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帰るまでが任務です(仮)  作者: ねむり亀
第2章
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恐慌対策 なにわ汽船

 なにわ汽船株式会社は、開発した南洋航路でオーストラリアからの羊毛に鉱物資源、インドネシアからの果物、天然ゴム、原油の運搬業に従事していたが、イギリス等の植民地を持つ国の始めたブロック経済の影響を受け、オーストラリアでも鉱物資源の価格上昇に輸出量制限、入国審査料、船舶停泊料などが軒並み上がり、運航経費が上がった為、中型の貨物船では採算割れを起こしかねない状況だった。


そのような背景から南洋航路は、大型船にせざるおえない状況になっていた。

そこに、兼松商店からの羊毛の汚れの苦情が入り、木津川造船から打診のあったコンテナ船へと、シフトして行くことに。


 コンテナ船にして船体は大型化したが、クレーンによるコンテナの積込みのおかげで、荷揚げ荷卸しの時間短縮になり停泊料が安く済むようになった。


しかもコンテナを積み上げるだけで簡易だが保管できることから、今までのように倉庫からの荷出し積込み、荷卸ししたらすぐに倉庫に入れる必要性が無くなり港での荷物引き渡しが容易になった。


コンテナが鋼鉄製で扉に鍵もかかる為、今までの木枠梱包のように荷物を荒らされることもなく、運送の安全性も向上。その事から航海にかかる保険料金も下がって安くなった。

と、良いことづくめだった。


 しかも港に、なにわ汽船専用コンテナ用のガントリークレーンが設置され稼働するようになり、それを見ていた、欧州への航路を持っているイギリス船舶会社がコンテナ船を欲しがるので、積み下ろし用のクレーンの付いた初期型の中古の中型コンテナ船2隻を払い下げ、なにわ汽船は大型のコンテナ船6隻で運用となった。


 ガントリークレーンが1基では足りなくなったので、オーストラリア政府を巻き込んで、10基のガントリークレーンが稼働するシドニー港への全面改修に乗り出すことに。


 なにわ汽船のもう一つの寄港地インドネシアも、天然ゴムの価格が急騰し、続いて原油輸出税の増加に対応するため、國光商店保有の油田を6櫓に増加、その原油を運ぶ油槽船(タンカー)も大型化し、気が付けば大型油槽船(タンカー)を4隻も運行する状態になっていた。


 油田から港までのパイプライン、港での原油貯蔵タンクの大型化した時、オランダ政府がこの場所は我が国の植民地だから、そこにある油田に関する物は全てオランダ政府の物であると言って、國光商店保有の油田や付帯設備を全て徴収されそうになり、國光商店は日本国に助けを求めた。


 これを重く見た日本政府が、貴重な原油の輸入ラインを守るため、國光商店保有の油田の守備隊として、陸軍一個中隊を現地に派遣し常駐させ、日本に向かう油槽船(タンカー)は、なにわ汽船以外の会社や軍の油槽船(タンカー)と船団を組み、海軍から護衛駆逐艦が就くことになり、

さらにオランダ政府と日本政府間の緊張が高まることに。


 なにわ汽船は、海外海運業だけでなく国内の陸運業にも乗り出すことに。

 石河島自動車製作所が生産を始めた貨物自動車(トラック)を購入し、工場や商店と搬送契約を結び、生産された部品や商品等の品物を、貨物自動車(トラック)で客先まで伺って積み込み、近距離ならばそのまま目的地まで搬送し、遠方地ならばなにわ汽船の貨物船を使い搬送、港からまた貨物自動車(トラック)に積み客先に運ぶ運送業を始めた。

フェリーの運用が開始されると、荷物の積み下ろしもなく貨物自動車(トラック)が現地まで行くことに。


 また、国鉄とも提携し大阪は梅田貨物駅、東京は汐留貨物駅、福岡は門司港貨物駅になにわ汽船の貨物自動車(トラック)が直接乗り込み、貨物自動車(トラック)を貨物列車に横付けして荷物を移送ことにより、荷物を船を使うより早く遠方に届ける方法も確保した。


 石河島自動車製作所と木津川造船所が共同で、船舶コンテナをそのまま車載出来る大型の貨物自動車(トラック)の開発が進み、コンテナ貨物自動車(トラック)が出来ると、大型のフォークリフトを利用して貨車に乗せ換える方法が提案され、国鉄もコンテナ貨車を導入していった。


このことにより、日本国内の物流が早く動くことになり各企業は、挙って利用した。

なにわ汽船の国内の取り扱い荷物の量が飛躍的に伸びてきたのもこのころであった。


なにわ汽船は、国際航路には大型船、国内航路には中小型貨客船にカーフェリー、陸運には貨物自動車(トラック)とコンテナ貨物自動車(トラック)を使い分けて、物流の牽引役となって日本の物流改革を推し進めた。

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