拠点の視察。

 農業、建築、みんな一生懸命に働いているようだ。

 狩りから帰ってきたオーガ達が獲物の解体作業中か。

 働く魔物達が口々に俺の事を国王様と言ってくる意味が解らないが頑張っているようだ。


「俺達の屋敷も着工が始まったし、楽しみだな!」

「我の部屋は南向きの角部屋が良いのじゃ」

「屋敷が完成してからな」

「でも、カズヤさん凄いお金使ってるんじゃない? 大丈夫かな?」

 ライネが心配してくれている。

 優しい。

 キスしたいが皆と一緒だから我慢だ。

「まあな。

 でも、かかってるのは必要経費だし、人間以外は無償で働いてくれてるから大丈夫だよ」

 オーガにゴブリン、オーク達には感謝だ。


「もう! 人間で一括りしないでよ、俺達も無償で働いてるよ、カズヤ様!」

「そうだな、すまん、ペトリ」

「カズ君! 儂は、ペトリと違って働いてやってる的な事言わないからね」

 ボリスが俺に笑顔で言ってウインクした。

「あ、ありがとう」

 でも、その言い方だと…

「ちょっと、別に俺はそんなつもりで言った訳じゃないよ!」

 ほら、ペトリが怒った。

「みんなに感謝してるし、ペトリがそんなつもりじゃ無いくらいちゃんとわかってるからな。

 ボリスも冗談で言ったんだから、二人共喧嘩しない」

「そうだよ、ペトリもボリスもカズヤさんの前だよ、喧嘩しないで」

 俺とライネが二人をなだめた。


 しかし――


「ライネ! カズヤ様の前だからって良い子になりやがって!」

 ペトリがライネを睨んで、そして俺の前に立った。

「カズヤ様、俺とライネのどちらが好きなんですか?」

「いや、儂も数にいれろ、ペトリ! なんで、2択なの!」

 そう言ってボリスも俺の前にきた。

「で、カズ君は、誰が一番好きなの?」

 

「プッ、朝からモテモテじゃの」

「くっ、ラージャ!」

 俺は、ニヤニヤしているラージャを睨む。

 ライネは可愛いし、ペトリは綺麗、ボリスは良い人だ。

 ただ、みんな男だってだけだ。


「……みんなが好き」

「おーーと、また、それなのじゃ!

 お前はハーレムの王様なのか? 皆が可哀想なのじゃ」

 ラージャが呆れている。

 だって、そうなんだもん。


「じゃぁ、結婚して!」

 ボリスが言った。

 は?

「ダメだよ! カズヤさん、僕と一緒になるって言ってくれましたよね!」

「あ、ああ。 ライネ」

「違うよ、カズヤ様は俺と幸せになるって言ったんだ」

「そうだよな、ペトリ」

 三人に詰め寄られた。

 朝の爽やかなひと時をみんなで仲良く散歩していただけなのに……


「みんなに良い事を言って、最低の奴なのじゃ」

 だって、ホントにそう思ってるんだもん!


「うぅぅ…… みんなで、やいやい言いやがって!

 俺は、ライネもペトリも大事だよ!」

「カズ君!」

「いや、ボリスも大事」

 

 よし。


「ラージャ! 結婚しよう!」


「は?」

「え?」

「ん?」

 ライネ、ペトリ、ボリスが驚いている。

 ラージャはどうなんだ?

「い、嫌なのじゃ! そんな! えっ?! なんで!」

 当然の拒絶。

 だが、ライネ達三人がラージャを睨んでいる。


「ラージャちゃん…… いつの間に?」

「知らないのじゃライネ!」

「取るなんて酷い」

「取るって? 我がカズヤをか? ペトリ、何を言っておるのじゃ!」

「ラージャ、みそこなったよ!」

「おっさん、お前…… 我はわるくないのじゃ!

 カズヤ、お前からも何か言うのじゃ!」


「皆! 最後まで話を聞け! ラージャだけじゃない、お前等全員だ!

 全員、俺の嫁になれ!」

 キリッと男らしく言った俺!


「僕、カズヤさんの嫁になる!」

 ライネ!

「俺もなる!」

 ペトリ!

「儂も!」

 ボリス!

「なんで、我も巻き込むのじゃ!」


「皆、ありがとう! 絶対に幸せにするからな!」

 胸が熱くなった。

 ありがとう!


「な、なんで、我までお前の嫁なのじゃ?」

「嫁にしたらハーレムがどうとか倫理的な事ゴチャゴチャ言わないだろう?」

「酷ッ! お前、ホントにゲスな男なのじゃ!」

「なんとでも言え。 しかし、俺の嫁になれば毎日チョコ買ってやるぞ?」

「なるのじゃ!」

 俺の真摯なプロポーズによってラージャが嫁になってくれた。


 こうして、日本に居た時は、彼女すら出来た事がなかった俺に、嫁が4人も出来たのだ!

 よーーし! 今日は、記念に宴会だ!

ズルズルきていたが、身を固める事になった。

みんな大好きだし、結婚を受けてくれて俺は嬉しい。

これで、ずっと仲良く一緒に暮らしていけるってもんですよ。

夢見たハーレムと少々違うが……

って事で、次回も、乞うご期待!


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