プロローグ
「さぁ、逃げるんだエドワード!!!!早く!!!!」
荒れ狂う海に負けじと俺は叫んだ。
激しい雨風によって海面が吹き上げられ、空まで届きそうな勢いの高波が岩を打ち砕く。それには思わず身を引いてしまったが、恐怖に屈せず俺は叫び続けた。
崖の下には俺の友人ーエドワードがいる。エドワードは訳あってこの国ーアラブを出なければならない。彼は元々この国の住民ではないのだが、どうやらこの国を出ることを法で禁じられているらしい。詳しいことは知らない。
「エドワード、大丈夫だったか?!」
俺が声をかけると、エドワードはこっちを見てピースサインをした。どうやらさっきの高波には巻き込まれていないようだ。
そんなエドワードを一目置いたように嵐は少し勢いを弱めた。
さっきまで力を振るっていた海は母親に叱られた子供のようにシュンとしている。これは絶好のチャンスだ。
「エドワード今だーーーーーーー!!!!」
俺は渾身の力で叫んだ。それに答えるようにエドワードは勢いよく船に乗り込んだ。そして同時にザバーンッという音とゴツンッという音が聞こえた。一つは船が勢いよく沈んだ音。もう一つはエドワードが船底に頭をぶつけた音らしい。エドワードがこっちを見ながら顔を歪め頭を抑えている。
「ブッ」
俺は思わず吹き出す。さっきまではあんなに勇ましく見えたのに、今はただの馬鹿にしか見えない。変な奴。本当は別れるのが惜しい。でもエドワードには自由になってもらいたい。
「やっと笑ったな、アリム。」
唐突にエドワードが言った。その言葉に俺の涙腺は崩壊する。
そんな俺を見てエドワードも笑う。
今思うと最高の別れだったと思う。
そしてその後、エドワードは静かに旅に出た。
物語はここからすでに始まっていた。
どーも^^
わさびといいます。
この物語は私自身はじめてのファンタジー♪ということで、少し緊張しております(>_<)
どうか多目にみながら読んで頂きたいですm(__)m




